三宅島2000年噴火対応

by Isoji MIYAGI @ Geological Survey of Japan, AIST

噴火対応

火山灰関連ページ

霧島山新燃岳噴火への対応


桜島の火山灰


三宅島2000年噴火


有珠山2000年噴火

(宣伝 ^_^);
火山研究解説集:


はじめに
このページは,2000年に再開した東京都・三宅島火山の噴火活動に対する取組みを紹介するものです.最初にお詫びを書きます.このwebページは宮城が個人的に作成しているため, 本人の興味がある分野に話題が片寄る傾向がありますので,あしからずご了承下さい.なお地調のオフィシャルな三宅島噴火対応ページはこちら (地質調査所・火山地質研究室の川辺&伊藤&宮城による)です.


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  • 地調による,三宅島2000年噴火への取組み.



目次

噴火情報

映像

筆者によるヘリコプターからの三宅島観測報告集

2000年 10月10, 16, 19日, 12月27日;

2001年 1月15, 29日, 2月12日, 3月5, 26日, 4月9日, 5月14日, 7月20, 23, 27日, 11月21日;

2002年 1月23日; 3月13日; 7月12日; 8月29日; 10月2日; 11月13日;

2003年 2月25日; 4月23日; 9月16日; 10月30日;

2004年 1月14日; 4月8日; 7月27日; 10月14日;

2005年 8月19日;

動画(QuickTime)

結構大きいです _0_
噴煙など→ 遠望; すおう穴; カルデラ内(2000.10.19撮影)
熱赤外(2001)→ (1.15 ); (2.12 可視と比較); (5.14 ); (7.20 )
都道ぞい(2001.3.15)→ 新澪池〜大路池〜阿古〜神着

その他(池の色の変化など)

調査の様子

椎取神社と泥流
20000811121553.jpg
2000年8月11日,宮城撮影

2000年8月11〜15日の現地調査の様子もっと詳しく
 調査当時,三宅島2000年噴火の噴火機構の解釈は大きく分けて二つありました.ひとつは「三宅島の地下にマグマはなく,噴火は熱水の沸騰による」というもので,これは今後の火山活動が活発化長期化しないことを意味します.もうひとつは,「一連の噴火にマグマが直接関与した」というもので,これは活発化長期化の警戒が必要なことを意味します.筆者(ら)は2000年7月14〜15日の火山灰を詳細に調べた結果後者の説が濃厚だと確信し,大変緊張していましたが,幸いなことに7月の噴火以降,三宅島は静けさを取り戻していました.三宅島がその沈黙を破ったのは約1ヶ月後,2000年8月10日のことです.この噴火を受けて,筆者は三宅島に向かい,2000年8月10日の再噴火で島内に堆積した火山灰を調査・採取をしました.研究所に持ち帰った2000年8月10日の火山灰[1]および2000年8月13日の火山灰[2]には, 2000年7月14日の火山灰[3]とそっくりな物質 (マグマの可能性が益々濃厚) が含まれることが明かになりました.この調査の後,2000年8月18日に三宅島は最大級の噴火をしました.また2000年9月初旬から三宅島は膨大な量の火山ガス放出を開始しました.


COSPECを用いた火山ガス調査の様子もっと詳しく
風早(地調)は,「りゅうきゅう」艦載ヘリから,COSPEC(correlational spectrometer)を用いて,三宅島の二酸化硫黄放出量測定を行いました.艦上の風早よりemailで送られてきた画像を,宮城@地調が解説文をつけて速報しました.


職員による調査
地質調査,地下水調査,観測機器設置作業,火山ガス観測,ヘリコプターからの目視観測など,地質調査総合センター(旧地質調査所)職員による調査の様子をこちらにまとめています

活動の見解

  • 2000年の活動に関する見解: 三宅2000 年の今までの活動は,山頂噴火,陥没火口,火山灰・火山豆石の放出,火砕流の発生など,3000 年前の三宅島や5‐ 6 世紀の伊豆大島でのカルデラ形成を伴う噴火と類似している.今後は,同様の噴火の可能性を念頭に置く必要がある.(2000/8/31予知連)
  • 9月以降の脱ガス活動の推移:火山ガス(SO2)の大規模な放出が始まり,地下では火道内のマグマ対流が生じていると考えられる.マグマは高濃度のSO2,CO2を含み,気泡に富んだマグマが火山ガスを供給していると考えられる.火山ガス放出量・CO2/SO2比の変化の観測に基づき,安定した脱ガスに移行したか否かの判断や,火山ガス供給マグマの変化の検知が,今後の推移予測にとって重要である.(2000/11/1予知連)


噴出物(何が出たのか)

噴火様式(どうやって)

★海水準より深所で爆発したというモデルは こちらです
★「三宅島2000年噴火 —噴出物編—」は

こちらこちらです

研究副産物 ^^);

どうやって地表物体の大きさを知るか.


噴火と降雨の関係について

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  • マグマドレインバックのイメージ↑.(イラスト by ぱふぇさん)


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  • ストーピングのイメージ↑.(イラスト by ぱふぇさん)


ヘリコプターの動画:


・三宅島の西方海上からの写真(9月10日)がhttp://www.eri.u-tokyo.ac.jp/terada/photo/miyake_000910.htmlにありました.(寺田@地震研) ※現在はリンク切れ

・9/3の三宅島のASTER画像がhttp://www.gds.aster.ersdac.or.jp/gds_www2000/gallery_j/image_miyake_j/set_image_miyake_j20907.htmlにありました.※現在はリンク切れ

活動履歴

過去の噴火経緯

三宅島周辺の地形

火山体内と地下深くのマグマ

三宅島火山マグマ溜まりの進化モデル

文献など

研究最前線

地質と地下水の調査,および観測機器設置など

2007年

2007年10月31日 (佐藤(努)@地調)

以下の作業を継続している

  • 湧水の採取 10箇所程度の湧水を年に3回ほどの頻度で採取しています
  • 大路池での降水採取 大路池で降水を採取しています(年3回ほど回収).
  • 大路池での水位観測 大路池の水位,気圧,雨量を観測しています.


2006年

2006年5月4日 (佐藤(努)@地調)

以下の作業をおこなった.

  • 湧水採取(大久保,発電所裏,釜の尻,S4,S7,夕景浜,伊ヶ谷上・下),
  • 大路池での作業(池水,第一水源の採取,降水回収,データ回収,機器整備),
  • 南風平での作業(データ回収,機器整備).

2005年

2005年1月25〜28日 (佐藤(努)@地調)

以下の作業をおこなった.

  • 2004年11-12月の火山灰の採取,
  • 降水(酸性雨)採取装置に関する現場での検討,
  • 測候所にて今後の調査に関する相談,
  • 役場の水道係にて地下水分析結果の説明,
  • 官用車の整備(部品が腐蝕で脱落),
  • 大路池および南風平における観測データ回収と,
  • 大路池周辺のガス湧出状態の調査.

2004年

2004年12月14〜17日(佐藤@地調)
  • 三宅島内で地下水調査(湧水,降水,アルカリ回収)と庁用車のメンテナンスをした.
  • 火山ガス採取用のアルカリ溶液を3ヶ所で回収した.
  • 火口観測点,レストハウス,大路池で降水を回収し,pHと電気伝導度などを測定した.
  • 大路第1水源およびその他の湧水について,電気伝導度などを測定した.
  • 庁用車のブレーキ故障のため,観測できなかった湧水がいくつかある.
  • 南風平と大路池の観測装置を撤去した.
2004年9月23〜26日 (佐藤努&高橋誠@地調)
  • 三宅島内で地下水調査(島内湧水,井戸水,水道源泉),
  • 降水採取(大路池,レストハウス,山頂),
  • 地下水連続観測装置の保守(大路池は電源修理,南風平は故障機器交換),
  • そして重大なトラブルが発生した大久保の観測装置に関する諸手続き,

をおこないました.

2004年6月23日〜24日 (佐藤努&松島喜雄@地調)

台風の影響で船が欠航し,二泊の予定が一泊となる.

  • レストハウスの熱映像装置は,不調のためつくばへ返送.
  • 南風平の地下水観測装置のメンテ(衛星携帯アンテナを固定)をした.
  • 大久保は観測装置に重大トラブル発生.
  • 湧水の調査・採取は,夕景浜を除きほぼ全ての地点で実行.

※三池付近は今までよりも青々している. その理由は,温泉場でよく見られる酸に強い草(島内の種)が 繁茂してきたため(上条@筑波大植生さん 談).

2004年3月9日〜13日(佐藤努&松島喜雄)
  • 三宅島で地下水調査.島内の湧水および井戸水を採取しました.
  • 島内3ヶ所の,火山ガス観測用アルカリ液を回収しました.
  • 熱映像観察装置の点検を行ないました.
  • 地下水観測装置の点検を,南風平と大路池で行ないました.

2003年

2003年12月16〜18日(佐藤努@地調)&(高松さん@三宅村水道係)
  • 大路池,レストハウス,役場に設置したのアルカリ&純水を回収.
  • 大路池の水温・電気伝導度測定装置を修理(ケーブル切断)し,
  • データ記録装置の保守(電池交換,接触不良)し,雨量計の詰りを除去.
  • 大久保ではデータ回収.
  • 大路池とレストハウスで降水回収(10月から2か月分).
  • 島内17個所にて,地下水調査.
2003年10月2日〜4日(佐藤&松島@地調)
  • 地下水(湧水)の採取,熱映像観測装置のメンテナンス(バッテリとソーラーパネル),
  • アルカリ吸収液の設置,
  • そして地下水観測装置のメンテナンスを行なった.
2003年7月15-19日(佐藤&松島@地調)
  • 地下水(湧水)の採取,観測機器の移動およびメンテナンス,
  • アルカリ吸収液の回収,降灰トレーの撤去をおこなった.
2003年5月13日 (佐藤努・北川有一)
  • 島内8地点で降灰トレーの中身を回収した.
  • 役場,富賀神社,大路池,レストハウスで,アルカリ液を回収した.
  • 熱映像カメラ設置候補地の下見をした.
  • 地下水観測機器の点検をおこなった.
2003年2月7〜8日 (佐藤努・中村太郎)
  • 地下水調査をした(2月7日は,S4湧水,釜の尻湧水,大路第1水源,S9湧水,夕景浜湧水,風の谷湧水.2月8日は,伊ヶ谷湧水上,伊ヶ谷湧水下,発電所裏湧水,大久保湧水,大久保井戸).
  • 地下水観測機器点検と修理をした(大路池,南風平,大久保)
2003年2月5日 (佐藤努・中村太郎)
  • 地下水(湧水)の調査をおこなった(大路池池水,大路池降水,大路第4水源).
  • 大路池で観測機器のデータを回収した.
  • 島内8地点においてトレー内降灰を回収した.
  • 島内3地点においてアルカリ液を回収し,
  • レストハウス裏に新規にアルカリ液を設置した.
  • 神津島の地下水観測井の点検をおこなった.

2002年

2002年12月2〜6日 (伊藤順一・下司信夫)
  • 5日は三宮林道A点よりスオウ穴周辺域の火山灰調査をした.
  • スオウ穴湖岸2箇所にて,塩ビパイプを打ち込み2000/8/29噴出物の上位の火山灰層を採取した.湖水も採取した.
  • 4日は降灰トレー内容物を回収し,蒸留水で洗浄後再セットした.
  • 2日は三宮林道を観測点A点まで登り火山灰調査をした.
2002年12月3日 (高橋誠・中村太郎)
  • 地下水(湧水)を採取した(S9と夕景浜).
  • 大路池にて観測機器の通信チェック,データの回収,
  • 機器移設のためのメンテナンスをした.
2002年10月10日 (佐藤努・北川有一)
  • 山腹の2ヶ所の湧水を採取した(S4湧水[火の山峠],S9湧水[阿古林道清水線]).
  • 降灰トレーにたまった降水を回収.
  • 変色が見られた大路池の南側の海岸を探索した(今日は特に変色はみとめられず).
2002年10月9日 (佐藤努・北川有一)
  • 湧水調査を行った(釜の尻,大久保湧水,大久保井戸,伊ヶ谷下,伊ヶ谷上,発電所裏,夕景浜,夕景浜奥).
  • 役場の降灰トレーの降灰?を回収した.

※昨日の15時ごろ,役場から空港にかけて降灰があった.

2002年10月8日 降灰(佐藤努・北川有一)
  • 火葬場にある熱映像観測装置と,気象観測機器のメンテナンスをした.
  • 阿古港以外の7地点の降灰を回収した.

※先週の台風の影響(坪田港では漁船がひっくり返っていた)で,降灰トレーやアルカリ瓶の一部が飛ばされた.阿古港のトレーは破損したので,新品と交換.

