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Type I モデル

元となるモデルの確率分布が $f(\mbox{\boldmath$x$})$ で与えられたとしよう. 各座標軸 $x_i$ 方向に関する尺度パラメータ $a_i$,移動パラメータを $b_i$ とする (ただし,$a_i > 0$).すると,位置と尺度変換のパラメータをもつ確率モデ ルは

\begin{displaymath}
p_{\rm I}(\mbox{\boldmath$x$};\ A,\mbox{\boldmath$b$})= \vert A\vert f(A\mbox{\boldmath$x$}+\mbox{\boldmath$b$}),
\end{displaymath} (5.1)

と書くことができる. ここで,行列 $A$ は尺度に対応する
\begin{displaymath}
A =
\left[\begin{array}{ccc}a_1&&0\\ &\ddots&\\ 0&&a_d\end{array}\right],
\end{displaymath} (5.2)

という対角行列で,$\vert A\vert$$A$ の行列式(この場合は対角要素の積)をあら わす.この分布は $f(\mbox{\boldmath$x$})$ を各軸方向に伸縮,移動したものである.す べての軸の尺度パラメータが同じ値であると制限をおけば,相似形の変換だけ を扱うことになり,その場合もほとんど同じに扱うことができる(具体的には 本論文で得られた $a_i$ の算術平均をとればよい)が,本論文では各軸が独立 に伸縮してよいとして定式化する.



Shotaro Akaho 平成15年7月22日