編集ウィンドウ

編集ボタンを押すと、編集ウィンドウが開きます。

この図は、編集ボタンを押す図です。

編集ウィンドウは、編集の一時的な作業を行うためのウィンドウです。一時的な編集作業用訓練環境を作成して作業をします。編集作業が完了するまで訓練環境は変更されません。

ウィンドウ内のボタン、リスト、及びテキストボックスは、全てマウスなどのポインティングデバイスの左ボタンで操作します。

この図は、編集ウィンドウを表しています。図中には、ウィンドウ上の各部品に1番から11番までの番号が付けられています。この図のあとに、ウィンドウ内の各部の説明が続きます。
  1. 新規に編集作業用訓練環境を作成します。この時点で編集作業中だった編集作業用訓練環境は消去されます。

  2. 編集作業用訓練環境を構成している要素のリストです。リスト内の要素の1つを選択することが可能です。

  3. 編集作業用訓練環境に要素を追加します。追加する要素の種類は、次の種類リストから選択します。

  4. 追加ボタンを押したときに追加する要素の種類を選択します。

  5. 要素リストで選択中の要素を削除します。

  6. 編集作業用訓練環境を破棄して終了します。訓練環境は変更されません。

  7. 編集作業用訓練環境を、訓練環境に上書きして完了します。訓練環境は、編集した通りに変更されます。

  8. 要素リストで選択中の要素の特性のリストです。特性は要素の種類によって異なります。

  9. 要素リストで選択中の要素の特性の値のリストです。リスト内の特性値の1つを選択することが可能です。

  10. 特性値リストで選択中の特性値を編集します。

  11. 特性値編集テキストボックスで編集した内容を確定します。このボタンを押さずに別の特性値を選択すると、特性値編集テキストボックスでの編集内容は反映されません。

編集ウィンドウここで終わり

新規作成方法

新しく訓練環境を作成する方法を説明します。最初に、編集ボタンを押して編集ウィンドウを開いて下さい。

※ もし編集ウィンドウ起動時点で、保存されていない訓練環境が存在していた場合、訓練環境データが保存されていません。という質問ウィンドウが開きます。もし保存するならキャンセルボタンを押して保存して下さい。保存せず破棄してよいならOKボタンを押して下さい。

この図は、訓練環境データが保存されていませんという質問ウィンドウの図です。OKボタンとキャンセルボタンがあります。

※ 編集ウィンドウ内の要素リストに要素が何もなければ、編集作業用訓練環境内には何も要素がありません。もし何か要素が残っていれば、新規ボタンを押すと削除されます。

この図は、編集作業用訓練環境に何も要素がない状態の編集ウィンドウを表しています。要素リストが空欄になっています。
  1. 種類リストから、追加したい要素の種類を選択して下さい。要素には、音源道路及び目印の4種類があります。

    • 音源

      音を発する要素です。いろいろな音を出すことができます。また一定速度で直進したり、ある点を中心に90°旋回することができます。

    • 音を反射したり遮音する要素です。

    • 道路

      音の伝わり方には影響しません。訓練環境を設計する際に使用する要素です。

    • 目印

      音の伝わり方には影響しません。訓練環境を設計する際に使用する要素です。

    ここでは音源を選択した場合を例にとって説明します。種類リストで音源を選択したら、追加ボタンを押して下さい。空欄だった要素リスト、特性リスト及び特性値リストに文字列が現れます。

    この図は、種類リストで音源を選択して追加ボタンを押す図です。その結果、要素リスト、特性リスト及び特性値リストに文字列が表示されています。

    要素リストに現れた音源01は、新たに追加された要素を表します。特性リストには、音源が持つ特性の一覧が現れます。特性値リストには、各特性のデフォルト値が入っています。

  2. 音源道路及び目印は、それぞれ次の特性を持ちます。

    • 音源

      • 名前

        要素の名前です。

      • 装置、カード、フレーズ

        音の種類を指定する特性です。装置は音源の通し番号であり、要素追加時に自動で割り振られます。カード及びフレーズの指定方法は音源データの管理をご覧下さい。

      • 音量

        音源の音量です。単位は%(パーセント)です。最大値は100、最小値は0です。値を0にすると、音が出なくなります。

      • 位置 (X, Y, Z)

        音源の(初期)位置です。座標(X, Y, Z)の指定方法は、訓練環境の座標系を参照して下さい。

      • 速度 (X, Y ,Z)