  • 水試料を採取した(大路池池水,大路池降水,大路第4水源,大路第1水源).
  • 大路池では,観測機器の通信装置(衛星携帯電話)のメンテナンスをした.
  • 南風平では,気圧計用電源のメンテナンスをした.
2002年9月10日 (高橋誠・北川有一)
  • 大路池にて,8月4日からのデータの回収と機器のメンテナンスをした.
  • 池の水,第4水源,第1水源で採水.
  • 南風平にて,測定機器(気圧計)をチェック.
2002年8月20〜26日 (下司信夫)
  • 2000年噴出物の調査を行なった(特に8月29日火砕流噴火の噴出物).主な調査箇所は,南西斜面をレストハウス,登山道路跡〜カルデラ南斜面,三宮林道〜鉢巻林道,気象庁A点観測点〜スオウ穴,火の山峠付近,神着〜村役場の都道沿い,である.
2002年8月5日 (佐藤努・高橋誠)
  • 地下水の採取をした(発電所裏,伊ヶ谷,夕景浜,火の山峠,林道清水線).
2002年8月5日 (佐藤努・高橋誠)
  • 地下水観測機器の点検をした(南風平の水温計交換,大久保の水温計交換).
  • 地下水を採取した(大路第1水源,釜の尻湧水,大久保湧水,大久保井戸水).
  • 降灰トレー試料の回収(全地点)をした.
  • 役場に設置してあったアルカリ液を回収した.
2002年8月5日 (佐藤努・高橋誠)
  • 大路池では,観測機器の点検,
  • 水源水と池水と降水の採水,そしてアルカリ回収をした.
  • 南風平では,観測機器の点検をした.
  • 富賀神社では,アルカリ回収をした.
2002年5月14〜16日 (佐藤努・高橋誠)
  • 地下水(湧水)の電気伝導率(多くの場所で上昇傾向)等を測定した(伊ヶ谷上下,大久保井戸,夕景浜,釜の尻,s4,大路第4など).
  • 8地点で降灰トレー内の降灰を回収した.
  • 大路池に3月に設置した降水採取装置の降水を回収.

火山ガスの影響で酸性雨が降っている模様.雨が目に入るとしみて痛く,16日は風下の阿古でpH3.06を観測,なめると草津の湯のような酸っぱさを感じた.

2002年4月2日 小噴火

午前10時すぎ,伊豆諸島・三宅島が小噴火した. 気象庁などによると,噴煙が約300メートルまで上がり,降灰があった.

2002年3月6〜10日(高橋誠・中村太郎)
  • 島内各所にて地下水(湧水)のpHと電気伝導度を測定(大路池池水,大路第1水源,大路第4水源,釜の尻湧水,大久保井戸,大久保湧水,発電所湧水,伊ヶ谷上湧水,伊ヶ谷下湧水,夕景浜湧水,夕景浜奥湧水,S4湧水).
2002年3月8日 (伊藤順一)
  • 鉢巻き林道北部にて,8/29噴出物の分布などを地質調査.
2002年3月7日 (伊藤順一)
  • 三宮林道よりスオウ穴へ向かう登山道を用いて,地質調査.

370m付近から登山道は荒廃している (倒木・登山道が泥流の流路となり深く抉れている). 450m付近まで調査.

2002年3月6日 (伊藤順一)
  • 火の山峠より鉢巻道路周辺を地質調査.
2002年3月5日 (伊藤順一)
  • C2-2域内[雄山登山道沿い]にて,8/29火砕流を覆う降下火山灰ユニットの分布域などを地質調査.
  • 火山灰のトレー交換作業.
2002年3月4日 (伊藤順一)
  • レストハウスから鉢巻道路沿いにて,2000/8/29火砕流直上の火山灰層の分布軸などの地質調査.
  • 坪田と三池で火山灰トレーを回収.
2002年1月19日 (佐藤努・中村太郎)
  • 昨日ボトルを設置しておいたs8,s9湧水(流量わづか)の回収した.
  • 三宅村役場にて平成11年度の水源水質調査の結果を書き写した.
2002年1月18日 (佐藤努・中村太郎)
  • 降灰トレーをきれいにした後で雨が降ってくれたので,溜まった降水のpHと電気伝導度を測定(火葬場,阿古港,南風平,坪田港,役場,火の山峠,測候所,保健所).
  • 地下水(湧水)の温度,pH,電気伝導度を測定(発電所裏湧水,s8湧水,s9湧水).
2002年1月17日 (佐藤努・中村太郎)
  • 地下水(伊ヶ谷湧水上・下)を採取した.
  • 村役場の降灰トレーの中身を回収した.
  • ランクルのワイパーを修理・交換した.
  • 地下水(湧水)の温度,pH,電気伝導度を測定した(測定個所は,伊ヶ谷湧水上,伊ヶ谷湧水下)
2002年1月16日 (佐藤努・中村太郎)
  • 地下水の採取をした(s4湧水,大久保湧水,大久保井戸水).
  • 大久保の観測機器のデータ回収し,データマーク電池交換と時計合わせをした.
  • 南風平の観測機器については,タイマー交換(8時→14時通電)と,データマーク電池交換をした.
  • 降灰回収をした(火の山峠入口,保健所,火葬場,阿古港,南風平)
  • 大路池のバブルガスを採取した.
  • 地下水(湧水)の温度,pH,電気伝導度を測定した(測定個所は,s4湧水,大久保湧水大久保井戸水).
2002年1月15日 (佐藤努・中村太郎)
  • 地下水調査をした.採取地点は,夕景浜,夕景浜奥,大路池,大路第1水源,大路第4水源,釜の尻湧水.
  • 大路池での観測機器のチェックを行なった.
  • 富賀神社と役場のアルカリを回収した.

富賀神社ではボトルが倒れ,中身は殆ど失なわれた.役場は正常でした.

  • 火葬場に設置されている熱映像機器を点検.三脚のステーのゆるみをとる.
  • 大路第1水源の近くの岸で湧いている「泡」を調査.

(大路第1水源の水は炭酸の味がするので,CO2かもしれない).

  • 地下水(湧水)の温度,pH,電気伝導度を測定(測定個所は,夕景浜湧水,夕景浜奥,大路池,大路第1水源,大路第4水源).

2001年

2001年12月10日(佐藤努&大谷竜)
  • 地下水測定をした(大久保湧水,大久保井戸水,伊ヶ谷湧水上).

11日,12日,13日と連続してはまゆう丸が欠航し,その後も強風による欠航が予想されたため,調査の継続を断念.

2001年11月29日 (伊藤順一)
  • 地質調査をした.支庁裏崖にて八丁平火山灰観察・試料採取し,村営牧場わくわくランド付近で火山灰を観察し,8/18火山灰層序の確認と試料採取,カリフラワー状火山弾定方位サンプリングをおこなった.
2001年11月28日 (伊藤順一)
  • アルカリ溶液回収・交換した.火山灰トレー回収(乾燥)した.
  • 地質調査では,鉢巻道路北東側:8/18および8/29噴出物観察.
2001年11月27日 (伊藤順一)
  • 地質調査をした.2000年8月18日噴出物の火口近傍相を観察.
2001年11月26日 (伊藤順一)
  • 火山ガス観測用アルカリ吸収液の回収・交換.
  • 火山灰トレーの回収.
2001年10月30〜31日 (高橋誠・中村太郎)
  • 大路池周辺にて,地下水観測機器のメンテナンスおよび採水をした.
  • 島内の10地点で採水および測定(水温,pH,電気伝導度).
  • 火山ガス観測用アルカリ吸収液の回収.
2001年9月19日 (松島喜雄)
  • 噴煙観測カメラのメンテナンスをした.阿古に設置された機器のステイ(支線)をはり直した.この場所は観測に不向きであり,電気も復旧したので,移設を考えたい.

坪田に設置された機器は塩による腐食が激しく,あと半年くらいが限度かもしれない.

2001年9月13日 (佐藤努)
  • 三宅村新宿事務所を訪問し,9月の調査結果を報告.
2001年9月5日 (佐藤努・中村太郎)
  • 地下水観測施設点検(大路池データ通信).
  • 水試料採取(夕景浜湧水,伊ヶ谷湧水2個所,大久保湧水,大久保井戸水,発電所裏湧水)
  • 降灰回収(測候所,保健所)
  • 火山ガス観測用のアルカリ液(保健所=箱ごと倒れていたが液は2/3残っており,それを回収).
2001年9月4日 (佐藤努・中村太郎)
  • 三宅島島内で発生した泥流の状況報告.
  • 地下水観測施設点検(7月から大路池の機器の通信にトラブルがあった).
  • 水試料採取(大路池など)
  • 降灰回収(火葬場,阿古港,南風平,坪田港,役場,火の山峠入口).
  • 火山ガス観測用のアルカリ液回収(富賀神社,役場).
2001年7月30日〜8月3日 (風早康平)
  • 三宅島にて,車を用いたCOSPECのトラバーステスト(高濃度SO2セル).
  • ヘリを用いたテスト観測.
2001年7月24日 (佐藤努・中村太郎)
  • 採水(夕景浜など).
  • 地下水(大久保浜データ回収; 南風平は雨量計周辺の草刈).
  • 降灰トレーの回収(猫のエサ入れになっていたものもあり,洗浄&再設置).
2001年07月22日 (佐藤努ほか)
  • 大路池の機器点検.
  • 降灰トレー降灰回収.
  • 採水(大路池など).
2001年07月18日 噴火
2001年07月10日 噴火
2001年06月24〜29日 (松島・栗原)
  • 赤外カメラのメンテ;周回道路ぞいにアルカリ液交換と火山灰回収.
2001年6月25日 (松島・栗原)

出航したが波高く,「はまゆう」は接岸できず,えびねは半日で切り上. ガス濃度も高く,海上で最高15ppmあった.

2001年6月25日 (松島・栗原)
  • 熱赤外カメラのテープ回収・メンテなど,島内作業.
2001年06月10日 噴火
2001年06月03日 噴火
2001年5月30日〜
  • 地下水観測など;
  • 南風平の地下水観測装置通信回線の修理.
  • 南風平第1水源,夕景浜,伊ヶ谷(上,下)にて,地下水採取.
  • 降灰を,測候所,火の山峠入口,役場,南風平,坪田港,阿古港,今崎,保健所,御子敷の仮設橋付近にて採取.
  • 役場,富賀神社,火葬場,保健所にて,アルカリ液を回収.
2001年5月31日 天候悪化のため作業中止.
2001年6月1日 波が高いため,三宅島での作業は中止.
2001年6月2日
  • 地下水観測として,大路池に衛星携帯アンテナ設置.
  • 外気温計をソーラーパネルの裏に移動.;
  • 地下水採取を以下の場所で行なった.大路池,大路第1水源,大路第4水源,夕景浜(墓前),大久保湧水,大久保井戸水,発電所裏湧水,釜の尻湧水.
2001年05月27日 噴火
  • 三宅島東部の都道沿いで降灰(厚さ1mm未満).

本日05:05,06:04,07:23にやや振幅の大きい微動が発生. 06:04の微動に伴い小規模な噴火.微動は振幅の小さな空振を伴う.

2001年4月23日-4月25日(松島@GSJ)
  • 阿古・坪田にて赤外線カメラのメンテナンス
2001年4月15日〜18日(高橋・中村)
  • 地下水観測.
2001年4月16日
  • 地下水観測用通信機器(南風平地点)不良の調査と復帰;6ヶ所で採水;
  • 富賀神社と保健所でアルカリガス吸収液交換.
2001年4月17日
  • 大路池3地点および釜の尻湧水を採水.
  • 役場と火葬場にてガス吸収瓶交換.
2001年03月19日 噴火
2001年1月27日-(2月1日)(高橋[地下水]&松島・伊藤[噴火映像]@地調)
  • 地下水観測と監視カメラのメンテナンス
2001年01月11日 噴火

2000年

2000年12月18,20日(佐藤T@地調 ほか)
2000年11月29日(篠原@地調 ほか)
  • 映像機器データ回収,
  • アルカリ溶液と火山灰回収.
2000年11月13,15日(佐藤T&高橋M@地調)
  • 地下水調査・観測機器設置・降灰回収
2000年10月25,26,28日 (佐藤T&松本&伊藤&松島@地調)
2000年09月28日(松島@地調)
  • 映像機器設置(神津島)
2000年09月22日 噴火(宇都&篠原@地調)
2000年09月21日(宇都&篠原@地調)
2000年09月16-19日(松島@地調ほか)巡視船から噴気量観測
2000年09月18日 噴火
2000年09月16日 噴火
09月12-15日 (佐藤T&高橋M@地調)
  • 地下水等調査および機器設置
2000年09月12日 噴火
2000年09月11日 噴火
2000年09月09日 噴火
2000年09月3日 噴火
2000年09月1日 噴火??
2000年08月31日 噴火
2000年08月30日 噴火
2000年08月29日 噴火
2000年08月24日 噴火
2000年08月19-22日(伊藤&高田@地調)
  • 地質調査と試料採取
2000年08月22日 噴火
2000年08月18日 噴火
2000年08月14日 噴火(宮城@地調)
  • 地質調査と試料採取
000年08月13日 噴火(宮城@地調)
  • 地質調査と試料採取
2000年08月10日 噴火
2000年07月18-20日(中野@地調)
07月19日山頂部調査(合同観測班)
2000年07月15日噴火
2000年07月14日 噴火(川辺@地調)
2000年07月08日 噴火(川辺@地調)
2000年06月28日-07月01日(川辺@地調 ほか)

火山ガス観測

2003年

2003年7月29日〜8月1日 (篠原@地調)
  • カイトプレーンを用いたガス観測.天候不良のため観測が進まず,また,機体は行方不明に.
2003年7月22〜23日 (風早@地調)
  • 7/22午後(曇り)には,ヘリコプター(中堀,森(東大))と島内(宮下,中村,風早)で同時にCOSPECおよびminiDOASの比較観測を行なった.
  • 7/23午前(小雨)には,島内においてCOSPECおよびminiDOASの同時比較観測を行なった.

※miniDOASとは紫外CCDを用いた軽量小型のSO2濃度の遠隔観測装置のこと. 測定の基本原理はCOSPECと同等.

2003年5月21日 (篠原@地調)
  • 木更津からヘリ観測(CO2観測)行う.

CO2観測は久々に大気CO2の変動も少なく,良好な結果が得られた模様.

