~Key words~
・バイオミネラリゼーション(Biomineralization)
・バイオミメティックプロセス(Biomimetic process)
・レーザー(Laser)
・表面処理(Surface modification)
・リン酸カルシウム(Calcium phosphate)
・アパタイト(Apatite)
・ナノコンポジット(Nanocomposite)
・遺伝子導入(Gene transfer)
・薬剤送達システム(Drug delivery system: DDS)
・再生医工学(Tissue engineering)
~Members~
・大矢根 綾子 (総括研究主幹)
・PONNUSAMY Nandha Kumar (JSPS Fellow)
・BANERJEE Kaushita (JSPS Fellow)
・小沼一雄 (テクニカルスタッフ)
・坂巻 育子 (テクニカルスタッフ)
・荒木 裕子 (テクニカルスタッフ)
・牧野 雅 (テクニカルスタッフ)
主な所外連携先
・北海道大学大学院 歯学研究院 宮治 裕史 先生 https://www.den.hokudai.ac.jp/gen-dent/index.html
・明海大学 歯学部 機能保存回復学講座 日比野 靖 先生
・筑波大学 医学医療系 脳神経外科 鶴嶋 英夫 先生、伊藤 嘉朗 先生
*産総研では、大学院生や博士研究員の受け入れを行っています。詳しくは、こちらをご覧ください。
・技術研修生
https://www.aist.go.jp/aist_j/business/alliance/gijutsukenshu/index.html
・リサーチアシスタント
https://www.aist.go.jp/aist_j/business/alliance/ra/ra_index.html
・イノベーションスクール生
https://unit.aist.go.jp/innhr/inn-s/index.html
1.和文総説発表(2025年2月)
和文総説が株式会社化学同人の発行する月刊誌「化学」に掲載されました。
「バイオミネラリゼーションの研究はここから始まった!」
化学, Vol.2, 50-53, 2025
https://www.kagakudojin.co.jp/book/b657283.html
2.紹介記事掲載(2024年11月)
公益社団法人天田財団の取材を受け、下記の2誌に紹介記事が掲載されました。
「生体材料や歯面の改質・高機能化技術の開発」
天田財団ニュース, No.17, 18-19, 2024
天田財団ニュース | 公益財団法人 天田財団
Sheetmetal ましん&そふと, Vol. 69, No.3 (通算826号), 34-35, 2025
https://www.machinist.co.jp/
3.共同発表演題に若手優秀発表賞が授与されました。(2024年9月)
2024年9月10~12日に名古屋大学東山キャンパスにおいて開催された(公社)日本セラミックス協会第37回秋季シンポジウムの特定セッション「セラミックス系バイオ材料研究のフロンティア」にて共同発表を行い、筆頭演者の猪瀬智也研究員(産総研)が特定セッション若手優秀発表賞を受賞しました。
演題名:金ナノクラスター担持リン酸カルシウムナノ粒子の構造制御
受賞者:猪瀬智也
共同演者:中村真紀、大矢根綾子
賞名:特定セッション若手優秀発表賞
受賞日:2024年9月12日
謝辞
この受賞業績は、JSPS科研費の助成を受けて実施されました。
4. Fellow, Biomaterials Science and Engineeringの称号が授与されました。(2024年5月)
2024年5月27日に韓国大邱で開催された12th World Biomaterials Congress (WBC2024)において、世界バイオマテリアル学会連合(IUSBSE)より、Fellow, Biomaterials Science and Engineeringの称号を授与されました。
5. 総括研究主幹を拝命致しました。(2024年4月)
2024年4月1日付で、ナノ材料研究部門の総括研究主幹を拝命しました。
6. 和文総説発表(2024年3月)
和文総説が天田財団の発行するFORM TECH REVIEWに掲載されました。
「過飽和液中レーザー照射によるリン酸カルシウム成膜技術と歯面改質応用」
FORM TECH REVIEW, Vol.32, 58-61, 2024
7. 和文総説発表(2024年1月)
和文総説(学会賞(科学)紹介記事)が日本バイオマテリアル学会の発行する学会誌、バイオマテリアルー生体材料ーに掲載されました。
「バイオミネラリゼーションに着想を得た高機能バイオマテリアルの創製」
