動作環境

WR-AOTSVer. 2.10を使用するためには、パーソナルコンピュータ、及びステレオヘッドホンまたはステレオイヤホンが必要です。また、任天堂®Wii®リモコンプラス、及びGPSを接続可能です。

  1. パーソナルコンピュータ

    Microsoft® Windows® 7 / 8 / 8.1 / 10(32 / 64 bit推奨です。Windows® Vistaでも使用可能ですが、音質が良くありませんので推奨しません。なおWindows® RTには対応しておりません。

    誤動作をさけるため、COMポート(RS232Cなど)を使用する機器類は外しておくことをお勧めします。

  2. ステレオヘッドホン または ステレオイヤホン

    特に指定はありません。パーソナルコンピュータに接続可能な一般的なもので十分です。数千円で入手可能です。

    指導員が訓練生と一緒に音を聞く場合は、二叉アダプタを使って、ヘッドホンを2台使用するとよいでしょう。二叉アダプタは数百円で入手可能です。

    ※ 障害物知覚の訓練のことを考慮すると、密閉型ヘッドホンを推奨します。密閉型ヘッドホンを使用する場合は、指導員の音声による指示が聞こえなくなることに注意して下さい。

  3. マウスなどのポインティングデバイス

    左右ボタンがついている一般的なものを御用意下さい。

  4. 任天堂®Wii®リモコンプラス™(もし入手可能なら御用意下さい)

    もし可能なら、現在販売されている最新型(第3世代)を御用意下さい。4千円ほどで入手可能です。

    また、パーソナルコンピュータの機種によっては標準のBluetoothではWii®リモコンプラス™を接続できない場合があります。その際には以下のようにご対応下さい。

    1. USB接続の外付Bluetoothをお試し下さい。以下の機種を推奨します。3千円ほどで入手可能です。
    2. Bluetoothアプリケーション(ソフトウェア)をお試し下さい。以下の製品を推奨します。3千円ほどで入手可能です。
  5. GPS(現在は必要ありません)

    USB接続可能なNMEA規格対応のものが使用可能です。ただし現在は使用を推奨しません。

    ※以下の機種が動作確認済みです。4〜8千円ほどで入手可能です。

動作環境ここで終わり

メインウィンドウの説明

WR-AOTSVer. 2.10 アプリケーションソフトウェアのメインウィンドウの説明です。

ウィンドウ内のモニタ、アイコン、ボタン、及びチェックボックスは、全てマウスなどのポインティングデバイスの左ボタンで操作します。また部品番号3番から17番までは、キーボードでも操作可能です。さらに、部品番号1番から17番までは、スクリーンリーダ及び点字ディスプレイでも提示されます。

※ アプリケーションの起動の方法は、基本的な使い方を御覧下さい

次の図は、図中から説明を読みたい部品番号を直接選択できます。
この図は、WR-AOTS(TM) 2.10のウィンドウを表しています。図中には、ウィンドウ上の各部品に1番から27番までの番号が付けられています。この図のあとに、ウィンドウ内の各部の説明が続きます 部品番号1 訓練環境データファイル名 部品番号2 訓練環境名 部品番号3 読込ボタン 部品番号4 保存ボタン 部品番号5 編集ボタン 部品番号6 原文ボタン 部品番号7 校正ボタン 部品番号8 実行ボタン 部品番号9 停止ボタン 部品番号10 一時停止ボタン 部品番号11 終了ボタン 部品番号12 安定操作チェックボックス 部品番号13 GPSチェックボックス 部品番号14 Wiiチェックボックス 部品番号15 環境音チェックボックス 部品番号16 環境音ボタン 部品番号17 クレジットアイコン 部品番号18 訓練環境モニタ 部品番号19 動作インジケータ 部品番号20 GPSインジケータ 部品番号21 INS(慣性航法)インジケータ 部品番号22 拡大アイコン 部品番号23 標準アイコン 部品番号24 縮小アイコン 部品番号25 名前アイコン 部品番号26 音線アイコン 部品番号27 色アイコン 部品番号28 有効/無効/必須インジケータ
  1. 訓練環境データファイル名

