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分岐点を超えた部分での汎化バイアス
(定理 6 の証明)
A.1 と同様に
を仮定する.
定理 3 より分岐は 2-way または 3-way だが,
まず,2-way の場合から示す.
仮定 2 より,
このモデルの TIC は 2 個の正規分布の混合モデルに等しい.
2 個の正規分布の混合分布は
|
(A.14) |
と書ける.
と はその定義から計算できる.
最尤解では だから,
|
(A.15) |
|
(A.16) |
となる. ここで,
,
, .
さて,
|
(A.20) |
とおくと,これは で
になる.
|
(A.21) |
を最初の分岐点 (
)
のまわりで と について展開すると,
が得られる.
上式の第 2 項と第 3 項は式 (4.3) から,
ともに のオーダーである.
, , をそれらの値で置き換えると,まず
が得られる.
これと,定理 5 の 1 次元の場合を考えることにより,
となる.
また,第 2 項の係数は
|
(A.23) |
となり,第 3 項の係数は に置き換える前の形で
|
(A.24) |
となる.
のとき,
を用いると,
なので,
が に右から収束していくとき,
式 (A.24) は に発散する.
となるのは が か
に等しいときである.
前者では分岐は起きないので,後者のみを考えればよい.
一般性を失うことなく とすると,
右微分は
|
(A.25) |
となる.
次に分岐が 3-way の場合についても同様にして証明できる.
この場合はモデルが
という 3 つの混合分布モデルで,定理の仮定より は定数となる.
また最尤解に置いては , となる.
2-way の場合と同様にして,
および
の値を計算すると,
|
(A.27) |
|
(A.28) |
という形に書け,
が
|
(A.29) |
となるので,分岐点の周りで漸近展開する.
式が複雑になるので途中の式は省略するが,2-way の場合と同様に
の右微分係数が
|
(A.30) |
の符号に応じて または になる.
分岐が 3-way のときは
だから,上式は常に負であり,
3-way のときも右微係数が になることが示された.
証明終
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Shotaro Akaho
平成15年7月22日