バイオマテリアル -生体材料-, Vol.42, 14-15, 2024
8. 共同発表演題に優秀発表賞が授与されました。(2023年11月)
2023年11月25~26日に京王プラザホテルにおいて開催された第35回レーザー歯学会学術大会にて共同発表を行い、筆頭演者の田中佐織先生(北大)が優秀発表賞を受賞しました。
演題名:過飽和液中レーザー照射法によるヒト歯根表面の機能化
受賞者:田中佐織
共同演者:宮治裕史、大矢根綾子
賞名:第35回レーザー歯学会学術大会優秀発表賞
受賞日:2023年11月26日
謝辞
この受賞業績は、JSPS科研費の助成を受けて実施されました。
9. 日本バイオマテリアル学会賞(科学)を受賞しました。(2023年11月)
2023年11月6日に神戸国際会議場において開催された第45回日本バイオマテリアル学会大会にて受賞講演を行いました。
受賞業績:バイオミネラリゼーションに着想を得た高機能バイオマテリアルの創製
受賞者:大矢根 綾子
賞名:日本バイオマテリアル学会賞(科学)
受賞日:2023年11月6日
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謝辞
ご指導・ご協力を頂きました共同研究者の皆様、研究室のスタッフ・留学生・学生の皆様に感謝申し上げます。また、この受賞業績は、NEDO産業技術研究助成事業、JSPS科研費などの助成を受けて実施されました。
日本バイオマテリアル学会とは
生体に使用する材料およびその応用に関する科学、技術を発展、向上させることを目的とし、昭和53年に設立された学会です。
日本バイオマテリアル学会賞は、
バイオマテリアルの科学および技術(医工学および医療機器開発技術を含む)に関する独創的かつ優れた業績を挙げた者に授与されます。
10. 和文総説発表(2023年9月)
中村真紀主任研究員、電子光基礎技術研究部門の奈良崎愛子研究グループ長、北海道大学大学院歯学研究院の宮治裕史教授との共著総説が日本セラミックス協会の発行する学会誌、セラミックスに掲載されました。
「バイオミネラリゼーションの光制御と歯面改質応用」
セラミックス, Vol.58, 572-575, 2023
11. 新メンバー着任(2023年4月)
小沼一雄博士が、4月1日付で当グループに着任しました。また、BANERJEE Kaushita博士が日本学術振興会の外国人特別研究員(JSPS fellow)として採用され、4月2日付で当グループに着任しました。
12. 和文総説発表(2023年1月)
中村真紀主任研究員との共著総説が日本ファインセラミックス協会の発行する技術情報誌FCレポートに掲載されました。
「薬物送達のためのリン酸カルシウムナノ粒子・薄膜の液相合成」
FCレポート, Vol.41, 22-26, 2023
新メンバー着任 (2022年9月)
PONNUSAMY Nandha Kumar博士が日本学術振興会の外国人特別研究員(JSPS fellow)として採用され、9月21日付で当グループに着任しました。
学術変革領域(A)「超セラミックス」発足(2022年6月)
科研費・学術変革領域研究(A)「超セラミックス」(領域代表:前田和彦先生)が発足しました(2022~2026年度)。計画研究C02班「超セラミックスの新機能創出」の研究分担者として参画します。
超セラミックス| 学術変革領域研究 (supraceramics.jp)のHPはこちら
新メンバー着任 (2022年4月)
PAL Aniruddha博士が日本学術振興会の外国人特別研究員(JSPS fellow)として採用され、4月11日付で当グループに着任しました。
英文総説発表(2022年3月)
電子光基礎技術研究部門の奈良崎愛子研究グループ長、北海道大学大学院歯学研究院の宮治裕史講師との共著総説がElsevierの学術誌 Journal of Oral Biosciencesに掲載されました。
"Biological modification of tooth surface by laser-based apatite coating techniques"
J Oral Biosci, Vol.64, 217-221, 2022 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1349007922000512?via%3Dihub
新聞掲載 (2022年3月)
2022年3月23日の日刊工業新聞23面に紹介記事が掲載されました。
和文総説発表 (2021年11月)
中村真紀主任研究員との共著総説がニューガラスフォーラムの機関誌NEW GLASS 11月号に掲載されました。
「遺伝子や造影剤を細胞へ送達するリン酸カルシウムナノ粒子の簡便・迅速な作製技術の開発」