2002年

2002年10月10日 (篠原宏志・宮城磯治)
  • カイトプレーンを用いた噴煙のガス観測をした.

今回は天候不良のため観測値は参考程度だが, 現行のセンサーシステム/プラットホームの組み合せで うまくデータが取れることを確認.

2002年09月11日 (篠原宏志)
  • 館山からヘリにのり,三宅島の噴煙の二酸化炭素観測を行なった.

2001年

2001年4月26〜27日 (篠原@GSJ)
  • ヘリからのCO2ガス観測.
2001年3月30日 篠原・斉藤元治・福井(気象研)
  • ヘリによる火山ガス観測(CO2観測)
2001年3月12-13日 篠原・風早・斉藤元治
  • 三宅島島内火山ガス調査
2001年2月2日 篠原・福井(気象研)
  • ヘリによる火山ガス観測(CO2観測)
2001年2月21-22日 篠原・福井(気象研)
  • ヘリによる火山ガス観測(CO2観測)
2001年1月9-11日 (篠原@地調)
  • ヘリ塔載のガス濃度計を用いた火山ガス観測

2000年

2000年10月27-28日 篠原・風早・J.A. Sutton (USGS)
  • ヘリによる火山ガス観測(CO2観測)
2000年12月9日11日 篠原・斉藤元治
  • ヘリによる火山ガス観測(CO2観測)
2000年?月?日 (風早@地調)

ヘリ目視観測

自衛隊,海上保安庁,警視庁,消防庁の協力と気象庁の取りまとめによる

※コメントは観測者の報告をもとに宮城(個人)が作成したものであって,地質調査総合センター(又は地質調査所)の公式な見解ではありません.

2005年

| 2005年 | 2004年 | 2003年 | 2002年 | 2001年 | 2000年 |


2005年8月9日 (宮城@地調) 三宅島上空はほぼ晴れ.高度約1000mの風は南西約6m. 白色噴煙は標高約1000m程度まで力なく上昇し,拡散し,島を出る頃には雲と区別ができない. これとは別に青白いガスが北東山麓を流下. 気象庁によれば火口の最高温度は178.3℃.DOASを用いたSO2放出量値は約8000トン/日で,最近にしては多目. 噴気孔の位置などに大きな変化は認められず. マウンドは周囲に比べると粗粒な岩石が少ないように見える.これは小規模な火山灰の堆積が継続しているためと思われる. マウンドが内側に崩れた断面には,硫黄と思われる黄色い物質がびっしり付着していることが確認できた. 陥没カルデラ底は比較的乾燥しており,池はすべて赤茶色で,面積も縮小していた. カルデラ縁における新たな顕著な崖錐の生成や崩落は認められないが,継続的に小規模な崩落が発生している模様.

2005年2月9日 (下司@地調) 火口内の状況に大きな変化なし. カルデラ南西部の火口カメラの設置場所付近のカルデラリムが, 数m程度にわたって崩落しているのを確認.

2004年

| 2005年 | 2004年 | 2003年 | 2002年 | 2001年 | 2000年 |


2004年11月16日 (東宮@地調) 好天.風は西北西22ノット(2500ft,11:34).カルデラ内が良く見えた. 白色噴煙はカルデラ縁から100m程度の高さで消失. 青白いガスは三宅島空港方面に漂うが,色が薄い. カルデラ内やカルデラ縁に大きな変化は認められず. カルデラ底の水溜まりは少なめ. 三宅島空港にごく短時間だけ着陸した際にはかなり強い硫黄臭があり, ガスマスクの必要性を感じた.

2004年10月14日 (宮城@地調) 高度約700mの雲の隙間から短時間,陥没カルデラ内を観察. 白色噴煙が標高約1400mに到達.島を出る前に消滅. 白煙の量は2004/7/27や同8/10の数倍(気象条件のためと思われる). 青白い火山ガスが新澪池方向に山腹を流れ下る. 風下側海上では,普段のH2S臭に加え,SO2臭も強く感じた. 陥没カルデラ内,噴気孔マウンドの中央に池ができ, 池の周囲にあった黄色い物質(硫黄)の大半が消失. 陥没カルデラ底に緑色〜赤褐色の池が多数出現. 池の色は,噴気孔マウンドに近いほど緑で,遠いほど赤い傾向あり. これらの点を除けば,顕著な変化は認められず. カルデラ縁の新たな崩落や崖錐の生成も認められず.

2004年9月21日(川辺@地調) 山頂にかかる雲のため,噴煙高度やカルデラ内部の様子は不明. 青白い火山ガスが,南西の風に乗り,三七山方向に流れていた.

2004年8月10日 (東宮@地調) 晴天で風弱く,山頂部がよく見えた. 噴煙はほぼ垂直にカルデラ縁より700〜1000m程度に上昇し, 上空で東北東〜北東方向にたなびきつつ雲と混じる. 青白いガスは山麓には流れ下らず,噴煙とともに上空を流れる. カルデラ内に大きな変化はなし. 底の水溜まりはほとんど干上がり(7月27日同様), カルデラ壁が最近顕著に崩壊した跡は見当たらなかった. 赤外線温度計による火口温度は190℃(気象庁・宮下氏による). 大路池が黄緑色に濁る.以前にも観察されたように,藻の大量発生か(?).

2004年7月27日 (宮城@地調) 山頂部は雲底高度600m程度の雲に覆われていたが, 雲の切れ目から火孔および陥没カルデラの一部を目視できた. 噴煙は白色で, 総量は2004年1月14日(観測=宮城)や4月1日(観測=川辺)と大差なく, 到達高度は島雲の高度(約1500m)よりは低い. 青白いガスが島の風下(阿古〜新澪池にかけて)山麓を流れ下るのを認めた. カルデラ壁と火孔は,最近の観察と大きな変化はない. カルデラ底は乾いており,水溜りは一つも確認できず. 島の東側(風下)山麓部の植生の回復は,谷部を主体としており, 尾根部は地面や樹々が茶色である.大路池はやや濁った緑色を呈していた.

2004年6月8日(下司@地調) 標高300m以上はほとんど雲に隠れ,カルデラ内の目視はできず. 噴煙高度は,雲との区別が困難だが,1200-1500m(雲の頂)よりは低い. 火山ガスは主に東山腹に流下.赤場暁を中心とする狭い範囲でやや濃 い「青白いガス」を認めた.COSPECとDOASを同時に使用し, 島から5マイルと3マイルで火山ガス観測を行なった. 赤場暁付近の緑がやや増えたか(?).

2004年4月8日 (宮城@地調) 雲底500m程度のため山頂部は見えず. COSPECを用いたSO2放出量測定(4回)と,山麓部の観察. 「風下側の山麓を流れ下る青白いガス」がはっきり見えた. COSPEC中のH2S臭も強く,最近にしてはガスが多い印象. 山麓部では,風上側に緑が増えたのに対し,風下側は冬の風景のまま. その他,特に変化は認められず.

2004年4月1日 (川辺@地調) 白色噴煙.高度は1000m程度か.量はやや少なく,火口から離れると消える. ガスは北東風により南西の薄木方向に流される.COSPEC観測時にややガス臭を感じた. カルデラ内はよく見えた.大きな変化はなし. カルデラ壁,カルデラ底,カルデラ底の岩塊の位置, 水溜りの位置や形(多少の水位変化がある)に違いはなく, 大きな崩落も起きていない.

2004年2月9日 (下司@地調) カルデラ内には白色噴煙(特に南半分に)と青白いガス(全体的に)が充満し, 東縁から(西風は約30kt)流出している.白色噴煙は鉢巻林道より内側で消滅する一方, 青白いガスは三池港付近まで明瞭に確認できた. 噴煙量は比較的少ない. 火口付近,昨年はじめの頃の状況とほとんど変化なし. カルデラ底では,池が縮小. カルデラ縁には,新たな崩落などは発見できず. 山麓部には特に大きな変化はなし.

2004年1月14日 (宮城@地調) 白色噴煙は,リムの外ですぐ拡散消滅. 青白いガスは,陥没カルデラ内と,風下側の地上付近に確認できた. 噴煙の勢いは,昨年10月30日や12月16日とほぼ同じか,やや強め カルデラ内の池は,中央部のやや青白いものを除けば,みな赤茶色. 崖錐や崩落は,大きな変化を認められず. 本日は非常に強い西高東低の気圧配置のため西〜北西風が非常に強く, 火口観測は10分間のみ.ドアを開けるCOSPEC測定は実行できず.

2003年

| 2005年 | 2004年 | 2003年 | 2002年 | 2001年 | 2000年 |


2003年12月16日(川辺@地調) 上空の視程は非常に良好. 噴煙は間欠的.白煙の塊が高度約900-1100m程度まで上昇. 午前は三池-サタドー岬方向よりに,午後は空港南方向に流される. やや強い北西風のため,カルデラ内は噴煙が巻いて良く見えず. 主火口は噴煙のためによく見えず(赤外温度観測は150℃以上). 噴煙量は最近の観察時と同程度.主火口の北西側の噴気がやや活発か. カルデラ底の状況は,12月2日の観察時と比べて大きな変化はなし. 崖錐の発達は続いているが,成長はやや鈍っている模様. カルデラ縁も特に大規模な崩落はない.

2003年12月2日(金子@地震研) →外部研究機関への リンク

2003年10月30日 (宮城@地調) 白色噴煙.山頂から200-300m程度にコンスタントに上昇(但し脈動あり). 北東の風に流され島を出る前に白色部分は消滅. 陥没カルデラ内,スオウ穴直下の崖錐成長が継続. 池は,前回よりやや拡大.色は赤褐色を主体とする. それ以外,大きな変化は認められず. COSPEC観測中,噴煙の風下を飛行中に感じた火山ガス臭は, 硫化水素の臭いは弱く,亜硫酸ガスや塩化水素臭がやや強め. 山麓部,特に大きな変化はなし.


2003年9月16日 (宮城@地調) 白色噴煙.その到達高度は500m以上(山頂部を覆う雲底) 約1400m以下(島雲の最高高度)である. 噴煙は南西に流される. 青白いガスを,島の西南西(錆ケ浜方面)〜 西(阿古方面やや北より)で確認. 3ヶ月振りに火口内を観察できた.スオウ穴直下では崖錐の成長が継続. 池の色は,赤褐色を主体とし,川辺氏による5月27日の報告とは異なる. 主火孔の西がわにある噴気孔周辺に,黄色い(硫黄)昇華物. その他,主火孔周辺に大きな変化は認められず. 山麓部は,特に大きな変化はなし.山頂付近と東山麓では植生の回復が遅れる.

2003年8月20日(東宮@地調) 山頂に雲がかかり,カルデラ内は見えず,噴煙の到達高度も不明. 噴煙及びガスは主に南東の上空(三宅島空港方面)と,西南西の低空(阿古方面)に流れる. COSPEC観測を5マイル沖で時計周りに半周(東→南→西)行なった. 島内各所で泥流対策工事が着々と進んでいる模様.

2002年8月19日 東宮 → 中止&順延

2003年8月5日(川辺@地調) 天候はよいが視程は悪い. 山頂部には雲がかかり,スオウ穴からカルデラ内部が見えた程度. 噴煙に大きな変化はなし. 噴煙は主に北側火口から噴出している模様,量はやや多めで, 高度は雲のため不明.火山ガスは三七山方向へ流れる.

2003年7月29日 (川辺@地調) 山頂部には雲がかかり,内部の観察は不可能. 時々カルデラ縁が見え隠れする程度で,噴煙の様子もわからず. 南風に流され,火山ガススオウ穴付近から明治噴火の火口列に沿って流れ下る.

2003年7月9日 (下司@地調) 標高約400mより上は雲に覆われ,山腹上部や山頂火口は観測できず. 噴煙は密雲を突き抜けて約1500mまで上昇. 量は最近では多め.火山ガスは主に南西の阿古側へ流れる.

2003年7月8日 下司 →中止

2003年6月24日&25日 宮城 →中止

2003年5月27日(川辺@地調) 南東の弱風(10ノット以下).噴煙は雲底1000m程度の雲に突入. 白色噴煙.量は最近では多め. 主火口内北端,北側火口中央,南側火口のうち,北側火口中央が最も活発. 温度は130℃以上(過小見積りである). 火山ガスは主に北西側に流れるものの,広い範囲に拡散. カルデラ内,南西の壁が崩落(地震計の記録より,5月24日09:34と20:53ころ と思われる). 岩屑は3月の北東崩落の岩屑を覆い,カルデラ底中ほどに到達. この崩落により南西カルデラ縁の長さ100mほどが約10m後退し, 黒池の2/3が埋没.

2003年5月21日 (篠原@地調) 木更津からヘリ観測(CO2観測)行う. 三宅の山頂付近のみ時々雲がかかる程度のほぼ快晴. 風は北北東で弱い(数m/s). 噴煙は1200m程度まで上昇して南南西へ. 火口内はよく見えましたが・・・とくに変化なし.

2003年5月1日(川辺@地調) 白色噴煙(全く見えない時間が長い). 勢いはなく, ときおりプリューム状にカルデラ縁上空200m程度がやっと. 火山ガスは北東風に流され,阿古方面へ. 主火口内部が非常によく見えた. 白色噴煙と青白色の火山ガスは北側火口から出ている. 赤外による火口温度は最高335℃(気象庁). 南側竪穴状火口の底は岩塊で敷き詰められ, 深さは目測でカルデラ床と同じ(標高250m)程度. スオウ穴西のでっぱりはきれいに崩落してなくなった. 崩壊物の流走距離は約600m程度(Height/Length比は1.5程度). この崩壊物で新北池はほとんど埋没し,中央池も東半分が埋まった. これ以外の地形の大きな変化はなし.