        音源の速度ベクトルです。0ベクトルの場合は静止音源、0ベクトルでなければ移動音源となります。成分(X, Y ,Z)の指定方法は、訓練環境の座標系を参照して下さい。

      • 開始、終了、繰返

        音の再生に関する特性です。開始は常時0にしておいて下さい。終了は音の持続時間です。単位は秒です。繰返は、onの場合、音の再生が終了すると最初に戻って再生を繰り返します(その際、移動音源は初期位置に戻ります)。offの場合は1回再生して終了時間に達すると消滅します。

      • 旋回、中心 (X, Y ,Z)

        音源の旋回に関する特性です。旋回は、onの場合、中心で指定した座標点を中心に、水平に90°旋回します(旋回前は自動的に減速し、旋回後は自動的に加速して元の速さで移動します)。offの場合、旋回せず直進します。中心の座標(X, Y, Z)の指定方法は、訓練環境の座標系を参照して下さい。ただし、Z座標は常時0にしておいて下さい。

      この図は、音源の特性(位置、速度ベクトル、及び旋回)を図に表したものです。
      • 名前

        要素の名前です。

      • 位置 (X, Y)

        壁の中心点の位置です。座標(X, Y)の指定方法は、訓練環境の座標系を参照して下さい。

      • 壁の幅です。単位はmです。

      • 方向

        壁の方向です。壁の平面が向いている方位が南北か東西かを、NまたはSWまたはEで指定します。

      この図は、壁の特性(位置、幅、及び方向)を図に表したものです。
    • 道路

      • 名前

        要素の名前です。

      • 位置1, 2 (X, Y)

        道路の中心線の両端の位置です。座標(X, Y)の指定方法は、訓練環境の座標系を参照して下さい。

      • 道路の幅です。単位はmです。

      この図は、道路の特性(位置1、位置2、及び幅)を図に表したものです。
    • 目印

      • 名前

        要素の名前です。

      • 位置 (X, Y)

        目印の位置です。座標(X, Y)の指定方法は、訓練環境の座標系を参照して下さい。

      この図は、目印の特性(位置)を図に表したものです。

    ここでは、音源01要素の位置 X特性を例にとって設定方法を説明します。特性値リストの中の位置 X特性値0.0をクリックして下さい。位置 X特性値0.0が選択され、同時に特性値編集テキストボックスにも特性値0.0が現れます。

    この図は、特性値リスト内の位置 X特性値0.0を選択して、特性値編集テキストボックスに同じ0.0が現れた様子を表しています。

    特性値編集テキストボックスの数値を変更します。ここでは20と設定することにします。キーボードから20と入力して下さい。特性値編集テキストボックスの数値が0.0から20に上書きされます。このあと特性値編集完了ボタンを押して下さい。特性値リストの位置 X特性値が20.0に変わります。

    この図は、特性値編集テキストボックスに現れた特性値0.0を20に変更して特性値編集完了ボタンを押し、特性値リスト内の位置 X特性値が20.0に変更された様子を表しています。
  3. 完了ボタンを押して下さい。編集ウィンドウが閉じます。これで編集作業用訓練環境が訓練環境に上書きされ、訓練環境の新規作成が完了しました。

    この図は、完了ボタンを押す図です。

    ※ 完了ボタンを押した際、もし次の実行前に再度校正を行うことが望ましい場合は、それをを勧告する通知ウィンドウが開きます。OKボタンを押して通知ウィンドウを閉じて下さい。そして勧告通り、この後実行前に再度校正することをお勧めします。

    この図は、再度校正を勧告する通知ウィンドウの図です。

    作成した通りの訓練環境が訓練環境モニタに表示されていることを確認して下さい。今回の例では、音源01という音源が、原点から南に20 mの場所に位置しています。

    この図は、編集結果として、訓練環境モニタ内で、音源01という音源が、原点から南に20 mの場所に位置している様子を表す図です。

(参考)訓練環境の座標系

訓練環境の座標系は、訓練環境内の訓練生の校正時における頭部中心位置を原点として、南方向(訓練環境モニタ上方向)がX東方向(訓練環境モニタ左方向)がY、及び上方向(訓練環境モニタから垂直に飛び出す方向)がZです。