NEW GLASS, Vol.36, No.3, 22-24, 2021
和文総説発表 (2021年11月)
電子光基礎技術研究部門の奈良崎愛子研究グループ長、北海道大学大学院歯学研究院の宮治裕史講師との共著総説がニューガラスフォーラムの機関誌NEW GLASS 11月号に掲載されました。
「レーザーを用いたアパタイトコーティング技術による歯表面の生物学的改質」
NEW GLASS, Vol.36, No.3, 15-17, 2021
地域情報誌・つくば市HPに掲載(2021年8月)
茨城県南の地域情報誌「常陽リビング」2021年8月21日号とつくば市の公式HPに紹介記事が掲載されました。
公式HPのリンク https://www.city.tsukuba.lg.jp/shisei/torikumi/kagaku/1001875.html
和文総説発表 (2021年5月)
中村真紀主任研究員、北海道大学大学院歯学研究院の宮治裕史講師との共著総説が無機マテリアル学会の機関誌5月号に掲載されました。
「歯科応用のための抗菌性リン酸カルシウム薄膜・ナノ粒子の迅速合成技術の開発」
J Soc Inorg Mater Japan, Vol.28, 164-169, 2021
2020年4月1日付で、研究グループ長を拝命致しました。(2020年4月)
他7名のグループ員と共に、高機能ナノバイオ材料・デバイスの研究開発を推進して参ります。
ハイライト講演に選出されました。(2018年11月)
2018年11月12~13日に神戸国際会議場において開催された第40回日本バイオマテリアル学会大会にて、 北海道大学大学院 歯学研究院との共同研究成果の一部がハイライト講演に選出されました。
演題:過飽和液中レーザー照射法による象牙質表面へのフッ素担持アパタイトの迅速成膜
発表者:大矢根 綾子、坂巻育子、 中村真紀、古賀健司、蔀佳奈子、眞弓佳代子、宮治裕史
謝辞
本研究はJSPS科研費(JP17H02093, JP15F15331)および天田財団の助成を受けて実施されました。またTEM分析では産総研TIA推進センターの齋藤徳之氏および吉澤徳子博士にご協力頂きました。
日本女性科学者の会 奨励賞を受賞しました。(2018年5月)
2018年5月27日に学士会館において開催された奨励賞受賞記念講演会にて、受賞講演を行いました。
この時の講演要旨および受賞挨拶が、日本女性科学者の会 NEWS 第123号に掲載されました。
選考委員の先生方、ならびに日本女性科学者の会の関係各位に感謝申し上げます。受賞業績:バイオミネラリゼーションの科学と高機能医用材料の創製
受賞者:大矢根 綾子
賞名:第23回(2018年度)日本女性科学者の会奨励賞
受賞日:2018年5月27日
謝辞
この受賞対象研究は、NEDO産業技術研究助成事業、科学研究費補助金などの助成を受けて実施されました。また、産業技術総合研究所の伊藤敦夫博士、中村真紀博士、筑波大学の鶴嶋英夫博士、北海道大学の宮治裕史博士をはじめ、多くの共同研究者・スタッフ・学生の皆様に、ご指導・御協力を頂きました。この場を借りてお礼申しあげます。日本女性科学者の会とは
科学技術の分野において、女性と男性が共に個性と能力を発揮できる環境づくり・ネットワークづくりと社会貢献を目指して活動している一般社団法人です。奨励賞は、広く理系の分野において研究業績をあげ、その将来性を期待できる方で、かつ本会の趣旨に賛同し、その達成のために努力していると認められる本会会員および学生会員を対象に、毎年1~3件授与しています。
(出典:日本女性科学者の会HP)
日本学術会議 連携会員に任命されました。(2017年10月)
論文誌の表紙を飾りました。(2017年5月)第24期・第25期の日本学術会議 連携会員(任期6年)に任命されました。若手アカデミー、科学者委員会 研究計画・研究資金検討分科会、材料工学委員会 バイオマテリアル分科会、材料工学委員会 材料工学ロードマップのローリング分科会の委員として活動して参ります。
日本学術会議とは: 我が国の人文・社会科学、生命科学、理学・工学の全分野の約84万人の科学者を内外に代表する機関です。210人の会員と約2000人の連携会員から構成されています。
Shubhra博士(元JSPS fellow)の論文が、英国王立化学会(RSC)のBiomaterials Science 誌に掲載され、論文誌のおもて表紙に採用されました。
"Calcium phosphate nanoparticles prepared from infusion fluids for stem cell transfection: process optimization and cytotoxicity analysis." by Q.T.H. Shubhra et al.
