の点は接空間を考えることにより, 接ベクトルの方向に微小距離 だけはまっすぐ動くことができた. ここではそれをもっと延長していこう.
新しく動いた点 では,新たな接空間 で考える必要がある. その新しい空間で,最初に動いた と「同じ向き」のベクトル を 定めてやれば,さらにそこから微小に だけ動かして やることができる. この操作を積み重ねていけば,点をまっすぐ長い距離動かせるようになる.
より一般に, 点を だけ 微小変化させて点に移したとき, のベクトル が に移った先のベクトル を と書き,これを平行移動 という(図3). これは が微小ならば線形変換であらわすことができる. 具体的には,まずの基底 の平行移動を
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点のまっすぐな移動は, によって接ベクトルをそれ自身の方向に平行移動させる操作を連続的に繰り返せばよい. こうして得られた軌跡はまっすぐな線を定義するが, これはたまたま取った座標系 で見たときに直線になっているとは 限らないので,測地線という別の名前が ついている.