三宅島ヘリ観察報告: 2004年04月08日
by Isoji MIYAGI @ Geological Survey of Japan, AIST
- 観察・報告:宮城磯治 (産総研・深部地質環境研究センター)
- 同乗者:気象庁の近澤さん,菅野さん
- ヘリ:警視庁ヘリ・おおとり2号
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目次 |
概要:
天候は,朝のうち雨,のち晴れ.
三宅島山頂部の目視はできず.観測時,三宅島周辺は標高800m程度の雲があり,三宅島での雲底500m程度だったため.
山麓を流れ下る青白い火山ガスを確認.ガスはやや多い印象.
気象庁スタッフがCOSPECを用いたSO2放出量測定を4回実行.
山麓部をぐるっと撮影.風上側と風下側とで緑の勢いには明らかな差が認められた.
三宅島まで
お世話になったヘリ:警視庁航空隊の[1]おおとり2号 (ベル412)
離陸直後の都内.
雨あがりのため,上空の視程は悪い.
9時50分ごろ,洋上に出る.三浦半島ぞいに飛行. [4]
10時5分ごろ,伊豆大島の東海上を通過.[5] 島の頂は雲に隠れて見えない.
三宅島
COSPEC
10時24分ごろ,三宅島の上空に到着.山頂部は雲のため全く見えず.COSPECを用いたSO2放出量測定を開始.
三宅島の南海上より,新澪池方向を見た. [8] 雲のため山頂部は隠れているが,青白いガスが山麓を流れ下るのがよく見えた.筆者による前回の観察([9]2004年1月14日 )に比較してガスが多く見えるが,気象条件が違うので単純に比較できない.
三宅島の南西海上(高度約120m;速度約130km/h)にて,COSPEC観測を4回行なった.この高度での風向風速は,104度20ノットであった.
COSPEC測定後,高度を750mに上げて風向風速を測定.この高度では,14〜30度14〜19ノットであった(読みが不安定なので参考程度).再び高度を約210mに下げたところ,風向風速は56度30ノットであった.このように,本日は高度によって風向が大きく異なった.
新島
11時27分,新島空港に着陸し,昼食と休憩をとる. [12]
13時15分,ヘリに搭乗.13時25分頃,新島空港を離陸し,三宅島の火口観測に向かう.
残念ながら山頂部は雲のため目視できず.
三宅島の山麓
三宅島を一周し,帰投.山麓の写真を,時計回りにならべる.
三宅島北西海上より. [35]
帰投
14時30分ごろ,本土上陸.[36] これは三浦半島.
14時45分,東京ヘリポートに着陸.[37] 観測班の降機直後,おおとり2号は基地へ飛びたった.
ヘリクルーの皆様,どうもありがとうございました.