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三宅島2000年噴火 -口絵- ※本文はこちら

※これは 2001年1月1日発行の地質ニュース1月号の原稿をもとに製作された読みものです.

※「地質ニュース」の入手について: 東京都の霞ヶ関政府刊行物サービスセンター および つくば市の友朋堂(ゆうほうどう)書店本店に常備してあります。 また、最寄りの書店でも注文できます。 発行所: (株)実業広報社 電話03-3265-0951; Fax03-3265-0952 定価: 785円(本体価格748円); 送料実費 ISSN 0009-4854


表紙イメージ:

CHISHITSU NEWS
地質
ニュース
2001 1
地質調査所編

表紙:
火山灰の除去作業が続く中で2000年8月19日に行なった 三宅島噴出物調査の様子(阿古北部). 三宅島の雄山は8月18日に同年最大規模の噴火をおこした. 地質調査所では6月28日以来断続的に所員を三宅島に派遣し, 関係各方面との協力下,地殻変動に伴なう割れ目の分布調査, 火山灰や噴石の調査および試料採取,地下水の調査, 火山ガス観測,ヘリコプターや無人カメラによる目視観察,等を行っている. 9月中旬から膨大な量の二酸化硫黄の放出が継続中で, 9月1日に決定された全島避難は,本稿執筆時も解除されていない.

(撮影:伊藤順一, 文:宮城磯治)



HTML版口絵:

三宅島2000年噴火と そこで活動したマグマ

文責:宮城磯治

地質ニュース2001年1月号「三宅島2000年噴火と そこで活動したマグマ」の著者は:
宮城磯治・東宮昭彦・伊藤順一・川辺禎久・
中野俊・風早康平・篠原宏志・宇都浩三
です。(いずれも地質調査所職員)

Photo-1(p7120001.jpg) Photo-2(Slide)
2000年7月の噴火被害. 雄山への自動車道終点の駐車場. 左(写真1):7月12日の様子.写真中央は7月8日の噴石(撮影 川辺), 右(写真2):7月19日の様子. 7月14-15日の多量の噴石により, 写真1の公衆トイレは完全に破壊されました(撮影 中野). この駐車場付近一帯は8月3日ごろ陥没火口内に崩落したため, 現在存在しません.

Photo-3 Photo-4
2000年8月の噴火. 左(写真3): 8月13日の降灰による被害(雄山への自動車道). 強い二酸化硫黄臭を感じました. 三宅島の膨大な二酸化硫黄ガス放出は,まさにこの頃開始したのです. 人物スケールは東京大学地震研究所の金子隆之さん(8月14日 撮影 宮城). 右(写真4): 8月18日の噴石による被害(8月20日三宅村役場駐車場にて 撮影 伊藤)

Photo-6 Photo-5 Photo-7
2000年8月18日の噴火で放出されたカリフラワー状火山弾. 左(写真5):上面はモコモコしている. 中(写真6):底は平らで赤灰色. 右(写真7):カリフラワー状火山弾の下だけ,火山灰が赤色に変化.(撮影 伊藤)

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Photo-8
写真8:カリフラワー状火山弾の断面(写真の下が着地時の底面). 底面がつぶれて平らです. 火山弾が着地した時,塑性変形するほど高温だったことを示します. その後別の証拠(本文##ページ参照)から, 着地時内部は1000℃程度の高温だったことが示されました. (撮影 東宮)

Photo-9
写真9:2000年8月18日に放出された火山灰. 実体顕微鏡写真(網目は250μm間隔). 阿古集落の北700mの外周道路にて採取. 黒っぽく,やや光沢があり,新鮮で,細かく発泡した粒子がたくさん含まれています. この粒子は,上のカリフラワー状火山弾と化学組成および微細組織が一致します. (撮影 東宮)

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Photo-10
写真10:2000年7月14日
Photo-11
写真11:2000年8月18日
Photo-12
写真12:2000年8月29日
Photo-13
写真13:2000年9月21日

火山灰の走査電子顕微鏡写真(反射電子像).各写真の一辺は1mm. 平均原子番号の大きな場所ほど輝度が高く表現されます. 空洞(気泡)と樹脂は真っ黒です. 赤文字で印をつけた粒子が本質物質(マグマの破片), それ以外の(本質物でない)粒子は,過去の噴出物が破砕されたものと考えられます. 9月以降の比較的静かな噴火では, 円磨度の高いやや変質した粒子が増える傾向があります. (撮影 宮城,8月29日の試料採取は気象庁による)

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Fig-1

図1:マグマストーピングと火道内マグマ対流による脱ガスモデル

2000年8月31日の火山噴火予知連絡会に提出した 三宅島マグマプロセスシナリオに加筆.

風早ほか(2000): AGU 2000 Fall Meeting V52A-06に公表.

説明:
AあるいはDのマグマ溜まりからBに向かう割れ目ができたため (6月下旬〜7月上旬), これを満していたマグマが岩脈となって側方に流失し, Aの圧力が低下した. その結果,
(1):マグマ(AあるいはD)に溶解していたガスが飽和し, 気泡が多量に発生/増加した.
(2):Aの天井を支えていた圧力が失われ, 天井の重い部分がピストン状に落下し, 山頂部が陥没した.
(3):Aマグマ溜まり上部に濃集した「泡だらけのマグマ」が, 自己浮力により上昇し,Cで地下水と接触し, 山頂部でマグマ水蒸気噴火が起きた.
そして,Aのマグマ溜まりからB’へとマグマが流失し続けたことにより, (1)〜(3)が繰り返し起きた(7月〜8月).
その後,大型のマグマ火道が形成され, 大量の火山ガスの放出が続いた(9月ごろ以降).

↑4−−−−−改ページ−−−−−//口絵(4頁)はここまで.


本文:

三宅島2000年噴火 −噴出物編− は、 こちら


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