    訓練環境データを保存しているXML形式ファイルの名前です。

  2. 訓練環境名

    訓練環境の名前です。

  3. 読込ボタン

    訓練環境データのファイル読込ウィンドウを開きます。XML形式で保存されている訓練環境データファイルを読み込む時に使用します。

  4. 保存ボタン

    訓練環境データのファイル保存ウィンドウを開きます。編集したり新規に作成した訓練環境データをXML形式ファイルで保存する時に使用します。

  5. 編集ボタン

    訓練環境データの編集ウィンドウを開きます。訓練環境データを編集したり新規に作成する時に使用します。

  6. 原文ボタン

    訓練環境データの原文(XMLのソースコード)ウィンドウを開きます。

  7. 校正ボタン

    GPS及びWii®リモコンプラス™内蔵センサの初期計測値を記録して校正します。校正は訓練環境の再生の実行前に必ず必要になります。

  8. 実行ボタン

    訓練環境の再生を実行します。

  9. 停止ボタン

    訓練環境の再生を停止します。このあとに実行ボタンを押すと、最初から再生します。

  10. 一時停止ボタン

    訓練環境の再生を一時停止します。このあとに実行ボタンを押すと、中断したところから再生します。

  11. 終了ボタン

    アプリケーションを終了します。

  12. 安定操作チェックボックス

    GPS、及びWii®リモコンプラス™の計測結果のうち、安定している計測値のみ使用する安定操作モードの有効/無効を切り替えます。現時点では常時有効にしておいて下さい。

  13. GPSチェックボックス

    GPSの使用/不使用をを切り替えます。GPSが接続されていないときはチェックを外します。現時点では常時不使用にしておいて下さい。

  14. Wiiチェックボックス

    Wii®リモコンプラス™の使用/不使用をを切り替えます。Wii®リモコンプラス™が接続されていないときはチェックを外します。

  15. 環境音チェックボックス

    遠方からの環境音の使用/不使用を切り替えます。

  16. 環境音ボタン

    遠方からの環境音の設定ウィンドウを開きます。設定ウィンドウでは、環境音の種類、方向、音量(0〜100%)を設定できます。

  17. クレジットアイコン

    クレジット情報表示ウィンドウを開きます。

  18. 訓練環境モニタ

    訓練環境の様子を表示するモニタです。モニタ内をドラッグするとスクロールします。

  19. 動作インジケータ

    訓練環境の再生状態(実行、停止、一時停止)を表示します。

  20. GPSインジケータ

    GPSの受信衛星数を数字で表示します。またGPSによる測位の有効/無効を文字の点灯(赤)/消灯(黒)で表示します。

  21. INS(慣性航法)インジケータ

    Wii®リモコンプラス™の加速度センサによる慣性航法の有効/無効を文字の点灯(赤)/消灯(黒)で表示します。

  22. 拡大アイコン

    訓練環境モニタを拡大します。

  23. 標準アイコン

    訓練環境モニタを標準状態にします。

  24. 縮小アイコン

    訓練環境モニタを縮小します。

  25. 名前アイコン

    訓練環境モニタの中の各要素の名前の表示/非表示を切り替えます。

  26. 音線アイコン

    訓練環境モニタの中の音線(音源から訓練生まで引いた線)の表示/非表示を切り替えます。

  27. 色アイコン

    訓練環境モニタの表示のカラー/グレースケールを切り替えます。

  28. 有効/無効/必須インジケータ

    各ボタンや各チェックボックスが操作を受け付ける状態か否か、また実行前に必須であるかを、全点灯(緑)/消灯(黒)/部分点灯(赤と黒)で表示します。

    この図は、有効インジケータです。全体的に緑に点灯しています。
    有効インジケータ
    この図は、無効インジケータです。全体的に黒く消灯しています。
    無効インジケータ
    この図は、必須インジケータです。部分的に赤く点灯しています。
    必須インジケータ
メインウィンドウの説明ここで終わり

