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2. Research Example

粒子モルフォロジー制御による合成,評価,材料開発

−静電気に関わる化粧品と電子材料(電子ペーパー,ガスセンサー,封止材料など)開発を例に−

Powder-particle Synthesis, Evaluation & Development of New Materials by Particulate Morphology Control

−Commitment of Electrification for Cosmetic, Electronic (electronic paper, gas sensor, semiconductor package molding compound) Materials−

高尾 泰正(産総研), 浅井 巌(三信鉱工(株)), 島田 泰拓(産総研)

はじめに

粉体は工業原料として広く使用され,その製造技術は産業にとって不可欠であるが,気相を利用した工業的利用価値の連続的製法は未発達で,より多くの新発想(科学)と精密制御(工学)の融合を必須とする一方,いったん独自技術が確立されれば,焼結体の原料,化粧品や電子ペーパー等の機能性材料,充填剤などの機能支援材料(封止材料など),品質管理技術などと,より広範な展開が期待され,シナリオに基づいた研究開発アプローチ1))により,産業化される可能性が高い(幣所では研究機関として「本格研究」思想を提案中1)). しかし現時点では,新規性と戦略性不足で(表1),経験的な個別対応に留まり,産業の1分野として十分に発達していないものと思われる.産業レベルの製法・評価を,議論の対象範囲とすると,独自性の突出した最先端技術だけでなく,信頼性の確立した気相中の直接合成法(非バッチの連続的One-pass製法)や,回収した製品の品管(評価),合成や評価の装置開発まで,戦略的なスタンス確立が重要となる. 我々は,研究の独自性(新規性挑戦)と開発の妥当性(精密制御)に対し(表1),学術会で提案されていながら当時は技術不足で実現できていなかった課題に新規性を,知的基盤の広範なデーターベース化で精密制御を実現し,大学と民間以外の第3の価値としての独自手法を追求してきた(表2)2〜29).例えば新規性の例で,+と−静電気力による高定量性の粒子複合化,火炎法の非酸化物の球状粉体,パイロットプラントによる実証試験がある(図1).精密制御の例は,(信頼性の確立した)噴霧法と粉体評価技術を利用した粉体形状と構造制御と,化粧品の顆粒や複合粒子の有償試供をPRしたい.本稿では特に、静電気に関わる種々の試みを紹介する.

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