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自己紹介


納谷友規(なや とものり)

産業技術総合研究所 地質情報研究部門 平野地質研究グループ

研究グループ長


略歴:

2004.09 茨城大学大学院理工学研究科博士後期課程宇宙地球システム科学専攻修了

     博士(理学)の学位取得

2004.10-2005.03 愛媛大学沿岸環境科学研究センター COE研究員

2005.04-2006.08 茨城県霞ケ浦環境科学センター 流動研究員

2006.09-2009.03 産業技術総合研究所 地質情報研究部門 特別研究員

2009.04-2013.02 産業技術総合研究所 地質情報研究部門 平野地質研究グループ 研究員

2011.04-2012.03 茨城大学理学部 非常勤講師(地質環境科学実習)

2013.03-2014.09 産業技術総合研究所 地質情報研究部門 平野地質研究グループ 主任研究員

2014.03-2014.08 シュチェチン大学(ポーランド) 訪問研究員

2014.10-2015.03 産業技術総合研究所 地質分野研究企画室 企画主幹

2015.03-2015.09 産業技術総合研究所 地質調査総合センター 研究戦略部 研究企画室 企画主幹

2015.10-2022.03 産業技術総合研究所 地質情報研究部門 平野地質研究グループ 主任研究員

2022.04-     産業技術総合研究所 地質情報研究部門 平野地質研究グループ 研究グループ長

2022.09-     埼玉大学理学部 非常勤講師(地学概論・地学実験)


所属学会:

日本地質学会,日本第四紀学会,日本古生物学会,日本珪藻学会,日本藻類学会,国際珪藻学会,東京地学協会


経歴(もうちょっと詳しく):

1995-1999 茨城大学理学部 地球生命環境科学科

地球科学科を受験しましたが,合格通知と同時に学科改編通知が届き,「ちきゅうせいめいかんきょうかがくか(・・・長い)」に入学することになりました.気がつけば地質学を専攻していました.卒論は丹沢山地北部に分布する中新世の水中火山砕屑岩類の堆積相に関する研究でした.2年間かけて山を歩きフィールドワークを行い地質図を作成しました.山で遭難しかけたり,熊に遭遇したり,ネコのしょんべん臭い下宿に投宿したり,様々な経験を通じて,とにかく地質学の基礎を学ぶことができました.


1999-2001 茨城大学大学院 理工学研究科 地球生命環境科学専攻(博士前期課程)

修士課程に進学しました.当時,私の所属していた研究室で少しずつ行われていた,湖沼堆積物から古環境を復元する研究に魅かれ,進学と同時に研究テーマを変更しました.茨城県の霞ヶ浦(そのうちの北浦)をフィールドとし,主に泥からなる湖底堆積物を解析するために必要な基礎的な研究手法を身に付けるのに必死でした.


2001-2004 茨城大学大学院 理工学研究科 宇宙地球システム科学専攻(博士後期課程)

博士課程に進学しました.修論から引き続き,茨城県の霞ヶ浦(北浦)をフィールドとして,地質学的手法によって海跡湖(ラグーン)である北浦における過去数100年間の環境変化を,特に人為的変化に着目して復元することをテーマとして研究を行いました.現在,私の主要な研究対象である珪藻化石の研究を本格的に始めたのはこの時期です.


2004-2005 愛媛大学沿岸環境科学研究センター COE研究員

いわゆるポスドク生活の始まりです.愛媛大学では琵琶湖湖底堆積物の研究に携わりました.


2005-2006 茨城県霞ケ浦環境科学センター 流動研究員

引き続きポスドクです.ここでは,当時霞ヶ浦で頻繁に観察されていた白濁現象に関する調査・研究を担当しました.これまでの専門とはやや畑の違う分野でしたが,研究に対する視野が広がりました.自分が専門だと思っていた分野から少し離れることで,自分の研究の方向性について色々な角度から考えることができた時期でもあります.


2006-2009 産業技術総合研究所 地質情報研究部門 特別研究員

3つめのポスドクです.関東平野中央部における地下地質層序を構築するプロジェクトで350mボーリングコアの解析を担当しました.この研究では特に,珪藻化石の詳細な解析が,第四紀の沿岸域で堆積した地層の研究に非常に役に立つことがわかりました.この期間中に,私が現在最も着目している研究テーマである,地質時代における沿岸珪藻群集の変遷と進化について興味を持ち始めました.とりあえず,これでポスドク生活が終わりました


2009-2022 産業技術総合研究所 地質情報研究部門 研究員(2013年から主任研究員)

2022- 研究グループ長

平野地域を対象として第四系を中心とした地質図の作成をしています.主なフィールドは関東平野で,これまでに鴻巣図幅(2014年出版),川越図幅(2023年出版)の作成を担当しました.地質図作成のための詳細な調査対象となるのは地下数10mですが,地質図の調査と同時に,地下数100mに分布する地層の層序を明らかにしてより深い部分の地下地質構造を解明する研究も行っています.また,webで閲覧可能な3次元地質図である「地質地盤図」の作成に取り組んでおり,主に更新統の層序を担当しています.地質地盤図はこれまでに,千葉県北部地域と東京都区部が公開されています