有珠火山噴出物の現地調査(1998年)
by Isoji MIYAGI @ Geological Survey of Japan, AIST
- 現地作業= 宮城磯治&東宮昭彦
- 文責=宮城磯治
このwebページは,1998年に作ったものを,2007年4月につくり直したものです.9年間もの時が経ちました.当時のデジカメ(30万画素=0.3メガピクセル)で撮影された画像はものすごく古く見えます.その一方,300年以上も前に有珠山がもたらした岩石試料は,最新の研究成果をいくつも生み出す能力をもっています.人間の知識や技術がいかに未熟であるかを思い知らされます.
- 場所=伊達ゴルフ場の東:
解説=約20センチの細粒層によって隔てられている,上部茶色〜灰色の部分(ス ケールの下)が嘉永1853年火砕流堆積物,下部赤茶色の部分(スケールの上)が文 政1822年火砕流.
- 場所=伊達市,千人広場付近:
解説=スケールより上部が嘉永1853年火砕流堆積物,ちょうどスケールの部分が 文政1822年火砕流堆積物,スケールの下にある大きな石より下が明和1822年火砕 流堆積物(よく写っていない).
- 場所=弁景からオロフロトンネルに向かう峠道(標高約500m)
解説=崖の一番上に見える白い層がUs-b降下軽石堆積物.厚さは2m位.
- 場所=上記の地点から東に約200m地点
解説=露頭中程の白い層がUs-b降下軽石堆積物.厚さは2m位. 人物スケールは東宮@地調氏.
- 場所=カルルス温泉スキー場の下,付近.
解説=自動車の右後方の中程が一部に白いUs-b降下軽石堆積物が見える. 厚さは1.5m位.
- 場所=白老町
解説=露頭中程の白い層がUs-b降下軽石堆積物.厚さは50cm位.
- 場所=白老町,太平洋団地付近
解説=露頭最上部の白い層がUs-b降下軽石堆積物.厚さは50-80cm位. 崖の下部大部分を構成しているのは支笏の軽石流堆積物.
- 場所=白老町,太平洋団地付近
解説=露頭最上部の白い層がUs-b降下軽石堆積物.厚さは50-80cm位. Us-bの下部は,支笏の軽石流堆積物が5-10m,倶多楽の降下軽石等が 10m以上堆積している.
- 場所=上記の崖を登った
解説=露頭最上部の白い層がUs-b降下軽石堆積物.厚さは50-80cm位.その直下 に黒土がよく見える.人物スケールは東宮@地調氏.
- 場所=昭和新山の南東約2km地点.
解説=上から下までUs-b.厚さ約3m.軽石の大きさや岩質の差異,そして岩片の 量などにより少なくとも15の層に細分できる.Us-bの一番下部(鎌の柄の付近)に は黒土が確認できた.
- 場所=伊達市
解説=有珠にかかる虹