Biomaterials Science, 5, 972-981, 2017, DOI: 10.1039/c6bm00870d
謝辞:本研究は、JSPS科研費(JP26560250, JP15F15030)により実施されたものです。
新グループが発足しました。(2017年4月)
2017年4月1日付で、当部門内に発足した「ナノバイオ材料応用グループ」の一員となりました。平塚淳典グループ長の下、全6名のグループ員でナノ材料のバイオ応用に関する研究開発に取り組んでいます。
産総研公式ホームページで紹介されました。(2016年11月)
中村真紀主任研究員、北海道大学大学院歯学研究科宮治裕史講師らとの共同研究成果が、産総研公式HPの研究成果記事に掲載されました.
「銀-リン酸カルシウム複合粒子の合成技術を開発」 -レーザー光照射により抗菌性粒子を簡便に合成-
詳細は、Acta Biomaterialia誌に掲載された原著論文をご覧ください。
"Physicochemical fabrication of antibacterial calcium phosphate submicrospheres with dispersed silver nanoparticles via coprecipitation and photoreduction under laser irradiation." by M. Nakamura et al.
Acta Biomaterialia, 46, 299-307, 2016, DOI: 10.1016/j.actbio.2016.09.015
総説を共同執筆しました。(2016年8月)
中村真紀主任研究員との共著論文(総説)がJournal of Materials Chemistry Bに掲載され、論文誌の裏表紙に採用されました。
"Physicochemical fabrication of calcium phosphate-based thin layers and nanospheres using laser processing in solutions."
Journal of Materials Chemistry B, 4, 6289-6301, 2016, DOI: 10.1039/C6TB01362G
謝辞:本研究の一部は、JSPS科研費(JP25108517, JP15H00906)により実施されたものです。
学術調査官を退任しました。(2016年7月)
2年間の任期を終え、7月末日付で文部科学省研究振興局の学術調査官(科学研究費補助金担当)を退任しました。お世話になりました領域関係者の皆様、文科省の皆様、そして苦楽を共にした調査官の皆様に感謝申し上げます。
学術調査官(科学研究費補助金担当)とは: 科学研究費補助金の審査・評価に関すること、科学研究費助成事業の制度等に関することを調査するとともに、必要な指導及び助言を行うことを職務としています。
2018年5月27日に学士会館において開催された奨励賞受賞記念講演会にて、受賞講演を行いました。
この時の講演要旨および受賞挨拶が、日本女性科学者の会 NEWS 第123号に掲載されました。
選考委員の先生方、ならびに日本女性科学者の会の関係各位に感謝申し上げます。
受賞業績:バイオミネラリゼーションの科学と高機能医用材料の創製
受賞者:大矢根 綾子
賞名:第23回(2018年度)日本女性科学者の会奨励賞
受賞日:2018年5月27日
謝辞
この受賞対象研究は、NEDO産業技術研究助成事業、科学研究費補助金などの助成を受けて実施されました。また、産業技術総合研究所の伊藤敦夫博士、中村真紀博士、筑波大学の鶴嶋英夫博士、北海道大学の宮治裕史博士をはじめ、多くの共同研究者・スタッフ・学生の皆様に、ご指導・御協力を頂きました。この場を借りてお礼申しあげます。
日本女性科学者の会とは
科学技術の分野において、女性と男性が共に個性と能力を発揮できる環境づくり・ネットワークづくりと社会貢献を目指して活動している一般社団法人です。奨励賞は、広く理系の分野において研究業績をあげ、その将来性を期待できる方で、かつ本会の趣旨に賛同し、その達成のために努力していると認められる本会会員および学生会員を対象に、毎年1~3件授与しています。
(出典:日本女性科学者の会HP)
受賞業績:バイオミネラリゼーションの科学とバイオ応用の研究
受賞者:大矢根 綾子
賞名:平成26年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞
受賞日:2014年4月15日
体液環境下におけるアパタイト生成反応(バイオミネラリゼーション)を基材上で再現する簡便な技術を確立し、従来法における迅速性と簡便性の向上という問題を解決しました。さらに、生体機能分子(DNA、タンパク質、抗菌剤など)とアパタイト結晶との相互作用を利用し、両成分を基材上でナノ複合化することで、安全で高効率な遺伝子導入用基材、組織再生用の足場材料、術後の細菌感染を予防する経皮デバイスなどの高機能バイオメディカル材料を開発してきました。再生医療や遺伝子治療などの先端医療への貢献が期待されます。
