Fail-Safe C: Top Page


Fail-Safe C は、メモリ安全性を保証する ANSI C 言語のフルスペックの実装です。 ANSI C 言語の仕様で定められた全てのメモリ操作(キャストや共用体を含む)に対し その安全性を保証し、全ての危険なメモリアクセスを事前に検知し防止します。

Fail-Safe C では、コンパイル時や実行時の様々な最適化手法を組み合わせる ことで、実行時検査のオーバーヘッドの削減を行っています。このコンパイラ を用いることでプログラマは、既存のプログラムを大幅に書き換えたり別の言 語に移植したりすることなく、そのままプログラムを安全に実行することがで きます。

詳細については次の文献もごらん下さい。

  • Yutaka Oiwa. Implementation of the Memory-safe Full ANSI-C Compiler. ACM SIGPLAN Conference on Programing Language Design and Implementations (PLDI2009), June 2009.

目次

What’s New

  • 2007.10.20: ホームページ公開
  • 2007.10.20: 「研究者向け試験実装」のリポジトリを公開
  • 2008.04.11: 「Fail-Safe C リリース 1」 公開 (revision 1662)
  • 2008.08.28: Fail-Safe C バージョン 1.0.1 公開 (revision 1735)
  • 2009.06.16: Fail-Safe C バージョン 1.5.0 公開 (revision 1797)
  • 2009.11.02: Fail-Safe C バージョン 1.6.0 公開 (revision 2065)

研究に関する情報

担当研究者

  • 大岩 寛
    • 産総研 (旧)情報セキュリティ研究センター ソフトウェアセキュリティ研究チーム

連絡先

  • 作者への連絡は <y dot oiwa at aist.go.jp> までお願いします (dot と at を変換して下さい).

謝辞

  • Fail-Safe C の処理系の開発は、経済産業省委託研究事業「新世代情報セキュリティ研究開発事業」の一貫として行われました。実行時標準ライブラリの開発には、共同提案者として 株式会社レピダム に参画頂きました。
  • ARM, MIPS 環境のサポートおよびクロスコンパイラのサポートは、科学技術振興調整費「組込み環境向けセキュリティ技術」研究プロジェクトの一部として行なわれました。
  • この研究の一部は東京大学において、文部科学省 科学研究費補助金 特別研究員奨励費 及び特定領域研究「社会基盤としてのセキュア・コンピューティングの実現方式の研究」の資金援助を受けました。

関連する研究

本研究の派生プロジェクトとして、以下の研究が本センターとの協力関係の基で進められています。

  • Fail-Safe C の実装方式を用いた C 言語から Java 言語へのソース変換 --- 東北大学 小林研究室
  • VitC: 情報漏洩を防ぐC言語の実装 --- 東京大学 米澤研究室