Larsen&Gardner(2004)
by Isoji MIYAGI @ Geological Survey of Japan, AIST
G1654
Larsen, J. F. and J. E. Gardner (2004). "Experimental study of water degassing from phonolite melts: Experimental study of water degassing from phonolite melts: implications for volatile oversaturation during magmatic ascent." Journal of Volcanology and Geothermal Research 134: 109-124.
問題意識
噴火の際の減圧により過飽和となったマグマ水は気泡となって析出するが,その際,マグマ水の析出は必ず水の溶解度にしたがって平衡に起きるわけではない.たとえば
- メルト内の水の拡散が減圧速度に追いつかなければ,メルト中には平衡よりも多い水が残る.また,
- メルトの粘性が高く変形しにくければ,気泡が膨張しにくくなり,メルト中には平衡よりも多い水が残る(気泡は過剰圧を持つ).
そこで↓:
したこと
フォノライトメルトの減圧発泡実験をした.
わかったこと
珪長質メルトは粘性が高いので噴火の際に過剰圧が生じがちだが,フォノライとメルトはサラサラなので,減圧中も飽和溶解度はほぼ平衡状態を追従し過剰圧が生じにくい.