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には 個の属性が存在するが,そのうちの 番目の属性だけに
着目しよう.
とその 番目の属性
の対応が
というパラメトリックな条件付き
確率分布でモデル化できたとしよう.
属性 が確率 でランダムに選ばれると
すれば
の分布は
となる.
ただし,我々の問題では,どの属性が教えられているかは
教えられない,すなわち が未知であるのでこれは観測できない隠れた変数
である. したがって観測されるデータの分布は(条件付き)混合分布モデル
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(6.4) |
となる.
の取り方によっていろいろな形になり得るが,
本稿ではとりあえず最も簡単なものとして第 2 章の例
2 で取り上げた線形回帰混合モデルを用いる.
の各成分は独立な線形モデルと仮定すると,
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(6.5) |
ただし,
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(6.6) |
この場合には,EM アルゴリズムの各ステップは以下のように書ける.
隠れ変数の条件付き分布を
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(6.7) |
とおく. ただし
は ステップ目で得たパラメータである.
すると ステップ目のパラメータは 3.4.3 で
述べたアルゴリズムを条件付き分布に適用することにより,次のようになる.
Shotaro Akaho
平成15年7月22日