2003年4月23日(宮城@地調) 白色噴煙,高さはカルデラリムから2-300m程度, 約10mの南〜南南西の風で北に流れる. 青白色ガスも同方向の山麓〜沿岸に流下. スオウ穴直下では,崖錐が成長し,池の面積も縮小. 主火孔周辺に大きな変化は認められず. 赤外での火口内最高温度は192℃(過小評価の可能性あり;気象庁). 火口内の池は,西側を除いて全て赤茶色. 山麓周縁部,火山ガスの影響が少ないと思われる地区では, 樹々に緑色がめだつ.

2003年4月9日(小栗@地調) 噴煙は傘雲のため(雲底700-800m)確認できず. 上空の風は300°35knot. カルデラ内は噴煙が立ちこめ主火口はほとんど見えず. スオウ穴は茶色く濁り,カルデラ内の東側の池は赤く南側は青黒い. 青白いガスは確認できず. 赤外による火口温度は165度(過小評価;気象庁). カルデラ壁のスオウ穴西側にあった出っ張りが3/20,17:56に崩壊したらしい. 崩落した岩屑が火口底の池をいくらか埋めていた.

2003年3月4日 (須藤@地調) 白色噴煙,火口縁から200m程度に上昇.ヘリの窓を開けた際に強い刺激臭. 曇り,北西の風15ノット. 火口地形等に特に大きな変化は認められず. 火口内最高温度は255度C(気象庁).

2003年2月25日 (宮城@地調) 白色噴煙.高度は山頂カルデラリムから2-300m(午前);700m(午後). 三宅島上空2500フィートの風は北北東,14ノット. たなびく噴煙の下に青白いミストがはっきり確認できた. カルデラ内,前回(2002年11月13日)に比べ,主火孔の噴煙量が多い. 火口内の池,水位や面積に大きな変化はなし.

2003年2月19日(川辺@地調) 白色噴煙,北火口全面と南火口の北側半分で特に多く,高度は雲中のため不明. 北寄りの風がやや強く,気温が低く,雲底は800-900m程度. 新澪池・新鼻方向で強いH2S,SO4臭. カルデラ内,南西崖錐がやや成長.大きな変化はなし. 水たまりの水位はやや高め.

2003年1月22日 (下司@地調) 強い西風.白色噴煙は,陥没カルデラ内を風上側に流された後, 外に出て,カルデラ東側縁付近で消滅.数分間隔で塊状の噴煙が上昇. 噴煙平均高度は,火口縁上200m.ガスミストが少量ただよう. カルデラ底に顕著な変化はなし. 主火口南側の竪穴火孔底を目視.岩塊で埋まり, その間から盛んに噴気がでる.噴気量は,同北側火口のほうがずっと多い. 気象庁による温度測定(熱赤外)の最高温度は,258℃.

2003年1月9日 (川辺@地調) 曇りがち.高層は弱い西風,低層は弱い北東風. 午前の観測:雲のため山頂部は観察不能. 白色噴煙.カルデラ縁から300m程度まで上昇.火口直上では量が多いが, 流れるとすぐに消滅. 青白いガス,霞と区別できない程度の少なさ(大路池沖合いで硫黄臭あり). 午後の観測:主火口内部は噴煙が多くよく見えず. 他の個所からの噴気量も多いが,これも低気温のためか. 2002年10月16日と比べ,スオウ穴下の崖錐に大きな変化はない模様. 西側の崖錐はやや大きくなっている.リムは目測で5-10mほど後退か. 陥没カルデラ内の水たまり,大きな変化はなし. 西側の通称“黒池”は緑色.


2002年

| 2005年 | 2004年 | 2003年 | 2002年 | 2001年 | 2000年 |


2002年12月25日 (東宮@地調) 白色噴煙.高度はカルデラ縁より200m程度. 東へたなびくが,カルデラ縁を超えるとすぐに消失. 青白いガスはほとんど視認できないほど少ない. カルデラ内,主火口を含め,良く見えた. 先週から大きな変化はない模様. カルデラ底の,西側の池の色は緑色.

2002年12月18日 (下司@地調) 白色噴煙.火口縁より300mまで上昇し,東にたなびく. 午前中の噴煙は,塊が断続的に上昇し,午後は連続的(気象条件の違いか). 青白い火山ガスはすくない. 陥没カルデラ内の状況,特に変化なし. 噴気は主に主火口北側火口底の孔より出ており, 竪穴火孔からの噴煙は比較的少なく,弱い. 火砕丘基部に複数の湧水を確認. カルデラ底の低部は広く池になっている.黒池から北池まで水面はほとんど連続 しているようだが,池の色はそれぞれ異なっている.隆起マウンドと北側のカル デラ壁の下の崖錐に挟まれた凹地にある水溜りはとくに濃い赤褐色をしている

2002年12月11日 (篠原@地調) CO2観測と火口観測. 三宅の天候は曇り(4000ft弱)時々小雨で強い西風(35kt). 噴煙は火口縁から立ち上るとすぐ消える程度だが, 青白くたな引くガスを確認. 陥没カルデラ内,噴煙の循環により目視困難(特に異常はない模様). 小雨のため,CO2観測には悪条件であった.

2002年11月13日 (宮城@地調) 冬型の快晴,強い西風(上空3000ftは風速46kt, 風向280度). 白色噴煙.高度は山頂のカルデラリムとほぼ同程度. 明らかに量が少ない. 陥没カルデラ内,強風のためガスが巻いているが, 今回は噴煙の量が少ないために,視程は比較的良好. 主火口の噴煙が少ない.一方,主火口周辺の割目等の噴煙は以前と同程度. 熱赤外線温度計(気象庁)では,主火口内の温度は212℃, 但し上空5000ftからの測定なので,過小評価の可能性あり. 山腹〜山麓を流れ下っていた青白いガスは,今回は確認できず. 山麓周辺部, 特に変化なし.

2002年10月30日 (伊藤@地調) 噴煙はやや多め.南縁の火口より,海抜1600m程度までほぼ真上に上昇. 陥没火口内,池の色は赤サビ色.陥没火口縁とともに,特に変化なし. から噴煙上昇(本日は比較的量が多い) 大路池ー日光の反射で確認できず 

2002年10月16日 (川辺@地調) 噴煙は目立たない.量は10/2(観測=宮城)時と同じ〜やや少ない. ときおり白色噴煙塊がカルデラ縁200-300m程度に上昇しすぐ消滅し, 青白色火山ガスとなり空港-三池港方向に流れるが,かなり薄い. 快晴で西風やや強し.カルデラ内は噴煙とガスが巻いて視程悪し. 主火口,噴気帯に大きな変化はない模様. 赤外温度計観測(気象庁)では,最高温度は264℃. カルデラ底の水たまり,10/2よりやや水位は下がったが,まだ広い面積を占める. カルデラ縁,大きな変化はなし.但し, スオウ穴西のカルデラ壁崩落は相変わらず活発で,直下に崖錐の成長が目立つ.

2002年10月2日 (宮城@地調) 白色噴煙.山頂上約200mに上昇. 上空は南西の風10m/s.噴煙は三池〜赤場暁方面に流れる. ガスの量は中〜やや少なめ. 白煙は山麓付近で消滅し,青白いガスが残る. 陥没カルデラ内,主火口群北側のマウンド内に小さな三日月型の池あり. 既存の池は面積が拡大中央の池はやや赤く,その周辺の池はやや緑色. カルデラリム,特に大きな変化はなし. すおう穴〜その西部では,小規模な崩落が継続. すおう穴はやや赤みがかった灰色.大路池は普通の陸水色(暗い青緑). 台風の影響か,三宅島沿岸の海水は各所で変色(暗灰色〜明るい緑). 大路池の西沿岸で,非変色/変色海水の境界付近に赤茶色の浮遊物を確認.

2002年9月25日 (下司@地調) 噴煙量および青白いガスは極めて少ない. 白色噴煙が数分おきに断続的に上昇(海抜1000-1200). 噴煙が少ないので,カルデラ内の主火口の内部がよく見えた. 噴気は,北側火口底にある三組の孔と,南側の火口からほぼ当量放出されている. 南側の火口は深く,底が確認できないほど. そのほか噴気孔の分布などには顕著な変化はなし. 西側カルデラ縁,落ちかかっていたブロックの一部が崩壊. 大路池の色は通常通り.西側湖岸に茶褐色の浮遊物あり. 大路池南東の海岸に薄い褐色の変色域.

2002年9月4日 川辺(地調) 雲多し. 火口直上1700-1800mまで白色噴煙が上がり, 火山ガスは西-北西にたなびく. 主火口では噴煙はやや少なめ. 北側噴気孔からのガスは少なく, 南側からのガスが目立つ. カルデラ底,北池の水位がやや低下. 黒池の水は緑色-褐色と再び黒くなりはじめている. スオウ穴西側付近では小規模な崩落が連続している模様. 大路池の色,透明感のある青緑から濁った茶緑色に変化. 大路池につづくココマの海岸にも変色水が認められた.

2002年8月29日 (宮城@地調) 雲底500m程度の雲のため山頂部は目視できず. 青白い火山ガスが南東の風により伊豆地区方面に流れる. 噴煙と雲との区別が困難だが,三宅島上空の雲は周囲より高く, 10:00頃に海抜2000m程度(目視&GPS高度計による)あった. また,ガスの到達高度は少なくとも上空1600m程度と思われる (10:08ごろ約10km北北西の1600m地点の機内で硫化水素臭があった. 山麓部には顕著な変化は認められず.

2002年7月31日 (東宮@地調) 三宅島は中腹(海抜300m程度)より上は完全に雲に覆われ, 火口・カルデラは全く見えず. 雲と噴煙との識別が困難だが, 噴煙高度は火口上200-300m以下と思われる. 「青白いガス」はが東(三池)方向に斜面に沿って流下.

2002年7月24日 (下司@地調) 鉢巻林道付近より上の山頂部は笠状の雲で覆われ,観測不能. 北東の風34kt.南東海岸線に高い波が打ち寄せる. 新鼻〜錆浜にかけて青白い火山ガスが山腹に沿って這い降りる. 高度1000ftの飛行中,機外のSO2濃度は最大で2ppm. 山麓に大きな変化はなし.

2002年7月12日 (宮城@地調) 白色噴煙.高さは山頂から200m程度で,ほぼ一定. 少なくとも火口観察時間内には,単発的なプリュームは発生せず. 西の風.白色煙は島内で消滅し,青白色ガスはサタドー岬を中心に, 標高100〜500m程度を,三池浜北端〜ひょうたん山の幅で,延々と流れる. 白煙のため火孔群の目視は困難.顕著な変化はない模様. すおう穴下方の崩落は単調に継続か. 火口内の池,面積が拡大. 赤黒かった西側の池は白緑色を主体とする色に変化し, 池東がわの池ほど赤みが強い.

2002年7月4日 (川辺@地調) 当日は視程が悪く,海霧を避けながら三宅島に到達. 白色噴煙.主火口直上で高度は海抜1000m程度. 時々単発で勢いなく1100m程度まで上昇. 青白色ガスとともにサタドー岬方面へ流れる. ガスの濃さの(見た目)は,1ヶ月前と大差なし. 東-北東カルデラ壁を観察.降水による侵食が進み,雨裂が沢山できている. カルデラ底の池の水位が上昇し,面積も拡大. 主火口や火口壁に大きな変化はない模様. 午後,火口東海上5マイルでCOSPECを3パス.

2002年5月30日 (川辺@地調) 山頂部の雲多め. 噴煙は,量は少なめ,高度は最高1400m. 青白色ミストが三池〜サタドー岬方向に流れる. カルデラ内は,池の水位が低下したものの,極端に大きな変化はない模様. カルデラ壁,北カルデラ壁で崩落に伴う定常的な土煙を確認したが, 大きな変化はない模様.

2002年05月22日 (石塚@地調) 風が弱く天候は良好.噴煙は,最高高度が1500-600m, 量は普通〜やや多く,流されずに火口上空を漂う. ミストがかなり濃いため火口上空およびカルデラ北側は視程が悪い. カルデラ内で確認できたものは,主火口付近から幾筋もあがる白色噴煙と, 中央部に広がる茶褐色の水たまり.

2002年5月15日 (川辺@地調) 雲のため視程悪し.風弱し. 白色噴煙が雲をつきぬけてほぼまっすぐ立ち上がり(最高1500m程), 三池方向にゆっくり流れる.青白色ミストは明瞭でない. カルデラ内は崩落など大きな変化は認められず. 底の池の水位が上昇し,面積も大きい. カルデラ底中央部にも大きな池が出現. 北東の新北池は黄緑色,黒池はよく見えず.

2002年4月30日(下司@地調) 噴煙は最大海抜1000mまで上昇.強い南西風で北東方向にたなびく. 白煙は鉢巻林道付近まで到達後,消滅. 青白いミストは美茂井方向に下降し海上に到達(昨年に比べかなり薄い) 陥没火口内の状況に大きな変化はなし.池の水位はやや高め. 主火口全体の白色噴煙量は多く,主火口底北側は全面噴気地帯. カルデラリムの小規模な崩壊が続いているようだ. ガス観測用ホースはカルデラリムより手前で切断か(by中堀氏).

2002年4月18日 (川辺@地調) 午前午後合わせて1時間のカルデラ内観測. 白色噴煙.噴煙高度は高いときで900-1000m程度 火口上に勢いなく立ち上がる.かなり少ない. 青白色のミストも薄め.やや強い西風によって三池方面に流される. カルデラ内部に大きな変化はない模様.

