Segmentation Based on Finite Mixture Model

       混合分布モデルとMultivariate Trimmingに基づくロバストクラスタリング

 画像の領域分割のための特徴空間のクラスタリングは、混合分布モデルのパラメータ推定として定式化できる。混合分布モデルのパラメータ推定方法として、EMアルゴリズムがある。この方法は、各データのクラスタへの所属情報を欠落データとみなし処理を行う。従来の方法では、全てのデータは必ずあるクラスタへ属するという制約があった。そのため、明確なクラスタを構成しないデータが含まれる場合、主要なクラスタの抽出が阻害されるという問題があった。この問題を、ロバスト推定の一種であるMultivariate TrimmingをEMアルゴリズムに導入することによって解決した。この方法では、明確なクラスタを構成しないデータは外れ値として除去され、主要なクラスタのみが抽出できる。処理の一例を以下に示す。

            カラー画像からのデータ                  クラスタリング結果

 

       ロバストクラスタリング基づいた特徴空間と画像空間を併用した領域分割

 画像の領域分割の方法には、クラスタリングや領域拡張法に代表されるように、特徴空間および画像空間を用いた方法がある。これらの方法は、前者は大きな部分を分割するのに適し、後者は細かな部分を分割するのに適する、というような相補的な関係にある。本論文では、この相補的関係に着目し、特徴空間と画像空間の併用による領域分割方法を提案する。提案方法では、画像を主要部分と詳細部分に分離し、分割を行う。まず、特徴空間において、ロバストクラスタリングにより明確なクラスタのみを抽出し、画像から主要部分を抽出する。次に、画像空間において、局所処理に基づく領域の併合処理を行い、その後に、主要部分から分離された詳細部分を領域拡張法により分割する。処理の一例を以下に示す。

   

                  原画像           主要領域の抽出結果         領域分割結果

 顔画像の場合、詳細領域は目、眉、口を含むため、主要領域抽出によりそれらの候補領域が抽出可能である。肌色等の知識は不要のため、スキンカラーに依存しない処理が実現できる。

       領域分割に基づくボリュームデータの圧縮

 領域分割画像符合化は、画像は複数の図形の集まりである、という見方に基づく圧縮方法である。 圧縮と同時に画像情報の構造化を行うため、画像の必要な部分だけの伝送、加工が可能となる利点がある。3次元データでは、視覚化のために画像の構造情報に基づく加工が必要とされる。このことは、3次元データに対し、構造情報を用いる圧縮方法が視覚化までを含めた形で有効であることを示す。よって、 ボリュームデータの圧縮に領域分割画像符合化を応用した。必要とされる技術は、

     領域分割方法
     領域位置情報の表現方法
     領域内部のテクスチャ、色の表現方法

である。それぞれに対し、以下の方法を用いた。

     多変数t分布をコンポーネントとする混合分布モデルに基づくセグメンテーション
     OctreeとそのDF(Depth First)表現
     3次元任意形状DCT

混合分布モデルのコンポーネントとしてt分布を用いると、EMアルゴリズムにより一種のロバストパラメータ推定を構成できる。統計的モデルを用いて分割することにより、soft segmentationを実現している。また、各ボクセルの各領域対する事後確率をボリュームレンダリングの際に必要な不透明度として用いる。そのことによって、少数の混合分布モデルのパラメータによって、不透明度を表現できる。つまり、不透明度の圧縮が混合分布モデルによる領域分割により実現できる。 CTデータに対する処理結果を示す。

 

           オクトツリー            原データ             圧縮データ

上のデータの圧縮率はPSNR35.9[dB]で7.3である。圧縮データには領域の位置情報、領域内部の輝度情報および不透明度情報が含まれる。


【参考文献】

[1]  市村 直幸: ‘‘ロバストクラスタリングに基づいた特徴空間と画像空間の併用による領域分割,’’信学論D-II、Vol.J80-D-II、No.7、pp.1752-1763、1997 (ps.gz)

[2]  N. Ichimura: ``Inexhaustive Region Segmentation By Robust Clustering,'' Proc. Int. Conf. on Image Processing (ICIP95), Vol.III, pp.77-80, 1995 (ps.gz pdf)

[3]  N. Ichimura:``Volume Data Coding Based on Region Segmentation Using Finite Mixture Model,'' Proc. Int. Conf. on Image Processing (ICIP96), Vol.III, pp.363-366, 1996 (ps.gz pdf)

[4]  N. Ichimura:``Region Based Coding of Volume Data Using Finite Mixture Model,'' Proc. 7th British Machine Vision Conference (BMVC96), pp.183-192, 1996 (ps.gz pdf)

[5]  N. Ichimura:``Content-Based Coding of Volume Data Using Finite Mixture Model, Octree and Shape-Adaptive DCT,'' Bulletin of the Electrotechnical Laboratory, Vol.62, No.7, 1998 (ps.gz pdf)


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