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ペロブスカイト構造

ペロブスカイト構造

Ruの214 酸化物Sr2RuO4はペロブスカイト構造をしたトリプレット超伝導を示す特異な物質です。スピン三重項超伝導であることはほぼ明らかになっていますが、超伝導ギャップの対称性および超伝導の起源はまだ明らかになっていません。当グループにおいてはこれらを明らかにすること、およびエレクトロニクス材料への応用を目的とした研究を行っています。

この物質に対する比熱のデータは超伝導ギャップにノードが存在することを示唆していますが、多バンドの効果により説明できるとする考えもあります。ノードが存在するとすると、二次元面に平行ということになり、 我々は二次元面に水平なノードを持つ超伝導のモデルを提案しました。 このモデルではスピン三重項の超伝導が実現します。Ru214はdxy、dyz、dzxの三つのバンドを持ちバンド間相互作用が重要な働きをします。


クーロン散乱機構の超伝導

クーロン散乱機構の超伝導

超伝導ギャップは水平なノードを持ったものであることが示されます。面間の相互作用が働くことにより、このようなトリプレットペアーの超伝導が安定となります。