2002年4月10日 (東宮@地調) 風が弱く,白色噴煙は,真上に上昇し,東南東に流れる. 高度は海抜1500m程度(午前),午後にはやや低く間欠的か. 量は4月4日〜5日頃の急減時に比較してやや回復. 青白いガスは斜面に沿って三宅島空港方面に流下. カルデラ内部が非常に良く見えた. 主火口やカルデラ縁,目立った変化は無い模様.

2002年3月25日(川辺@地調) 白色噴煙.断続的に高度1100m程度まで上昇. 北東の風がやや強く,ガスは薄木方面へ吹きおろされている. 白煙は島内でほとんど消滅.青白ガスが海上を低く流れる. 主火口内,南側がやや活発な模様. カルデラ内に大きな変化はなし.水たまりは南西黒池(茶色)を除き, かなり縮小(小雨のため?). カルデラ壁北側では常に小規模な崩落による土煙が認められた.

2002年3月13日(宮城@地調) 白色噴煙.火口内の南よりの部分から,より多く出ている模様. 平均高度(海抜)1200m,時々1500mに到達し, 南西に流される(上空1000mの風,北東15ノット). カルデラ内は乾燥している模様. スオウ穴付近で,恐らく崩落のため土埃(茶色)があがっていた. 陥没カルデラ内の池の色,噴煙に近い西側は赤黒く,それ以外は褐色. 島の南部5マイルにてCOSPEC観測を3回行なった(H2S臭あり).

2002年2月27日(伊藤@地調) 噴煙高度は海抜1800m程度.南〜南南東方向に流れる. 火口内が極めて鮮明に見えた.噴火口,中央奥から青白いガスを噴出. 火口縁は特に新しい亀裂の形成は確認できず. また,2/23の降灰は上空からは確認できず.

2002年2月14日(川辺@地調) 白色噴煙.海抜1500-1700mほぼ垂直上昇. ガスも地表を這う流れも比較的希薄.大路池〜新澪池方面に流れる. カルデラ壁に大きな変化はないが,小規模な崩落は続いている. 新北池は色がオレンジ色に変化.

2002年2月6日 (東宮@地調) 白色噴煙がほぼ真上(やや東寄り)に上昇. 雲を突き抜け海抜1500m程度,ときおり2000m程度. 青白いガスは低層部では南南西方向,高層部では南東方向へ. 雲のためカルデラ内部・カルデラ縁とも見えず.

2002年1月30日 (川辺@地調) 白色噴煙.高度は海抜900-1000m程度,三池港方向へ. 青白色ガスは地表を這うように流れている. カルデラ内は噴煙が巻いて視界が悪い. 18日の観察とあまり大きな変化はない模様.

2002年1月23日 (宮城@地調) 白色噴煙,高度約1300m,東〜東南東にながれる. 青白いガスは比較的濃密.高度約100mでCOSPEC観測中,強いH2S臭. カルデラ内は視界不良で観察不可.

2002年1月18日 (川辺@地調) 噴煙高度は不明.三宅島周辺の雲底高度800m. 噴煙は新澪から薄木-阿古東にかけて流れる. カルデラ内は,崖錐の大きさや壁面の岩脈などに変化はほとんどなし.

2002年1月15日 (高田@地調) 白色噴煙,到達高度は約1300m.下の方には火山ガス.東北東に流れる. カルデラ内は視界不良で観察不可.山麓部は特に変化なし.

2002年1月9日 (篠原@地調) 強風.火口内はほぼ水蒸気の白煙が充満しほとんど何も見えない. 観測後半に火口内北半分が見えた.特に変化なし. CO2観測実施(バックグラウンド変動大).

2001年

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2001年12月26日 (中野@地調) 白色噴煙.やや南に流より約1500-1700mまで上昇. 上空4500フィートは西10ノットの風,300フィートはほぼ無風. ガスが分離して東斜面から南東斜面に沿って流れ下る. カルデラ内,北側の池は崖錐に埋まり消滅(12/20同様). スオウ穴直下〜北東のカルデラ内壁は,埃が着かず新鮮. 主火孔の形状等は噴煙のため確認できず. 他,大きな変化はない模様.

2001年12月20日 (川辺@地調) 風が強く,カルデラ内はガスが巻いて見えない. 高度1100〜1300mの白色噴煙は多め.三宅島空港南寄り方向に流れる. ガスの量は最近の平均的な量(2万トン弱/日程度)らしい. 放射赤外温度計では350℃程度が観測された(気象庁). 12/5に大島さんが報告した北カルデラ壁崩落・北池埋没を確認. bからdにかけてのカルデラ壁 が崩壊して,北池を埋めつくしている.

2001年11月27日 (浦井@地調) 強風のため火口内の視界が悪く,火口壁が見える程度. 大きな変化はなさそう.火口温度観測では150℃以上を観測(中堀さん). COSPEC観測を3測線実施. 噴煙の様子= 写真1; 火口の様子= 写真2写真3

2001年11月21日 (宮城@地調) 白色の濃密な噴煙.やや脈動しながら海抜1700mかそれ以上の高度を維持. 白煙は島から出てもなかなか消えない.白煙の風下側には青白いガス, 一部は山腹を流れ下り,美茂井方面(北東〜北北東)に拡散しながら流れる. カルデラ南壁やや中央寄りの主火口から濃密な白煙が出ている. 周辺の噴気孔列からの白煙は2月頃とほぼ同程度. 噴気に近い西側の水たまりは赤錆色〜暗赤色, 遠い北側のは明るい緑灰色, やや中央の小さなものは灰色〜緑灰色, すおう穴は明るい緑灰色〜水色.

2001年11月14日 (川辺@地調) 白色噴煙.息つぎがあり,高度1300m(平均)〜1600m(時々)位. 主火口は噴気が多いが大きな変化はない. 南西の黒池をおおう崖錐が発達.スオウ穴下の崖錐の成長は止まったようだ. カルデラ底の池は水位が上昇.北池の色は黒い.茶灰色の水たまりが多数. スオウ穴は緑青色.

2001年11月8日 (栗原@地調) 白色噴煙が3500ftまで上昇し,その後高度を下げながら南西に流れる. 青白いガスが斜面を流れ下る.

2001年10月24日 (篠原@地調) 噴煙はまっすぐ1000-1500mまで上昇し,東へ流れる. その一部は,青白く拡散しながら山肌を沿って西に流れる. 火口内はよく見えたが噴煙の根元はよく見えない.特に大きな変化はなし. COSPEC観測,およびガス観測(CO2, SO2)も実施.

2001年10月11日 (浦井@地調) 噴煙は最高高度3500ft(=1167m)程度で,北東に流れる. 雲のため,鉢巻林道より内側は観測できず.

2001年9月26日 (高田@地調);予定

2001年9月19日 (東宮@地調) 白色噴煙.海抜2000m程度(パルス的に海抜2500mを超える?). ほぼ直上に上昇(山肌を流下せず)し,海抜1500m付近から北東方向へたなびく. 白煙は消えずに延々と残る. 陥没火口(カルデラ)内部は非常に良く見えた. 地形などに大きな変化は無い模様.

2001年9月14日 ;予定←中止

2001年9月10日 ;予定←中止

2001年9月7日 (東宮@地調) 白色の噴煙.高度は雲のため不明. 青白いガスが伊ヶ谷〜大船戸湾方向(北西)に流下. 陥没火口(カルデラ)内部が良く見えた.大きな変化は無し. スオウ穴が鮮やかな青緑色.

2001年9月3日 (宮城@地調) ;予定 ← 天候不良のため中止

2001年8月31日 (須藤@地調) ;予定 ← 天候不良のため中止

2001年8月27日 (川辺@地調) 雲のため噴煙高度は不明.カルデラ内の水溜が増え&大きくなった. 大きな泥流や,海に流れ込んだ跡は認められず.

2001年8月20日 (松島@地調) 白色噴煙が高度1000mの雲底まで上昇. 青色のガスはその下部の山腹を漂うように西方向に流下. 赤外観測をした. 火口から上昇する噴気の下部で最高温度(120℃)を示した. より高温な噴気の出口あたりは火口の縁に隠れ測定されていない. 火口周辺の地温高温部には大きな変化はみられない. 今まで気づかなかった割れ目がカルデラ南縁部に認められた(津久井氏 談).

2001年8月17日 (東宮@地調) 雲のため山頂部やカルデラ内の観察はできなかったが, 東側斜面の様子がよく見えた.そこでは樹木の壊死が目立つものの, 新しい降灰や泥流は認められなかった.

2001年8月15日 (伊藤@地調) 霧のため高度300m以上は全く見えず.

2001年8月10日 (須藤@地調) 高度1700m(但し普通の雲と区別が困難)の白色噴煙と, その下には青い煙が,東のほうにたなびく. 島は山頂部を含め約7割が雲に覆われていて,火口内等の様子はわからず.

2001年8月8日 (高田@地調) 三宅は雨で視界不良のため山頂部や噴煙活動は観測できず. 火山ガスは北東の風により阿古の方へ流れる. 泥水が海に達し,海水が濁っている場所が観察された.それらは 北の海岸(前の浜),北東の海岸(赤場暁付近),南の海岸(大路池の東の沢) であった.

2001年8月3日 (川辺@地調) 最近にしては噴煙が多い.高度も2000mを越える. 弱い北北東の風で南に流される. 青白いガスの高度700-800m付近より下にあり, 阿古から坪田にかけての範囲に拡散して流れる. 三宅島には雲底400m雲高1000mの雲がはりついて視程はかなり悪く, カルデラ内はほとんど見えず.

2001年8月1日 (川辺@地調) 白色噴煙,高度は1500mで時々パルス状に2000m(?)に上昇. 弱風で東流される.青白色ガスは広い範囲に拡散するように流れる. 全体に乾いている(雨があまり降らない?). カルデラ底南西部の黒い池はかなり縮小. カルデラ縁や主火口もここ暫く変化なし.

2001年7月30日 (石塚@地調) 白煙噴煙.局所的に2500mまで上昇.南東方向に流れる. 青白いガスは噴煙下部に少し見える程度. 火口内は特に変化はなし.噴気孔周囲に黄色い物質(硫黄)を確認.

2001年7月27日 (宮城@GSJ) 白色噴煙.7月23日よりも若干勢いがある.海抜1000mかそれ以上に上昇. 青白いガスは山腹を流れ下る.阿古〜新澪池(南南西)方面に流れる. 白煙は島から出てもすぐに消滅せず,流れるうちに普通の雲と区別できなくなる. 山頂部は低い雲のために目視できず.

2001年7月23日 (宮城@GSJ) 白色噴煙.海抜1000m程度に上昇.時折パルス状に1300m位になる. 青白いガス(かなり濃密な)は山腹を流れ下り, 三七山〜赤場暁方面(北東)に流れる. 白煙は島から出て数kmの場所で消える. 火口内やその縁は,低い雲のため目視できず.

2001年7月20日 (宮城@GSJ) 白色噴煙.勢いはないが,最近にしては量が多い. 連続的に海抜2000m位まで立ち上がり, 青白いガス(かなり濃密な)は海抜1500m付近にたなびき北東に流れる. 熱赤外映像による温度最高測定値は240℃. 山頂部の火山灰はかなり明るい色調で,乾き切っているようだ.

2001年7月18日 (須藤@GSJ) 噴煙は,最高到達高度は2000m程度(但し雲と区別が困難), 西の風(4ノット)で東にたなびき,その下の方には青い煙が確認できた. 山頂を含む島の8割は雲に覆われており,火口内の状態等は不明.

2001年7月11日 (伊藤@GSJ) 白色噴煙.海抜2200〜2000m程度まで上昇し,北東に流れる. 比較的勢いがある.量も多い(?).青白色ガスを伴う. 陥没火口内&火口縁は雲のためよく見えず.

2001年7月9日 (川辺@GSJ) 白色噴煙.1400-1500mまで立ち登り,ゆっくり西に流される. 鉢巻林道付近で白煙は消滅し,残った青白色ガスが垂れ下る. カルデラ内地形に大きな変化はないが, カルデラ内壁の北〜北西部に新鮮な断面が露出している.

2001年7月6日 (東宮@GSJ) 白色噴煙(高度は海抜1100m程度)はカルデラリムを越えた辺で急速に消失. 青白く濃密なガスは山腹に沿って流れ下る. カルデラ内に大きな変化はない模様(雲のため観察条件悪し). 火口内の池の色は南西が黒で北側と東(小さな池3つ)が赤褐色. スオウ穴の色は赤茶色.

2001年7月4日 (川辺@GSJ) 白色で勢いの弱い噴煙が火口縁から200-300m程度まで上昇し, 鉢巻林道付近で青白色の火山ガスに転じ,山腹に沿って流下. 青白色のガスは狭い範囲に集中していて,濃度は高そうだ. 火口内の池の色は南西が黒で北側がやや赤褐色.

2001年6月29日 (須藤@GSJ) 白色噴煙.高度はリムから100〜200m程度.東北東に流れる. 山頂と山麓を雲が覆い,よく見えない. 中腹を流下する噴煙の北端南端が鮮やかに青く見えた.

2001年6月27日 (斉藤@GSJ) 島全体が厚い雲に覆われ,山頂山麓ともに観察できず. 雲から突き出た白色噴煙の頂部高度は約1100m. 青白いガスが東方向にたなびく.

