次へ: SVM の汎化能力
上へ: カーネルマシンの一般性
戻る: 再生核ヒルベルト空間
さて,識別関数
に戻って考えてみよう.
(2) 式の内積の観点からは特徴量を
と取るのが自然であり,
これによって
と
の内積は
となる.
一方,RKHS の観点からは
とし,
内積をとることもできる. この場合も
と
の内積が
となることから,
両者の表現は等長同形であることが導ける.
後者の表現を取るとすれば,重み
は 上のいくつかの点
(無限個かも知れない)を用いて
と表現することができる
(RKHS の要素の双対表現である).
すると,
と
との内積は
となり,関数 がやはり RKHS の要素となることがわかる.
以上の準備をもとに本節の目的であった定理を述べる.
定理 2 (Representer 定理)
を Mercer カーネルとし,学習用サンプルは
から生成された
個の点
とする.
上の実数値関数
と
から
への狭義単調増加関数
が与えられた
とする.
の定める RKHS を
とおくと,正則化問題
の解
はサンプル点におけるカーネル関数の重み付き和
で表される.
もちろん,SVM のときは正則化項が
なので
定理の条件を満たしているわけだが,
SVM 以外にもかなり広いクラスの問題に対して適用可能である.
いろいろなバリエーションについては 6 節で代表的な
ものを紹介する.
Shotaro Akaho
平成15年7月18日