ヘリコプターから見た2000年10月10日の三宅島
by Isoji MIYAGI @ Geological Survey of Japan, AIST
- 観察&撮影:宮城磯治@地調
- 東京消防庁ヘリコプター(同乗者:潟山@気象庁)
ヘリ全景:東京消防庁の「ひばり」
三宅島上空での観察時間は09:53-10:19.本日は残念ながら,雲(基底高度300m程度)が立ちこめており視程が悪く,山の上のほうは目視できませんでした.安全のため,都道より内側と伊豆〜阿古にかけての飛行はせず,島の周囲からの観察となりました.
噴煙の色,到達高度,ガスの状況,火口内の状況は不明です.
噴煙の流れる方向は,西〜南(風向きおよび「におい」から判断)と思われます.
観察時に降灰は認められませんでした.しかしながら都道周辺の植物の色から判断すると,北〜北東部では比較的最近に降灰があったと推定されます.(※南部は鮮やかな緑色なのに対して北東部は比較的灰色がかっていた)
赤場暁にて,泥流除去後の道路に,新しい泥流(比較的規模は小さい)の跡が認められました.
その他,水たまりの変色等を確認できました.
- 大路池の水は変色していない(但し,池の北岸が赤い).
- 伊豆の学校の二つのプールのうち一方は9/20頃は赤かったが,10/10は両方緑色.
- 坪田の畜産試験場の水たまりが赤く変色.
- 三池港の待合場周囲の水たまりが赤く変色.
- 三池浜とサタドー岬間の峰にある水たまりが赤く変色.
- 神着の焼場の水たまりが赤く変色.
- 三池の都道では,道路の白線がややオレンジ色に変色.