ベイジアンネットは確率変数間の定性的な依存関係をグラフ構造によって表し,変数間の
定量的な依存関係はその変数の間に定義される条件付き確率によって表すことで問題領域を
モデル化する.
先に述べたの間の条件付き依存性をベイジアンネットワークでは向きのついた
リンクによって
と表し,
を親ノード,
は
子ノードと呼ぶ.
親ノードが複数あるとき子ノード
の親ノードの集合を
と書くことにする.この場合の変数
に関する
依存関係は条件付き確率,
このようなグラフ構造と,各ノードに割り当てた条件付き確率の集合
によって,ベイジアンネットワークが構成される.
離散変数の場合,子ノードの親ノードに関する条件付き確率は全ての状態における
条件付き確率を並べた表,CPT(Conditional Probability Table)によって表す.
例えば親ノードがある状態
(
は親ノード群の
各値で構成したベクトル)のもとでの
通りの離散状態を持つ変数
の
条件付き確率分布
を,
これを行として,
親ノードがとりえる全ての可能な状態
に
ついて列を構成した表1が
にとってのCPT,
である.