2001年6月13日 (斉藤G@GSJ) 白色噴煙.高度は1500m(下から見た限りでは最高2000m位). 北西(伊ヶ谷〜伊豆)のほうに青白いガスが流れる. 雲(500-1000m)のため火口内は見えず. 島の南西部には,洗たな泥流や降灰は認められず.

2001年6月6日 (栗原@GSJ(NEDOフェロー)) 天候不良のため中止.

2001年6月1日 (石塚@GSJ) 高度約1200mの白色噴煙はやや少なめで, 西南西の風8m/sの風に流されるにつれ不明瞭になり, 標高200m付近で青白いガスがのこる(濃度は向うがわがかなり霞む程度).

2001年5月30日 (川辺@GSJ) 白色噴煙が1500m程度に上昇.北西(伊ヶ谷〜伊豆方面)に流れる. その下には青白いガス.量はやや多めに見える(気象条件の為かもしれない).

2001年5月21日 (高田@GSJ) 白色,連続性の高いプリュームが低空の雲を突き抜ける.到達高度は2000m. 青白いガスが北東に流れる. 主火口北側縁には硫黄昇華物が顕著.

2001年5月18日 (須藤@GSJ) 白色噴煙が約1500m程度に達し,北東に流れる. 南西リムの落ち残ったブロックあり(※5月14日の観察を参照).

2001年5月14日(宮城@GSJ) 噴煙高度は最高2000m. 噴気孔周辺にかなりの量の硫黄が付着. 陥没カルデラ内の水溜の赤みが多くなった. 熱赤外カメラを用いた噴気孔温度測定(最高値366℃) カルデラ南西縁で新しい崩落. 植生被害は島の東部が顕著.

2001年5月9日 (宮城@地調) ;予定 ← 中止

2001年5月7日 (伊藤J@GSJ) 噴煙高度は約1000m以上(雲のためそれより上は見えず). 陥没カルデラ内は煙が充満して見えず.縁などは,特に変化なし. 中腹より下では広葉樹に新緑が戻りつつある.

2001年4月27日 (高田@GSJ) 高度約1300mの白色連続プリューム. 1100〜1300mで横に広がり西〜西南西にたなびく. 主火口南側から白色噴煙が目立つ. 主火口の東外側に新しそうな崩壊部. その他は特に変化なし.

2001年4月23日 (中野@GSJ) 高度約1800mの白煙が主噴気孔から連続的に噴出. 陥没カルデラ内外の亀裂や水溜りなど,特に変化はなし.

2001年4月20日 (須藤@GSJ) 噴煙は高度1000m程度.青白いガスが三池方面に流れる. 陥没カルデラ南西および南の割れ目あり(特に変化なし?).

2001年4月16日 (川辺@GSJ) 高度1800〜2000mの噴煙.勢いは弱い.青白いガスは東側にうすく広く拡散. 北側カルデラ壁付近で時おり茶色の土煙(崩落?).

2001年4月13日 (松島@GSJ) 白煙は陥没カルデラ縁から出るとすぐに透明になって青白いガスが残り, 遠方まで流れる.

2001年4月11日 (山元@GSJ) 標高200〜300mより上に雲があるため,火口や噴煙の様子は不明. 本日も,弱い空振を伴なう強い(振りきれ)微動が単発で発生したそうです.

2001年 4月9日 (宮城@GSJ) 山麓にはみずみずしい緑がみえる一方,沢ぞいには茶色の樹木が目立つ. 雲のため山頂部と火口内は見えず.

2001年 4月6日 (斉藤G@GSJ) 白い噴煙はカルデラ南内壁に沿って連続的に上昇(最高2000m)し, 北東〜東北東に流れ,その下には青白いガスあり. 火口内の水たまり,北側は濁った緑色,南(噴気側)は赤茶色.

2001年 4月4日 (伊藤@GSJ) 噴煙の勢いがない.水蒸気は島内で消滅,青白いガスだけ風下に. カルデラ内に小さな池や湿地が増加.縁の亀裂等の変化は特に無し.

2001年 4月2日 (中野@GSJ) 白色噴煙高度1300m,下に青白いガスあり. 主噴気孔の噴煙は連続的(息をつく様子はみられず). 噴気孔の温度測定値350℃は比較的高め(気象庁の資料). 植生境界(緑/茶)がシャープ.

2001年 3月30日 (東宮@地調) 北西〜北側のカルデラ外縁斜面(の数ヶ所)は, 樹木はあるが泥(灰?)をかぶり倒れかかったように見える. 相変わらず多量の青白い火山ガスがでている. 便利:カルデラリム・インデックスマップ(by東宮@GSJ)

2001年 3月28日 (川辺@地調) 噴煙量は3月19日以前と同じぐらいの量(多い). 陥没カルデラ内がよく見えた.

2001年 3月26日 (宮城@地調) いったん弱まった噴煙の勢いは,これまで通りの量に復帰. 少なくとも,激減したようには見えない. 北西〜北側のカルデラ外縁斜面の樹木がほとんど見られず(消失?), 泥がちな地面(降灰?)に見えた. ←検討の結果,樹木が濡れて黒かったため地肌が透けて見えたため, と結論された.

2001年 3月21日 (伊藤@地調) 噴煙の勢いが弱い.全体に,水蒸気量が減ったようだ. 陥没火口南壁に比較的新鮮そうな崩壊跡あり. これまでの主噴気孔よりも南側から,主にガス水蒸気が出ている.

2001年 3月19日 (川辺@地調) 3月16日に比べて陥没カルデラ内の主火口からの噴煙がかなり少なく, それより南側の火口からは灰白色(火山灰混じり)の噴煙があがる.

2001年 3月16日 (山元@地調) この日の午前中は微動が多発. 噴煙の上昇間隔は10〜70秒で,息継ぎが明瞭.

2001年 3月14日 (高田@地調) 白色噴煙.連続的なプリュームと, 20分間に数回のパルス状プリュームがある. 海抜約1200mで水平なり,赤場暁方面へ流れる. 青白い霧は北東縁から斜面に沿って赤場暁方面へ流れ下る. 火口や陥没カルデラ内の様子は特に変化なし.

2001年 3月9日 (星住@地調) 噴煙は,火口内の南よりにある噴気孔が,やや勢いが強い. 陥没カルデラ外縁のひび割れの写真を撮影.

2001年 3月7日 (中野@地調) 三宅島の標高500mより上は雲の中.雨滴が窓につき観測困難.

2001年 3月5日 (宮城@地調) この日は微動が多発. 大路池〜新澪池〜阿古〜神着にかけて,都道ぞいをぐるっと撮影 (1秒間隔の駒送り動画あり). 陥没カルデラ内は全く見えず.

2001年 3月2日 (川辺@地調) 噴煙は白色で多量,高度1500m以上,三宅島空港方面に流れる.

2001年 2月23日 (伊藤@地調) 噴煙は白色,高度は1000mかそれ以下,北東〜北北東に流れる.

2001年 2月19日 (中野@地調) 噴煙は白色,高度は1000m程度,南東〜南南東に流れる. その下には青白いガスが垂れ下る. カルデラ縁に大きな変化はなし.

2001年 2月16日 (川辺@地調) 噴煙は白色,高度は1000m程度,三宅島空港方面に流れる. その下には青白いガスが垂れ下る. カルデラ縁に大きな変化はなし.

2001年 2月14日 (東宮@地調) 噴煙は白色,時々プリューム状に大きく真上に上がる(1100-1200m程度), カルデラ縁を越え東方向に流れる. 主噴気孔南側の壁に硫黄が析出.

2001年 2月12日 (宮城@地調) 陥没カルデラ周囲(東側)をぐるっと撮影. 陥没カルデラ内がよく見えた. 熱映像カメラにて陥没カルデラ内を撮影(動画あり).最高温度は131℃.

2001年 2月9日 (濱崎@地調) 白色の噴煙は連続的に上昇,雲(900〜1000m)を突き抜け1300mに達する. 時折パルス状にプリュームが上がる.

2001年 2月5日 (星住@地調) 噴煙は白色,最大高度は2100m程度,東に流れる. 山頂部は雲のため見えず.

2001年 2月2日 (山元@地調)

2001年 1月31日 (高田@地調) 時折(5〜10分程度の間隔で?)パルス状のプリュームがあがる. 12月15日に火口付近みられた硫黄の昇華物(?)がみられず.

2001年 1月29日 (宮城@地調) 陥没カルデラ周囲をぐるっと(東側は除く)撮影. 噴煙を順光と逆光で撮影. 噴煙が青い霧に変化する様子を撮影. 三本岳(大野原島)に接近&撮影.

2001年 1月22日 (中野@地調) 白色噴煙が南縁の主火口から連続的に噴出.弱風ほため垂直に上昇. 1000-1500m付近の雲を突き抜け,約2000mに達っする. 上空ではやや東に流れる.青白いガスが北西斜面を流下. カルデラ内,北西側にあったマウンド南側に真っ黒い物体(後に水たまりと判明). カルデラ内の視界は不良.カルデラ南縁亀裂付近の崩落が進んだようだ. スオウ穴の水たまりは緑がかった色.

2001年 1月19日 (山元@地調) 三宅島を低く雲覆う.小雨.噴煙の形状や高さは不明. 火口内もリムの状況も目視できず. 青灰色のガスが山腹沿いに阿古方面へゆっくり流れる.

2001年 1月17日 (川辺@地調) 白色噴煙,高度は平均1000-1100m程度.間欠的に1200mに達する. 強い西風で三池方面へ流下.カルデラ内は白煙のため何も見えない. 白煙は海岸線付近でほぼ消滅し,青白色のガス(相変わらず多量)になる. カルデラ縁の亀裂に大きな変化はなし.

2001年 1月15日 (宮城@地調) ヘリ観測開始後初めての雪景色. 白色噴煙,到達高度は4000フィート,西風に流される.下に青白いミストあり. 陥没カルデラ内は白煙が充満し肉眼では殆ど見えず. 熱映像カメラにて撮影(動画あり).最高温度は314℃. 南西陥没火口縁の亀裂,カルデラ内側の崩落が進んだようだ.

2001年 1月10日 (伊藤@地調) 白色噴煙は火口付近では連続的,島外では途切れがち, 青白い煙はず〜っと東方に遠くまで流れる.海抜1000m程度. ガス量もいつもに比べ少ない?. 噴火口は特に変化無し. 陥没火口底の水たまりからの湯気などは確認できず. 南西陥没火口縁の亀裂,12/25確認の物よりも火口縁側に, ほぼ平行する新たな亀裂あり.

2001年 1月5日 (須藤@地調) 白色噴煙が東に流れ,その下に青白い煙がある. 上端高度は5500フィート; byヘリ高度計. 都内は晴れていたが三宅島付近は雲が多く, 火口内は煙が濃く充満していて,全く様子が分ららず. 火口リム南部のひび割れを確認.その他は特に変化は認められず.

2000年

| 2005年 | 2004年 | 2003年 | 2002年 | 2001年 | 2000年 |


2000年12月29日 (川辺@地調) 白色噴煙.下層は青白色で南西の新澪池方向へ流れ下り, 上層は白色で北東へ流れる.高度1500m程度はありそうだ. 火口内は大きな変化はない様子.南側の割れ目は観察できず.

2000年 12月27日 (宮城@地調) まるで9月頃のように噴煙が元気に見えた.噴煙 (白色のプリューム,その下に帯状たなびく煙,水平に無指向性に広がった煙) のうち白色プリューム上面高度は2100m.三宅島空港〜三池に向けて流れる. 水平に広がる煙の上面高度1500m程度で比較的境界は明瞭, 下面高度は500-1000m位で境界はやや不明瞭. 広がりは島の直径の二〜三倍以上(?). 陥没火口底はよく見えた.様子はこれまでの報告とほぼ同じ. スオウ穴の水の色はやや赤い灰色で,以前のようにどぎつい色ではなくなった.


2000年12月25日 (中野@地調) 白色噴煙.ほぼ連続的.三池桟橋〜赤場暁方面に流れる. 勢いはやや弱く,高度は1200〜1500m程度.その下には青灰色のガス. カルデラ底の視界悪し.先週とほとんど変化はない模様. 南側にカルデラ縁にほぼ平行な亀裂.長さは断続的に200-300m程度. スオウ穴の水たまりは以前のようなきつい赤みが消え,泥色.

2000年 12月22日 (山元@地調) 白色噴煙.主火口からほぼ連続的に噴出.大路池〜新澪池方向に流れる. 到達高度は1000〜1200mだが, 大半は青灰色のガスと伴にほぼ山腹斜面に沿って流れる. カルデラ内の視界良好.状況は12/15の高田報告とほぼ同じ. 主火口の西となりの小火口周辺には硫黄と思われる黄色の昇華物. 昨夜の弱い微動と空震に対応しそうな地表変化は認められず.


2000年 12月20日(東宮@地調) 噴煙(純白で濃密なものと,青白く霞むもの)のうち, 白いほうは,もくもくと上昇し,上空の雲(基底1100m程度)に突入. 青いほうは,一旦カルデラの内部に充満してから山麓を溢れ下るように見える. カルデラ内の視界は非常に悪かった. 北側の大きな池の色は土色〜緑色?(赤くはない). スオウ穴の水の色は土色.

2000年 12月18日 (斉藤[元@]地調) 噴煙のうち,青白いほうは新澪池跡〜富賀神社の斜面を流下. このガスの中をヘリが通過した際,わずかに硫黄臭がした. 曇天(雲底300m)のため白色噴煙や,カル デラ内は観測できず. 一周道路沿いでは新たな泥流の跡などは見当たらないが, 北側山腹には,泥流堆積物が溜ったと思われる箇所がいくつかあった. 大船渡湾の断崖の下の海岸の海水が茶褐色に変色(崖が崩れたため?).

