産総研

研究紹介2022年度

感温素材を用いた流体駆動型ソフトアクチュエータに関する研究(M2 田中勝)

単一の流体で曲げ方向切替可能な流体駆動型ソフトアクチュエータを開発

 本研究では温度に応じて剛性が変化する感温素材と、剛性が変化しないメッシュ布の剛性差によって曲げ方向を切り替えています。左上図に示すように低温時にはメッシュ布の方が伸びやすく、高温時には感温素材の方が伸びやすくなります。この温度条件下で加圧すると、それぞれ逆方向への曲げ動作を実現できます(右上図)。本提案手法では水を用いてソフトアクチュエータを駆動することで、アクチュエータの曲げ方向を切り替える温度変化、アクチュエータを曲げるための圧力印加を流入・排水用の2本のチューブで行える強みがあります。また、本提案手法では従来のような把持動作に加え、環状物体を内側から把持するなどの新たな把持方法を実現でき、今後様々な分野への応用が期待できます。

複数台ドローンを用いた吊り下げ式荷物搬送システムに関する研究(D2 韓笑)

外乱除去器によるドローンの安定制御とフォーメーション形成を実現

自律型パラシュート定点着陸回収システムの非線形モデル支援制御(M2 Gao Tianhua)

ドローン搭載のパラシュートを能動的に制御することで、突風など外乱下において任意の地点への着陸を実現

デジタルツインによる複数台ドローンの遠隔操作インターフェイス(M2 楊沂ヒ)

デジタルツイン環境に没入し、一人称視点、三人称視点を切り替えながら複数台ドローンを遠隔操作しながら現場を調査可能なインターフェイスを開発