チップ作製データの生成ガイド(2024/11)

本ガイドでは,Efabless 社 chipignite シャトルサービスにより LSI を製造するためのチップ作製データ生成手順を紹介します. チップ作製データは,オープンソース EDA ツール OpenLANE を組み込んだ Caravel templete キット,および,Skywater 130nm テクノロジ の PDK を利用します.

LSI の開発では,(1)高額の EDA ツール,(2)高額かつ制約が高い PDK,(3)開発する LSI の規模の増大と IP コア再利用,が参入の障壁と考えられており,オープンソースの OpenROAD をはじめとしたツールの開発や Skywater 130nm などのオープンソース PDK の開発がすすめられ,これらに対応したシャトルサービスが Efabless 社により提供されるようになり,プロトタイプ・小規模の LSI 製造の障壁が大幅に解消されています.

具体的な LSI 作製例として,動作環境の準備から Caravel template による開発環境の構築,基本的なカウンタを実装したチップ作製データの生成,シミュレーションまでを示します.

動作環境は下記を想定しています.

  • Windows 11 23H2

  • VirtualBox 7.1.4
      下記動作環境の構築に利用しており,他の方法による構築も可能です.

  • Ubuntu 22.04 LTS

  • Caravel template (mpw-9i)

  • OpenLANE 1 (2023.07.19-1)