2000年 12月15日 (高田@地調) 噴煙(海抜約2500m)は白色でほぼ連続的で時々間欠的. カルデラ上空にキノコ雲を形成. 上層は西〜南西の風. 下層は北北東の風.硫酸ミストはうすく広く拡散し,新澪の方に流れ下る. 陥没カルデラ内.噴火口の位置は南縁沿いで,約10箇所. 最も東寄りの大きい火口が最も量が多い. 小火口の南側の斜面に黄色い色(硫黄?). スオウ孔の西側に新鮮な崩壊面. 北側は,火口底に崩壊堆積物. 南側は,黒い色をしたコーンが広がっているように見える. 北側の池は褐色.


2000年 12月13日 (東宮@地調) 噴煙のうち, 白いほうは,カルデラリムの高さでほぼ水平に東方に流れる. パルス状の強弱があり,一時的に1200m位達する. 青いほうは,一旦カルデラ内に充満してから溢れ下るようにみえる. カルデラ内の視界は非常に悪い. 北側の大きな池が色は土色. スオウ穴も土色で,かつての赤みは殆んどない. 一周道路沿いでは新たな泥流の跡などは見当たらず.


2000年 12月11日 (佐藤[久]@地調) 白色噴煙.高度約1500m.三宅島空港方向に流れる. 噴気が間欠的で勢いよい.錯覚かも知れないが黄色い噴気も認められる. 風上でもH2S臭を感じた. カルデラ内の視界は殆どゼロ. スオウ穴は褐色を呈する.

2000年12月6日 (川辺@地調) 白色噴煙.高度は1300m〜1500m程度. 三宅島空港〜三池方向へ流される. 陥没火口内にはガスが立ちこめ,東側火口縁からあふれ出す. 火口底はよく見えない. スオウ穴はやや赤い灰色(色のどぎつさが消えた)



2000年 12月4日 (中野@地調) 白色噴煙.高度は約1500m.南方に流れる. 主に南側噴気口列東寄りの大きな火口から連続的に噴出し. 噴煙と硫酸ミストは南斜面から海面上を一帯となって延々と流れる. 1ヶ月前の観察と比べて勢いがよい. スオウ穴は,赤黒く落ち着いた色. 赤場暁の上流では,泥流跡がガリーになって顕著に発達.


2000年 11月29日 (川辺@地調) 白色噴煙.高は1500m程度(?). 主に南側噴気口列東寄りの火口から,連続的に噴出. 低層では弱い北東風に流され,棚雲より上では西寄り流されている. 噴気口近の扇状の灰色泥水殆ど認められない. 陥没火口内の水たまり(南西と北東の2ヶ所)はどちらも赤黒い水. 特にスオウ穴直下の崖錐が発達.


2000年 11月27日 (高田@地調) 白色噴煙.高度海抜約1500m. 1分から2-3分間隔の間欠的なプリュームを形成. 硫酸ミストは陥没火口縁から海抜高度1000m付近までの間から下降を始める. スオウ孔の西側標高750mに新鮮な崩壊面あり. 火口西壁にも崩壊した痕跡あり.


2000年 11月24日 (山元@地調) 元気のよい白色噴煙が海抜約1800mに連続的に上昇し, キノコ型のプルームをつくる. 噴火口の位置はカルデラの南縁沿い. 硫酸ミストは海抜高度1600mに層状に溜まる. 陥没火口内の様子は全く観察できず.

2000年 11月15日 (伊藤@地調) 高度約1500mの白色噴煙がほぼ連続的に上がる. スオウ穴より西側の11/6に確認された崩落部, 直下の水溜を埋め,崖錐が出来始めている. 陥没火口東側の崩壊物崖錐の上部にすこく白い部分あり (付着物??)

2000年 11月13日 (中野@地調) 白色噴煙.高度最高5200フィート. 1ヶ月前に比べると勢いがない. 噴煙は南方(滑走路の南〜大路池)にたなびく. その下には青白いガスが漂う.降灰はなし.

2000年 11月08日 (川辺@地調) 白色噴煙,高度1200m以下.間欠的に1400-1500m程度. 弱い西風により南東-東側に流れる. 火口底の水たまりはやや増水.

2000年11月6日 (伊藤@地調) 白色噴煙,高度1500m以上.噴煙は西から北に流され,青白いミストは西(阿古方面)に下る.陥没火口内,火口底北部の池は赤褐色.火口底南側の火口列から噴気上昇.スオウ穴西側の壁が少し崩れている.


10月30日 (川辺@地調) 白色噴煙,高度は海抜1350m以下.やや強い西風で,三宅島空港〜三池方面に流される.青白いミストの量は以前とほぼ同じ.

10月25日 (濱崎@地調) 白色,連続プリューム.雲を突き抜けて約900mまで垂直に噴き上げ,ゆるやかに北西〜北に流れる.到達高度は1200〜1300m程度.火口内は噴煙と雲のためよく見えず.


10月22日 (高田@地調) 白色噴煙,連続プリューム.到達高度は1000m以上(雲のため上端は不明).南西〜西方向に,青白いのミストが流れ下る.


10月19日 (宮城@地調) 白色噴煙,到達高度は1500mか少し高い程度か(雲のため上端は不明).阿古方面にたなびく.噴煙の下には青白いミストがある.火口内がよく見えた.動画あり.


10月17日 (星住@地調) 低い(300〜400m)雲のため,山頂部は見えず.南西方向に,雲よりも低い高度(100m程度)に青白いミストがたちこめている.


10月16日 (宮城@地調) 低い(300〜400m)雲のため,山頂部は見えず.噴煙到達高度は約1300mよりは低いと思われる.青白い硫酸ミストが新鼻〜阿古方向に流れ下る.

10月15日(伊藤@地調) 白色噴煙が高度約3000mまで上昇.青白いミストは村営牧場〜阿古方向に地表付近を流れ下る.火口内がよく見えた.土砂噴は確認されず.


10月14日 (川辺@地調) 火口内がよく見えた.白色噴煙は火口直上では高度6500ftまで上昇し,その後東風に長される.多量の青白色ミストを伴なう.


10月11日 (伊藤@地調) 中腹〜山頂は雲の中.南東方向に,青白い雲が漂い,臭いもする.海岸線部および都道沿いの崖崩れを観察.

10月10日 (宮城@地調) 雲(基底300m程度)のため山頂部は目視できず.噴煙は西〜南に流れている模様(風向き&臭いから判断)山麓の池の色に注目して観察.

10月08日 (中野@地調) 真っ白い噴煙が南南西〜西北西に流れる.高度は6000(一時的に7500)フィート.その下には青白いガスが漂う.

10月07日 (中野@地調) 真っ白い噴煙が高度1500(最初)〜1200(後半)メートルに上昇し,南〜南西に流れる.ガスの中をくぐると強烈なSO2の臭い.カルデラ底は赤茶色の水溜.


10月06日 (中野@地調) 真っ白い噴煙が高度4500フィートに上昇し,南〜南西に流れる.その下には青白いガスが漂う.


10月04日 (山元@地調) 火口底南縁部から白色プリュームが海抜8000〜12000フィートまで上昇.北に流れてすぐ消滅.青灰色のガスは海抜5000フィート付近に停滞気味.


2000年 09月30日 (金子[克]@地調) 三宅島山頂部では積乱雲が発達していて,遠望では噴煙と雲の区別が困難. 噴煙は白色だが,カルデラ内の火口から立ち上がるところでは幾分灰色に見える. ※大野@日大さんによる報告は こちら

2000年 09月27日 (川辺@地調)

2000年 09月26日 (原田@海上保安庁)

2000年 09月25日 (伊藤@地調) 高度1800mの白色噴煙が三池港方面に流れる. 火口底がよく見えた.


2000年 09月23日 (川辺@地調) 噴煙は阿古の北から伊ヶ谷・伊豆方向に流れる. 雲(雲底高度約800m)のため噴煙高度は不明.


2000年 09月22日 真赤なすおう穴.大野@日大さんによる写真は こちら(外部へのリンク).

2000年 09月21日 (星住@地調). ※大島@東大さんによる写真は こちら
※中田@東大さんによる報告はこちら


2000年 09月20日 (川辺@地調) 神着の南にある川田沢貯水池が橙色に変色.
参考:三宅島の池の色を時間をおって見る(まとめ 宮城@地調)

2000年 09月19日 (風早@地調) COSPECによる二酸化硫黄放出量の測定. 噴煙は基本的に白色だが,時々火山灰が多くなる(暗灰色). 同日行なわれた,赤外線放射温度計による観測の一例は こちら.噴気温度は少なくとも150℃ある. 海上保安庁 巡視船「りゅうきゅう」搭載ヘリからみた三宅島はこちら→ 三宅島ヘリ観察報告: 2001.09.19. ※中田@地震研さんによる報告は こちら



2000年09月18日 1.午前中の様子 (川辺@地調); 2.伊豆〜神着西部の様子 (撮影 川辺@地調). それまでは東〜南東風のため噴煙がかかり,空中からの撮影が困難だった.; 3.午後の様子(風早@地調). 大路池西方の泥流被害を撮影. COSPECによる二酸化硫黄測定のため, 海上保安庁ヘリにて噴煙の下をくぐる.


2000年09月17日 (宮城@地調) ;予定 ← 台風のため中止.

2000年 09月16日 (宇都@地調) 噴煙は灰白色.その下部に青白色の火山ガス.


2000年 09月15日午前 (川辺@地調)
2000年 09月15日午後 (風早@地調) 噴煙は白色.青白色の火山ガスの量が非常に多くみえた.


2000年 09月13日 (山元@地調) 噴煙は標高1500〜1900mまでほぼ垂直に上昇し,阿古方面 に流され消滅する.風下において,噴煙からは青灰色のガスが分離してたなびき,水平線まで続く.雲のためカルデラ内は目視できず.

2000年 09月12日午前 (川辺@地調) 噴煙は主に白色で,火山灰はごく僅か. 神着地区には灰と青白色の火山ガスが流下.

2000年 09月10日午前 (中野@地調) 暗黒色の噴煙(火山灰噴火中). なお,中田@地震研さんの報告は こちら</b>.

2000年 09月09日午前 (中野@地調) 暗黒色の噴煙(火山灰噴火中). ※なお,中田@地震研さんの報告はこちら

2000年 09月03日 (中田@地震研) カルデラ内の様子がよくわかる. 暗黒色の噴煙(火山灰噴火中).

2000年 09月01日 (宇都@地調) 噴煙中の二酸化硫黄濃度を測定したときの様子.

2000年 08月26日 (中田@地震研)

熱泥流の放出や水蒸気爆発を繰り返す火孔群が, 陥没火口内に存在.

2000年 08月25日 (大島@東大)

2000年 08月20日 (大島@東大) 2000年で最大規模の噴火(08月18日)後の様子. 陥没火口および山麓を四方から撮影.東大へのリンク.

2000年 08月05日 (中田@東大) 徒歩で陥没火口に接近.多量の火山ガスは放出されていない.

東大へのリンク.

2000年 07月22日 (大島@東大) 陥没火口を四方から撮影.東大へのリンク.

ヘリ観測の参考情報:

岩石地球化学関連

火山灰の写真

三宅島2000年噴出物の走査電子顕微鏡写真

※反射電子像.一辺は1ミリ(一部1辺0.5ミリに拡大).

分析結果などの検討

三宅島2000年噴出物の岩石学的検討

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  • 千葉@日大氏の掲示板「ある火山学者のひとりごと」における書き込み.
  • 三宅島西方沖の変色水調査結果が,http://www.akita-u.ac.jp/~hayashi/miyake2000.htmlにありました.(林@秋田大) ※現在はリンク切れ
  • 変色水の化学分析結果が,http://www.akita-u.ac.jp/~hayashi/miyake2000.htmlにありました (海上保安庁) ※現在はリンク切れ

研究手法の紹介

学会発表

地惑関連合同学会2001

日本火山学会2000年秋季大会

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  • ↑三宅島2000年7月噴火の噴出物の岩石学的検討 —本質物質はあるか?— (宮城@地調ほか)

AGU(米国地球物理学連合)2000年秋季大会


Petrological characterization of the 2000 Miyake-jima eruptive products - Identification of essential particles in ash - (Miyagi et al.)


Phreato-magmatic Eruption of Miyakejima volcano on August 18, 2000: Petrological Evidence. (Saito et al.)


地質調査所研究講演会

その他

取材風景など:

便利:


was new

三宅島噴火日誌

2008年5月8日 8時32分,山頂火口でごく小規模な噴火.都道沿いには降灰は認められず.

2008年1月7日 6時54分,山頂火口でごく小規模な噴火.都道沿いに微量の降灰.

2006年8月23日 微量の降灰.

2006年2月17日 微量の降灰.

2005年5月18日 微量の降灰を確認

2005年4月12日 微量の降灰を確認

2005年2月1日 三宅島の全島避難指示が出て以来約4年半ぶりに,帰島が開始された.

2004年12月9日 微量の降灰を確認

2002年8月1日 降灰を確認

2002年11月24日 降灰および低周波地震を確認

2002年9月16日 降灰を確認

2002年8月1日 降灰を確認

2001年7月12日 10ヶ月ぶり,初の住民一時(半日だけ)帰島

2001年7月10日 小噴火

2001年6月10日 小噴火

2001年6月3日 小噴火

2001年5月27日 小噴火

2001年4月16日の週に: 産総研(旧 工業技術院)の特別公開が行なわれました.その中の目玉のひとつが「2000年三宅島噴火」の展示で,人工衛星を使った各種の画像や,ヘリコプターからの写真等を展示しました.

