Yamaguchi(1969)

by Isoji MIYAGI @ Geological Survey of Japan, AIST

Experimental studies on the thermal changes in some hornblendes. J. Mineral. Petrol. Econ. Geol. 61: 158-167. (my_id=G134)


したこと

火山岩中に含まれる「酸化角閃石(玄武角閃石)」の生成メカニズムを知るために,

  • 角閃石の加熱実験(雰囲気はN2気流中,温度は800, 900, 1000℃,時間は6〜10時間)
  • 加熱前後の角閃石の結晶構造をエックス線回折

を行なった.


わかったこと

エックス線回折と透過光学顕微鏡の観察によれば:

  • 800〜900℃で加熱された角閃石の中には,単斜角閃石の結晶格子だけでなく,単斜輝石の結晶格子が存在する
    ※ただし加熱された角閃石は,光学的には均質な角閃石に見える.
  • 1000℃で加熱された角閃石では,単斜角閃石の結晶格子はなくなり,単斜輝石の結晶格子だけになった.
    ※この温度で加熱されると,角閃石は光学的な均一性を失ない,微細な結晶の集合体へと変化する.


粒度や加熱時間の効果:

  • 同一温度においても,加熱時間や粒度が異なると,光学的性質の変化量が異なる
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