ヘリコプターからみた2001年4月9日の三宅島

by Isoji MIYAGI @ Geological Survey of Japan, AIST

噴火対応

筆者によるヘリ観測報告

三宅島top↑

2000年

10月10, 16, 19日, 12月27日;

2001年

1月15, 29日, 2月12日, 3月5, 26日, 4月9日, 5月14日, 7月20, 23, 27日, 11月21日;

2002年

1月23日; 3月13日; 7月12日; 8月29日; 10月2日; 11月13日;

2003年

2月25日; 4月23日; 9月16日; 10月30日;

2004年

1月14日; 4月8日; 7月27日; 10月14日;

2005年

8月19日;

(宣伝 ^_^);
火山研究解説集:



観察&撮影:宮城磯治@地調
by 宮城@地調; 平成13年4月10日(火)
警視庁ヘリ(同乗者:大野@日大)


画像のスライドショーはこちら→ Slide Show


  • 天候不良のため山頂部は見えず.
    噴煙の出具合いは不明だが,延々と海上を西に漂う「青い霧」を確認.ヘリがこれを通過(三宅→神津島;神津島→御蔵島)する際にはH2S臭あり.
  • 都道ぞい,およびその上流部を撮影.
    山麓にはみずみずしい緑が見える一方,沢ぞいには茶色の樹木が目立つ.例えば[1]これらの写真.


目次

三宅島まで

お世話になったヘリ

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[2] 東京ヘリポートより,警視庁航空隊の「おおとり6号(ベル412ヘリ)」に搭乗.いつもヘリ観測を支えて下さっている皆様に感謝します.

普段は9時離陸のところ,天候不良のため,約1時間延期.

都内〜伊豆大島

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左:離陸直後に上空からみた都内の様子.視程はよくない. [3]

中:逗子上空.やはり視程はよくない [4]

右:大島.ひくい雲がかかる.海面には波が比較的少ない. [5]

風防には時折雨があたる.ヘリクルーらはレーダーを見ながら濃い雨雲をたくみに避けて飛行.


三宅島

上空に到達

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三宅島は低い雲がかかり,山頂部は見えなかった.

左:伊豆 [6]

右:神着(発電所,東京都三宅支庁,) [7]

噴煙の様子

今回は低い雲のため,噴煙の到達高度は確認できませんでした.

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[8] [9] [10]

←東 西→

伊ヶ谷の沖から阿古方面(南)を見る.低い雲のため噴煙の到達高度は不明だが,噴煙の下と思われる場所にはいつものように青白い霧が見える.観測時は東風で,噴煙はこれによって西に運ばれている模様.

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[11] [12]

←西 東→三宅島南南西10〜15kmの海上からみた噴煙.写真ではちょっと判りずらいが,青白い霧が海上を延々西に流れているのが肉眼で確認できた.右の写真には大野原島(三本岳)がみえる.

都道沿いのようす

以上にお見せしましたとおり,今回は低い雲のため,山頂部が全く見えず,噴煙の様子もよくわかりませんでした.今回も(このところ毎回)熱映像カメラを持参しているのですが,色々な事情で観測ができずにいます.今回は雲のため,断念しました.また,陥没カルデラ北西縁斜面の降灰や植生を詳細に撮影するために,今回はヘビー級の35mm銀塩カメラ(EOS1Nに手ブレ補正レンズ/重い!)を持参したのですが,この雲で目的の場所は見えません.そこで今回の観察対象を都道沿い〜山麓中腹とし,それらの泥流被害や植生の回復/ダメージ様子を記録することにしました.なお,普通フィルムによる撮影データは後日追加いたします.

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左:大久保浜 [13]

右:伊豆 [14]


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[15]

[16]

土佐〜焼場とその上流

←東

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[17]

[18]

神着〜焼場とその上流

←東 ↑南 西→

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[19]

[20]

大久保浜〜神着とその上流

西→


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[21]

美茂井

←南東 北西→

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[22]

土佐

←南東 北西→

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[23]

神着方面

↑西 東↓


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[24]

火の山峠の北にある,バンガロー群とビニールハウス


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[25]

[26]

[27]

三池の上流を見る

←南

[28]

[29]

三池〜
サタドー岬の上流を見る

←南 北→

[30]

[31]

サタドー岬〜三七山の上流を見る

北→



沢沿いに,茶色い樹木が目立つように見える.

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[32]

[33]

[34]

坪田(釜方)の上流を見る

←南西

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[35]

[36]

[37]

三宅島空港の上流を見る

←南 北→

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[38]

[39]

[40]

三宅村役場から山頂方面を見る

北→


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[41]

新澪池・大路池間の工事現場

←西 東→

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[42]

大路池

←南西 北東→

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[43]

三宅島高校と坪田集落

←南西 北東→


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[44]

伊ヶ谷

↑南西 北東↓

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[45]

伊ヶ谷〜伊豆

←南西 北東→

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[46]

伊豆

←南西 北東→


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[47]

伊ヶ谷のクローズアップ

噴煙が山頂から西に流れていたため近づけず,阿古の写真撮影はできませんでした.


三宅島上空を離脱

神津島空港に着陸

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[48]

冬のあいだ東側からアプローチすることが多かったが,今回は西からアプローチ.天候は弱い小雨.人員交代と燃料補給後,離陸.御蔵島に向かう.

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[49]

御蔵島のヘリポートに着陸.二人降りてすぐ離陸.

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[50]

御蔵島から東京ヘリポートに向かう途中,もう一度三宅島が見えた.上部はすっぽり雲の中.やはり今日は山頂部には縁がなかったようです,,.

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[51] [52] [53]




2001年3月5日のヘリ観測の行程メモ:

01/4/9 5:30 起床

01/4/9 5:46 つくば市から,東京ヘリポートへ出発

01/4/9 7:10 気象庁より連絡を受ける.

01/4/9 7:30 東京ヘリポートに到着.ドアオープンの希望を確認

01/4/9 9:19 天候不良のため離陸を遅らせるとの連絡

01/4/9 9:55 離陸(予定は9:00)

01/4/9 10:12 海岸線を通過.

01/4/9 10:14 高度1500ft 速度110kt にて巡航

01/4/9 10:25 伊豆大島通過.雲の高さは約1500ft

01/4/9 10:45 三宅島上空に到達.雲のため山頂部は見えず.ヘリによると,風は東より,12kt(1kt=1.85km)以下とのこと

01/4/9 11:15 三宅島上空を離脱.

01/4/9 11:19 神津島に向かう途中,H2S臭あり

01/4/9 11:25 神津島に着陸

01/4/9 12:00?神津島を離陸.御蔵島に向かう

01/4/9 12:10 御蔵島に向かう途中,H2S臭あり

01/4/9 12:24 御蔵島に着陸,すぐ離陸.

01/4/9 13:07 海岸線を通過

01/4/9 13:26 東京ヘリポートに着陸.気象庁に連絡.今回は電話で報告.

01/4/9 16:40 昼食後,産総研の旧地質調査所に到着.車の返却.

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