基本的な使い方

とりあえずWR-AOTSVer. 2.10 を動かしてみましょう。ここではGPSWii®リモコンプラス™も接続している必要はありません。WR-AOTS-210フォルダの入ったパソコン、マウス、及びヘッドホンのみ御用意下さい。

  1. アプリケーションを起動します。

    WR-AOTS-210フォルダの中に、以下の6つのアイテムが入っていることを御確認下さい。

    • WR-AOTS.exe
    • vadmgr.dll
    • Soundsフォルダ
    • Lessonsフォルダ
    • Languagesフォルダ
    • HRTFフォルダ

    このうち、WR-AOTS.exeがアプリケーションの実行ファイルです。これをダブルクリックしてアプリケーションを起動して下さい。

    ※起動時にエラーが出る場合は、Q&Aをご覧下さい。

    この図は、WR-AOTS-210フォルダのウィンドウの図です。
  2. アプリケーションのメインウィンドウが開きます。

    メインウィンドウの説明のところでお見せしたメインウィンドウが開きます。ただし、訓練環境モニタは真っ黒のまま何も表示されていません。訓練環境ファイル名及び訓練環境名は、ファイルなし.xml及び- 訓練環境なしと表示されています。

  3. 訓練環境データを読み込みます。

    読込ボタンを押して、訓練環境データファイル読込ウィンドウを開いて下さい。

    この図は、読込ボタンを押す図です。

    訓練環境データファイル読込ウィンドウが開いたら、Lessonsフォルダの中の日本語フォルダから訓練環境データファイルを選択して読み込んで下さい。デフォルトで訓練環境代表例.xmlが指定されますので、ここではそのまま開くボタンを押してこれを読み込んで下さい。

    この図は、訓練環境データファイル読込ウィンドウにおいて訓練環境データファイル“代表的訓練環境例.xml”を選択して読み込む場面の図です。

    読込みが完了すると、訓練環境モニタに訓練環境が表示されます。

  4. センサの校正をします(ただしここではセンサを使用しません)。

    次は、GPSWii®リモコンプラス™内蔵センサの校正を行います。ただしここではこれらを使しませんので、形式的な手順として行います。

    GPSWiiチェックボックスからチェックを外して下さい。

    この図は、GPSとWiiチェックボックスからチェックを外す図です。

    校正ボタンを押すと、校正しますか?という質問ウィンドウが開きますので、OKを押して下さい。

    この図は、校正ボタンを押す図です。 この図は、校正の質問ウィンドウでOKボタンを押す図です。

    校正の質問ウィンドウが閉じます。ここでは実際には校正は行われていません。

  5. いよいよ実行します。

    いよいよ実行します。ステレオヘッドホンまたはステレオイヤホンをパーソナルコンピュータのオーディオ出力に接続して下さい。安全のため、最初は音量を0にしておいて下さい。

    この図は、訓練生がヘッドホンを装着している図です。 この図は、Windows 10の音量設定ウィンドウで音量が0に設定されている図です。

    実行ボタンを押して下さい。

    この図は、再生ボタンを押す図です。
  6. 音が聞こえます。

    実行ボタンを押すと、訓練環境モニタに表示された訓練環境内の移動音源が動き始め、音の再生が始まります。少しずつ音量を上げて、聞きやすい音量で音を聞いて下さい。

    Windows® OSを起動してから初めてアプリケーションを実行する場合、実行ボタンを押してから実際に実行が開始されるまで最大2分ほど時間がかかることがあります。