2001年3月19日 小噴火

2001年3月16日ごろ 三宅島では時折振幅の大きな微動が発生しています.これに関する気象庁の火山観測情報は,こちらにあります

2001年3月5日 朝,比較的大きな微動が多発しました.当日のヘリ観測の報告は,こちらです.都道沿い(大路池〜阿古〜神着)の泥流被害等をビデオ撮影しました(宮城).大路池から新澪池にかけて(2.2M)新澪池から阿古にかけて(4.9M)阿古から神着にかけて(3.9M)
QuickTimeソフトウェアが必要です.

2001年1月11日 小噴火

2000年12月中旬ごろ 三宅島の活動が「高温」になったようです.

  • 12月27日の三宅島(宮城@地調)には噴煙に勢いがありました.このフライト日(未明)には,火映現象が確認されています.
  • 1月9日の火山観測情報の火口内温度のグラフによると,12月末には400℃以上の温度がみられました.
  • 1月5日の火山観測情報によると,「昨夜から今朝にかけての高感度カメラによる遠望観測(御蔵島カメラ)により,山頂付近の噴煙がかすかに明るく映し出される現象を観測した」そうです.「過去の資料を詳細に調査したところ,この現象は昨年12月下旬から時折見らた」とのことです.
    ※なお,高温物質が出ていたことは,2000年8月31日の予知連で報告ずみです.この資料もあわせてご覧ください.

2000.11.03ごろから 三宅島の火山性微動がおよそ30分周期で強弱を繰り返すようになりました.(気象庁の発表)

2000.11.01 予知連の見解に変化がありました.11月1日に開かれた予知連会にて北大&東大地震研は,地質調査所のこれまでの主張と同じ見解 (2000年三宅島の山頂噴火でマグマが出たこと) を述べました.これで,噴出物に関する見解がかなり統一されたことになります.

2000.10.03 10月2日の日中に地調のページへのアクセスができなかった理由は,停電(電気設備定期点検)のためです.10月14日にも同様の停電がありました.ご迷惑おかけしました.(_o_)

2000年10月1日

  • 風早@地調は,COSPECを高濃度SO2測定が可能なように改良するための作業を,巡視船「はやと」にて行なっています.三宅島では九月に入って活発な火山ガス放出が続いています.噴煙の二酸化硫黄量は" COSPECにより測定されていますが,あまりに濃度が高すぎてうまく測定できないことがあるためです.
    myk1001-2s-new.jpg
    ↑10月1日の測定例.クリックすると大きくなります.(10月3日改訂:水平距離スケール「10km」を「5kmに」):山頂付近の上空風速7.5m/s,海上 10.7m/s.この図の38000,39000t/dは過小評価です.
  • 宮城@地調は,「SIMS(しむす:二次イオン質量分析計)」という実験装置を用いて,三宅島7月14日(8日の物も)噴出物の含水量を分析中です.
    三宅島の火山灰にはマグマから直接由来したと思われる粒子が含まれており,これらの粒子(ガラス)の含水量を分析すると,マグマが爆発的に破砕された圧力(深度)がわかります.この化学分析には10μm程度の空間分解能が要求されますので,地質調査所のSIMSが役に立っています.
    なお,有珠2000年噴火の際は,本装置を使って得られた火山灰の含水量データに基づいて,マグマが爆発的に破砕した時の圧力(=深さ)が見積もられています.

2000.09.30 2000/9/30(土)18:10-18:30のNHK週間子供ニュースで, 三宅2000年噴火の地質調査所モデル (マグマ対流による脱ガスを含む) に基づいた解説がされたそうです.(宮城は番組をみれなかったので未確認)

2000.09.26 東大地震研の研究集会 (平成12年度地震研究所研究集会:「2000年三宅島噴火活動と周辺地域の地殻活動」) において, 「三宅島2000年のマグマ:地上にも出た,地下浅所で盛んに脱ガスしている」 というタイトルで,15分間の講演を行ないました. ふ〜,くたびれました,,.

2000.09.25 三宅島の8月18日の噴火で放出された カリフラワー状火山弾が500℃以上 (その後の計算により噴出見積温度は1000℃) だった可能性に関する番組が,「赤い火山灰で探る三宅島の地下」 というタイトルにて,2000年9月25日のNHKニュース10で放映されました.

2000.09.24 12:59 いま,地質調査所(茨城県つくば市)の研究室内(6F)でも, 硫化水素のニオイを感じます(臭覚観測者=川辺&宮城@地調).

2000.09.20 阿古港に着岸しようとした船舶中の防災関係者が目などに痛みを感じ大島に緊急避難したという記事がhttp://staff.aist.go.jp/miyagi.iso14000/Works/Event/Miyake2000/etc/yt0831/index.htmlにありました(現在はリンク切れ). 二酸化硫黄(予知連に提出した資料より) や 硫化水素(川辺@地調によるまとめ) ガスによる,健康や生命への影響が懸念されます.

2000.09.19 気象庁と地質調査所が行った熱映像装置を用いた雄山噴火口の噴気温度撮影 により,高温噴気の存在が確認されました.

2000.09.16 島内で作業中の警察官数人の方が火山ガスが原因と思われる体の不調を訴えた,という記事がhttp://staff.aist.go.jp/miyagi.iso14000/Works/Event/Miyake2000/etc/yt0831/index.htmlにありました(※2007年3月時点でリンク切れ).

2000.09.10 12:00 地質調査所(茨城県つくば市)でも硫化水素のニオイがしますね,,お昼時なのに,,,.原研が関東地方の異臭騒ぎと三宅島噴火との関連を数値シミュレーションで調べた結果がhttp://www.jaeri.go.jp/genken/press/000907kan/index.htmlにありました(2007年3月時点ではリンク切れ).

2000年9月初旬から, 三宅島の二酸化硫黄放出量が激増しています.三宅島は7月の噴火以後顕著な火山ガスの放出のない時期が続きましたが,すくなくとも8月14日には,それなりの量の火山ガスが出ていました (村営牧場と雄山登山道路に8月13日の降灰調査に出かけた時の様子).

2000.09.06 三宅島の火山活動に関するレビュー記事が毎日新聞に載りました. 「検証・三宅島の火山活動 (金田&菊地@毎日新聞)」という記事はなかなかよく書けていると思いましたが,現在はリンク切れです.was: http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/article/miyake/kensyo/01.html

2000.09.01 三宅島では2000年9月1日に全島避難が決定されました.

2000.08.31 地質調査所は8月31日に開かれた火山噴火予知連絡会議伊豆部会に,三宅島2000年活動に関する見解を提出しました.

「今回一連の噴火は,マグマが直接に関与した噴火である可能性が高く,現在も活発なマグマ起源の亜硫酸ガス放出が続いており,8月29日には火砕流が発生しています.以上を念頭に,今後の推移を検討することが必要です.」

2000.08.29 三宅島で降灰をともなう規模の大きな噴火がありました. 海岸まで達する低温の火砕流が発生しました.

2000.08.18 三宅島で降灰をともなう規模の大きな噴火がありました.翌日から行なわれた地質調査により, 高温の火山弾が放出された可能性がたかくなりました.持ち帰った試料の分析観察の結果,灰には07.14火山灰同様の微細に発泡した新鮮なマイクロスコリアが含まれており,灰と高温の火山弾は同じ起源をもつ可能性が示されました.

2000.08.14 三宅島で少量の降灰をともなう噴火がありました. 山頂から白色の噴煙が断続的にあがり,風下側の坪田地区方面に向かって,顆粒状に凝結した火山灰が降りました.この頃から,山頂からの連続的な火山ガス放出が活発になりました.

2000.08.13 三宅島で降灰をともなう噴火がありました.台風の強い風に流されて,阿古地区方面に向かって泥雨が降りました.灰を採取し,実体顕微鏡で観察したところ, 07.14火山灰同様の微細に発泡した新鮮なマイクロスコリアが含まれていることが判明(宮城@地調).

2000.08.10 7時頃 三宅島で降灰をともなう噴火がありました.噴煙ははじめ白くのち灰色で高さ3000mに達した(NHK).宮城@地調は,調査のため同日の便で三宅島に渡りました.

2000.07.21 7月14日の火山灰を走査電子顕微鏡で観察.微細に発泡し微結晶を多く含む新鮮なマイクロスコリアを発見(by 宮城@地調).マグマ物質の疑いあり.
火山灰にマグマ物質の疑いのある新鮮な発泡岩片が含まれていることを,7月21日の予知連に報告しました.

nagaya005no2212.gif

2000.07.18(? 日付失念)7月14日の火山灰を実体顕微鏡で観察(星住&宮城@地調).黒色で金属光沢をもつマイクロスコリアが多数含まれていることを確認.ひょっとするとマグマ物質かもしれない

2000.07.15 午後3時50分頃 三宅島山頂部で噴火があり,降灰しました.現地で調査中の川辺@地調によると:

  • 山頂火口から水蒸気を断続的に挙げ始めた.
  • ゴロゴロという落石の音がする.
  • 噴気の下では,ドロ雨が降っていた.
  • ドロ雨の構成物は今朝の降灰に比べると粗い(Sand 〜 Silt サイズ)
  • 徐々に煙の色が黒くなり,勢いも強くなる.
  • ゴロゴロという落石音が激しい.爆発音は聞こえない.
  • 落石音が激しくなると,勢い良い噴煙が上がるという状況が繰り返している.
  • 飛来している岩塊を見ても,高温であるようには見えない.(蒸気の尾を引いているような現象は確認できない)
  • 07.14 15時頃の噴出物をルーペで観察(by 川辺@地調)した結果,円磨された緻密な玄武岩質の石の粉からなり,いまのところ(少なくともルーペでは)新鮮なマグマ由来物質は確認できない.

とのことです.
同日18時頃に,コックステールジェットを確認(川辺@地調)

00.07.14 午前4頃 三宅島の山頂部で噴火があり,降灰しました.降灰の厚さは,三池〜神着にかけた外周道路では最大約1cm程度(by川辺@地調),役場付近では5-6cm(by NHK報道)です.

2000.07.09 噴火の翌日,山頂部が陥没していることが確認されました.

00.07.08 18:43頃 三宅島の山頂部で噴火があり,降灰しました.

2000.07.04 三宅島山頂直下で地震が増えてきました.

2000.06.27:このページをつくりました.三宅島西方沖で海水の変色が観測されました.

2000.06.26:三宅島で群発地震が発生しました.

リンク集

火山やマグマの知識:

マグマや火山災害知識一般(webサイトや書籍の紹介など)


質問箱

ニュース性の高い情報源

掲示板や頻繁に更新されるwebサイトなど


ライブカメラ

  • 御蔵島からみた 三宅島 (東大地震研)
  • 三宅支庁からみた 雄山の映像 (三宅村役場&東京都三宅支庁 共同ページの表紙)が,http://www.miyakejima.org/にありましたが,現在は当時とは異なるページが表示されています.


研究機関や官公庁の記者会見試料




リモートセンシング技術

衛星・航空機画像で三宅島をみる

  • 三宅島関係画像がhttp://www.kaiho.motnet.go.jp/info/kouhou/miyake/gazoumokuji.htmにありましたが,現在はリンク切れです. (海上保安庁)
  • 航空機SAR画像の画像がhttp://www.crl.go.jp/ck/ck521/PI-SAR/J/izu/Miyake.htmlにありましたが,現在はリンク切れです. (by CAL/NASDA)
  • 三宅島2000年噴火 (アジア航測)
  • 三宅島の衛星画像(ASTERによる)がhttp://www.gds.aster.ersdac.or.jp/gds_www2000/gallery_j/image_miyake_j/set_image_miyake_j.htmlにありましたが,現在はリンク切れです.


その他

  • 三宅島2000年噴火のページ(萬年@神奈川温研)がhttp://www.d1.dion.ne.jp/~mann/miyake2000_index.htmにありましたが,現在はリンク切れです.
  • 三宅島2000年噴火の山頂地形と噴出物 (大野@日大 ほか)


その他

地球科学という科学:
一般の方にとって科学者とは 「閉ざされ狭い専門分野を深く掘り下げる人たち」 というイメージがあるかと思いますが,私は, 地球科学者はその逆だと思います.地球科学は 多種多様な分野の手法と頭脳を総動員して 自然の営みを理解し, そのうえで豊かな社会生活や災害の低減に役立てようとする学問です. もちろん,個々の研究者がカバーできる範囲は狭いのですが, 異なる専門技術を有する研究者が一カ所に集結 (例えば,地質調査所がそういう場所です) することによって,個人の限界を拡張しています.

通産省 工業技術院 地質調査所のゆくえ:
三宅島の2000年噴火活動が継続している間に行革があり,地質調査所(通産省・工業技術院)は地質調査総合センター(独立行政法人・産業技術総合研究所)にかわりました.所長の年頭挨拶のメモ:

  • 2001年1月5日をもって,通産省をはじめとする現在の中央省庁の体制は終了します.工業技術院も廃止されるので,地質調査所も終了します.
  • 2001年1月6日から3月までの間,地質調査所はとりあえず経済産業省直属の一つである「産業技術総合研究所」の支所という形で,「産業技術研究所地質調査所」となります.
  • 2001年4月1日からは地質調査所は,「独立行政法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター (英語は従来と同じGeological Survey of Japan) 」として再スタートします

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