AFMを利用したナノインデンテーション
特徴
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応用例 −AFMインデンテーションによるポリマー薄膜の機械的特性評価− | |
高分子材料であるポリスチレン(PS)薄膜を対象に,AFMインデンテーションを薄膜の機械的特性評価に応用した例を紹介する。
図5は、球状圧子とダイヤモンド三角錐圧子を用いて得られたPS膜の弾性率である。PS膜として、膜厚が約150μmの厚膜(△、□)と約55nmの薄膜(▲、■)を用いた。 |
図 PS膜の弾性率 |
図中点線は、PSのバルクの引張試験より求めた弾性率(~ 4 GPa)、及び薄膜の膜厚(~ 55 nm)である。
厚膜,薄膜共に、表面近傍(5 nm以下の押し込み深さ)では、弾性率がバルクの値よりも小さくなっていることがわかる。これは、表面とバルク中での分子の運動性の違いにより、表面では圧子により負荷される応力が、バルクと比較して容易に緩和されることに由来すると考えている。 |
関連文献
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