謝辞
この受賞対象研究は、NEDO産業技術研究助成事業、科学研究費補助金などの助成を受け、主に産業技術総合研究所ナノシステム研究部門において実施されました。研究遂行に際しては、産業技術総合研究所の伊藤敦夫博士、筑波大学の鶴嶋英夫博士をはじめ、多くの共同研究者・スタッフ・学生の皆様にご指導・御協力を頂きました。
若手科学者賞とは
科学技術分野の文部科学大臣表彰は、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、もって我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的として行われています。若手科学者賞は、萌芽的な研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者個人を対象としています。
(出典:文部科学省HP)
受賞業績:バイオミネラリゼーションの科学と医療応用
受賞者:大矢根 綾子
賞名:第15回大学女性協会 守田科学研究奨励賞
受賞日:2013年5月25日
謝辞
この受賞対象研究は、NEDO産業技術研究助成事業、科学研究費補助金などの助成を受けて実施されました。また、京都大学名誉教授の小久保正先生、産業技術総合研究所の伊藤敦夫博士、筑波大学の鶴嶋英夫博士をはじめ、多くの先生方・共同研究者・スタッフ・学生の皆様に、ご指導・御協力を頂きました。
守田科学研究奨励賞とは
化学教育者・故守田純子氏から遺贈された資金をもとに、自然科学を専門とする
女性科学者の研究を奨励し、科学の発展に貢献する人材を育成することを目的と
して、1998年に設立されました。自然科学分野において、優れた研究成果を
あげており、科学の発展に貢献することが期待される40歳未満の女性科学者を
対象としています。2013年で第15回となる本賞の受賞者は30名を数えます。
(出典:大学女性協会HP)
受賞業績:溶液化学に立脚した有機-無機複合体の創製と医療応用
受賞者:大矢根 綾子
賞名:平成22年度日本バイオマテリアル学会 科学奨励賞
受賞日:2010年11月29日
アパタイトに対して過飽和なリン酸カルシウム水溶液中で材料表面にアパタイト層を形成させる手法(バイオミメティックプロセス)は、安全で温和な省エネプロセスであり、しかも得られるアパタイトの組成と構造を精密に制御できることから、バイオマテリアルの創製において有用と考えられます。私たちは、高分子材料基材に対する過飽和溶液プロセスにおいて、アパタイト形成反応を支配する表面構造因子を明らかにするとともに、三次元構造体にも適用可能で従来よりも簡単なバイオミメティックプロセスを開発しました。
さらに、同プロセスを応用して、アパタイト層に機能分子(抗菌剤、タンパク質、DNA)を効率よく担持する技術を確立しました。
同プロセスにより得られる有機-無機複合体は、高分子基材由来の力学的性質とアパタイト由来の生体親和性・骨結合能、機能分子由来の生理活性を併せ示すことから、新規のバイオマテリアルとしての応用が期待されます。
詳しくは、バイオマテリアル -生体材料- Vol.29,35-40 (2011) をご覧ください。
謝辞
この受賞対象研究は、NEDO産業技術研究助成事業、JSPS科学研究費補助金などの助成を受け、京都大学名誉教授の小久保正先生、産業技術総合研究所の伊藤敦夫博士をはじめ、多くの先生方・スタッフ・学生の皆様のご指導・御協力のもとで行われました。
受賞業績:過飽和溶液場を用いたアパタイト複合体の創製と医療応用
受賞者:大矢根 綾子
賞名:平成20年度日本セラミックス協会協会賞 進歩賞
受賞日:2009年6年5日
過飽和溶液からのアパタイトの析出と溶液組成や材料表面特性との関係を明らかにし、表面を化学修飾した高分子材料上に過飽和溶液からアパタイトを析出させる従来法よりも簡便な方法を開発しました。この方法は、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリエチレン、ポリ乳酸など多種の高分子材料に応用可能であり、繊維、スポンジ、多孔体などの様々な形状に有効です。また、この手法を用いてアパタイト層中にタンパク質、抗菌剤、DNAなどの機能分子を担持する技術を開発し、同機能分子がアパタイト層から徐放されることを示しました。この成果を元に、細菌感染を予防する経皮デバイスや、高効率遺伝子導入システムを開発しました。
謝辞
この受賞対象研究は、NEDO産業技術研究助成事業、JSPS科学研究費補助金などの助成を受け、京都大学名誉教授の小久保正先生、産業技術総合研究所の伊藤敦夫博士をはじめ、多くの先生方・スタッフ・学生の皆様のご指導・御協力のもとで行われました。
〒305-8565 茨城県つくば市東1-1-1中央事業所5群
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
ナノ材料研究部門
総括研究主幹 大矢根 綾子
アクセスについては、産総研公式ホームページをご覧ください。