三宅島ヘリ観察報告:2001.07.27
by Isoji MIYAGI @ Geological Survey of Japan, AIST
- 観察・報告:宮城磯治 (産総研・地質調査総合センター)
- 同乗者:東大・大島先生
- ヘリ:東京消防庁・かもめ
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概要:
- 行程
- 東京ヘリポート離陸8時56分,三宅島上空は9時31分〜10時05分(観察時間34分),東京ヘリポート着陸11時丁度.
- 噴煙
- 白色噴煙.7月23日に比べて,勢いは若干強め,脈動はやや顕著だがパルス状に高く上昇することはない.白煙は海抜1000mかそれ以上に上昇.青白いガス(かなり濃密な)は山腹を流れ下り,阿古〜新澪池(南南西)に延々と流れる.白煙は島から出てもなかなか消えないが,島雲に遷移する.
- 火口内など
- 三宅島の頂部は,低い雲(雲底約600m)のため目視できず.そのためカルデラ内やカルデラ縁の様子は不明.
- 山腹と都道沿い
- 7月18日の降灰(もしあれば北東側に)に注意しながら島の北東部を観察したが,それらしき形跡は発見できなかった.但し,雲のため標高の高い部分は観察できなかったので,次回の観察者に託したい.都道ぞいは乾ききっており,新たな泥流などは発生していない模様.島の植生や道路の復興状況を記録するため,島の東部の都道〜山麓を断続的に撮影した.
目次 |
三宅島まで
都内〜洋上
↑:お世話になったヘリ
[1]
東京消防庁・かもめ
↑:離陸直後の様子
[2]
東京ディズニーランド方面.台風接近中とあって,視程はあまり良くない.
↑:海ほたるを通過(9時2分)
(左)→(右)の写真までたった9秒です.ヘリは速いですね.
↑:洋上にでる(9時13分)
左:館山の洲崎.ここで雨が降ってきた. [5]
右:大島空港の約30km東.急に晴れまが出てきた. [6]
三宅島
噴煙
↑:三宅島に到着(9時31分)
あいにくの雲である.
↑:噴煙と,島の西〜南部
南からみている
↑:傘雲(島雲)と島の南〜東部
南からみた
大路池
[14]
↑:島の南西から見た噴煙
噴煙は,雲よりも白く見える
↑:噴煙の行方を追う
前の写真の約1分後
白い煙は青白いガスへと変化してゆく
↑:噴煙の頂部を,斜め上から見下ろす
ひときわ白い部分が噴煙
↑:三宅島上空から見た神津島
[22]
このように,三宅島の周囲はよく晴れているが,島には雲がかかっている.
↑:低空から青白いガスを見る
画面右にむかって,青いガスが山麓を流れ下る.
島の西側からみた
以下,阿古〜坪田まで,時計回りに撮影
↑:以上
↑:白煙と,斜面を下る青白いガス
東側から見た
画面左に向けて流れている
以下,坪田から赤場暁まで反時計回りに観察して,離脱
帰投
↑:三宅島を離脱(10時5分)
↑:台風接近中のため,帰路は向かい風が強かった.
たとえば,行きは125kt(ピトー管)で315km/h(GPS)だったのに対し,
帰りは130kt(ピトー管)で193km/h(GPS)だった.
左:海面には縦縞ができる(進行方向は画面右がわ)
右:富津岬を通過
↑:東京へリポートに到着((11時00分)
ありがとうございました
左:格納庫には7月20日の観測でお世話になった「ちどり」が居ました [52]
右:本日お世話になった「かもめ」 [53]