X, Y, Zの数値の単位は、座標を表す場合はm、速度ベクトル成分を表す場合はm/秒です。

※ 座標値Zは、訓練環境内の訓練生の頭の高さが基準となります。地面からの高さではありませんのでご注意下さい。Z = 0は、地面と同じ高さではなく、訓練生の頭と同じ高さを意味します。

X, Yの値しか指定できない(Zの値を指定できない)特性は、東西南北の水平位置のみ指定可能(高さを指定不可能)な特性です。

※ 訓練環境モニタに表示される升目は、1目盛が5 mです。

この図は、訓練環境モニタ内に表示されている訓練環境における座標軸を説明する図です。X軸は、原点を通って上(南)向き、Y軸は左(東)向き、Z軸は画面から飛び出す(上)向きです。また升目の1目盛は5 mを表します。
新規作成方法ここで終わり

変更方法

既存の訓練環境の変更方法を説明します。訓練環境データファイルが読み込まれているか、または既に編集して作成した訓練環境がある場合、編集ボタンを押すと編集ウィンドウが開いて編集可能になります。

※ もしその訓練環境がまだ保存されていない場合、訓練環境データが保存されていません。という質問ウィンドウが開きます。もし保存するならキャンセルボタンを押して保存して下さい。保存せず変更してよいならOKボタンを押して下さい。

この図は、訓練環境データが保存されていませんという質問ウィンドウの図です。
変更方法ここで終わり

保存方法

訓練環境データを保存する場合は、メインウィンドウの保存ボタンを押して下さい。または、訓練環境データが保存されていません。という質問ウィンドウが開いた場合は、キャンセルボタンを押して下さい。保存ウィンドウが開いて訓練環境データを保存可能になります。

この図は、保存ボタンを押す図です。

訓練環境データファイルは、XML形式です。ファイルの拡張子は.xmlになります。

※ 保存時に設定する訓練環境データファイル名のうち、拡張子を除いた部分が、訓練環境名になります。

この図は、メインウィンドウで訓練環境ファイル名と訓練環境名がそれぞれ訓練環境代表例.xml、訓練環境代表例と表示されている図です。
保存方法ここで終わり

原文表示方法

メインウィンドウの原文ボタンを押して下さい。訓練環境データの原文(XMLのソースコード)ウィンドウが開きます。

この図は、原文ボタンを押す図です。

※ 原文ウィンドウは、XMLソースコードを閲覧するだけで、編集はできません。

この図は、訓練環境データの原文ウィンドウの図です。ウィンドウの中にXMLソースコードの一部が表示されています。

訓練環境データ用のXMLの詳細については、応用事項を参照して下さい

原文表示方法ここで終わり

サンプル

WR-AOTSVer. 2.09J のLessonsフォルダには、サンプル訓練環境データファイルが入っています。適宜編集してご利用下さい。

Lessonsフォルダ内には、Englishフォルダと日本語フォルダがあります。日本語フォルダ内のデータをお使い下さい。

この図は、WR-AOTS-209フォルダ内のLessonsフォルダの場所を示しています。
  • カーブ.xml
  • 音響信号機1台.xml
  • 音響信号機2台.xml
  • 音響信号機異種鳴交式(カッコー).xml
  • 音響信号機異種鳴交式(ピヨ).xml
  • 音響信号機異種鳴交式(歩車分離).xml
  • 学校と歩行者.xml
  • 救急車.xml
  • 訓練環境代表例.xml(デフォルトで読み込まれる訓練環境データファイル)
  • 車両1台走行.xml
  • 車両4台走行.xml
  • 車両4台走行壁多数.xml
  • 静音車毎時10km.xml
  • 静音車毎時20km.xml
  • 静止した音源1個.xml
  • 地下鉄入口.xml
  • 壁1枚.xml
  • 壁開口部車両通過.xml
サンプルここで終わり

設計上の注意

  • 設置できる要素の数は、音源が90個、それ以外は各100個までです。音源の個数は、コンピュータの処理能力によっては個数を増やせない場合がありますので、訓練環境を作成後に実際に実行して音の途切れなどがないか御確認下さい。
  • 壁を平行に向かい合わせに設置する場合は、反射音の処理の都合上、4 m以上距離を開けて下さい。
  • 音源の旋回を設定する際、旋回不可能な位置に旋回中心が配置された場合、たとえ旋回をonに設定しても、旋回せず直進しますのでご注意下さい。
設計上の注意ここで終わり