『リマニュファクチャリングWG』

産総研
設立趣旨

   今日リマニュファクチャリングは世界的に大きな注目を集めている。欧米諸国や一部のアジア諸国では政府がリマニュファクチャリングを環境政策・産業政策の一環として強力に推し進めて行こうとする動きも見られる。国際的には例えば昨年(2015年)ドイツで開催されたG7エルマウ・サミットでは、サミットの公式文書として初めてリマニュファクチャリングに言及した。また国連環境計画(UNEP)の国際資源パネル(IRP)ではリマニュファクチャリングWGが設置され議論が進められるなど活発な動きが見られる。
   ライフサイクルエンジニアリング専門委員会でもリマニュファクチャリングは委員会設立当初から重要な対象領域の一つであり、これまでにも検討を進めてきた。委員会活動の中で、リマニュファクチャリングに関わる海外の学識者の講演(Nabil Nasr教授等)や、企業の取り組みの紹介(エコリカ、東芝メディカルシステムズ、DMG森精機等)、企業の見学会(信越電装、ブリヂストンBMR、IHI瑞穂工場等)を実施するなどリマニュファクチャリングの検討を進めてきた。 今回、上述のようにリマニュファクチャリングへの世界的な注目が集まり、国内外で様々な動きが見られる中で、リマニュファクチャリングに特に焦点を当てて情報の共有とディスカッションを行う場を形成することを目的として、リマニュファクチャリング・ワーキンググループ(WG)を設立する。

 [2016年4月(2017年3月最新更新)]
目的

   WGではリマニュファクチャリングに関わる国内外の取組みや関連情報の収集と提供、共有を行う。以下に関わる情報共有を図る。
            ●企業の活動事例
            ●海外の動向
            ●学界の動向、研究事例
            ●市場・政策の動向

   また参加者間のディスカッションを通じて、リマニュファクチャリングに関わる課題(以下)を明らかにする。課題に対する取組み事例やベストプラクティスも明らかにする。
            ●技術的課題
            ●経営的課題
            ●政策・制度的課題
            ●ライフサイクルエンジニアリングに関わる研究課題

   こうした情報共有やディスカッションを踏まえて、以下を含めた協働の可能性を検討していくことを目標とする。
            ●参加者間の協働、特に産学間の協働
            ●海外との連携構築
            ●プロジェクト共同提案

   なお本WGは、環境省プロジェクト(環境研究総合推進費 S-16「アジア地域における持続可能な消費・生産パターン定着のための政策デザインと評価」のサブテーマ1-(3)「リマニュファクチャリングを中心とした持続可能な生産」)の活動とも連携して進める。