    この図は、訓練生がヘッドホンを装着している図です。 この図は、Windows 10の音量設定ウィンドウで音量が50に設定されている図です。

    訓練環境モニタの中の升目は、1目盛が5 mです。上が南方向、左が東方向です。南北と東西の座標軸の交点が訓練環境の原点です。明るい(黄色の)円で囲まれた明るい(黄色の)丸い点は、訓練環境内の訓練生の頭部の位置を示します。また、明るい(黄色の)円から外向きに出ている明るい(黄色の)線分は、訓練環境内の訓練生の頭部が向いている方向を示します。少し明るい(赤の)丸い点は、音を発する音源を表します。また少し明るい(オレンジの)線分は、音を反射したり遮音したりする壁を表します。

    この図は、訓練環境モニタに表示されている訓練環境の図です。訓練環境内の訓練生の頭部の位置を表す黄色い点、訓練環境内の訓練生の頭部の方向を表す黄色い円と線分、音源を表す赤い点、及び壁を表すオレンジの太い線分がハイライトされています。

    また、音源から出ている(青の)細い直線は、音線(音源から訓練生までの音の通り道)を表します。音線は壁にぶつかると、ぶつかった点で(青の)細い丸の表示になります。これは音が壁で遮音されていることを表します。その他に、(灰色の)太い線は、道路を表します。また、(紫色の)四角い点は、目印を表します。道路と目印は音の伝わり方には影響を与えません。

    ヘッドホンを通して聞こえる音は、訓練環境内の訓練生が聞いているであろう音を3次元的に再現したものです。訓練環境内で訓練生が移動したり、頭部の方向を変えると、それに応じて聞こえる音も変化します。音源が移動する際に生じるDoppler効果や、訓練生が壁に近づいた場合に起こる障害物知覚の要因も再現します(その場合は壁の表示が明るく(オレンジから白に)なります)。

    訓練環境内の訓練生を動かすには、マウス、キーボード、Wii®リモコンプラス™、及びGPSを使用できます。これらの役割分担は次の通りです。なお使用方法の説明はここでは省略します。

    • マウスは、訓練環境モニタに表示されている訓練環境内の訓練生を直接動かします。指導員が動きを作りながら訓練生に音を聞かせる場合に使用します。
    • キーボードは、指導員、または訓練生自身が、訓練環境内の訓練生を動かす場合に使用します。
    • Wii®リモコンプラス™は、訓練生の頭部(ヘッドホン)に固定して訓練生の頭の動きを計り、その通りに訓練環境内の訓練生を動かします。訓練生が自分自身で歩いたり、頭の向きを変えながら音を聞く場合に使用します。
    • GPSは、やはり訓練生に携帯させて訓練生の位置を計り、その通りに訓練環境内の訓練生を動かします。主に訓練生が長距離を歩きながら音を聞く場合に使用します。ただし頭の向きは検出できませんので、マウス、キーボード、またはWii®リモコンプラス™との併用となります。

    WR-AOTSVer. 2.10では、GPSの使用は推奨しておりません。

  7. 訓練環境モニタを操作します。

    訓練環境モニタは、拡大縮小アイコンで訓練環境の拡大縮小表示ができます。また訓練環境モニタ内をマウスでドラッグすると、訓練環境がスクロールします。訓練環境の表示を元の大きさと位置に戻す時は、拡大縮小アイコンのをクリックして下さい

    この図は、拡大縮小アイコンをクリックする図です。
  8. 実行を停止、または一時停止します。

    実行を停止するためには、停止ボタンを押して下さい。また一時停止する場合は一時停止ボタンを押して下さい。

    この図は、停止ボタンまたは一時停止ボタンを押す図です。

    停止した場合、次に実行ボタンを押すと、最初の状態から実行します。また一時停止の場合、一時停止した直後の状況から再開します。

  9. アプリケーションを終了します。

    アプリケーションを終了するためには、終了ボタンを押して下さい。

    この図は、終了ボタンを押す図です。
基本的な使い方ここで終わり