タイヤが青くなる様子
by Isoji MIYAGI @ Geological Survey of Japan, AIST
- 観察・報告: 宮城磯治 (産業技術総合研究所・深部地質研究センター・長期変動チーム)
※現在の所属=産業技術総合研究所・地質情報研究部門・長期変動研究グループ
- 作成日:2000年?月?日
- デザイン変更:2008年4月29日火曜日
- はじめに
三宅島の火山灰を走行した後にタイヤが青く変色する理由として,タイヤのゴムが火山ガスと反応したとする仮説がある.残念ながら,私にはこの現象の原因を具体的に提案することができない.
しかしながら,少なくとも火山ガスとタイヤの反応を考える必然性はないと考えている.その理由は,タイヤが青くなることは,以下の例のように,ごく普通の泥砂利路を走行した後に一般的にみられる現象であり,火山ガスを必要としないからである.
筆者が2000年8月1日〜7日および9月10日〜17日行なった山形県の肘折カルデラ噴出物の調査の際に,泥砂利路を走行した乗用車タイヤが青くなる様子を観察することができたので,簡単に報告する.
タイヤが青くなる様子
- 左:泥道を本格的に走り始めた当日(8月2日)の朝の様子.少し青い.
- 右:その日の夕方の様子.青い.
- その翌日(8月3日).はっきりと青い.
以上,8月に行なった調査ではファルケン社製のタイヤが青く変色した.
- 二度目の調査の際にみられたタイヤの変色.泥砂利道を走りはじめたのは9月11日.写真は13日のもの.
- 左:後輪.右:前輪:
二度目の調査ではヨコマハマタイヤ社製のタイヤが青く変色した.
この他,ミシュラン社製,ダンロップ社製,ブリジストン社製のタイヤも青くなることを,自家用車において観察済みである.
なお,いずれの場合も,しばらく舗装路面を走行しているうちに青みは消えた.
おねがい
- 何故青くなるのかご存知の方はいらっしゃいませんか?
- 教えてください!