1.説明
BIDOは微動アレイ探査のために公開している解析ツールで、微動の円形アレイデータを解析して表層地盤を伝搬する表面波の特性を同定するためのソフトです。
2000年以降、(旧)東京理科大・篠崎研究室を中心とするグループ(篠崎祐三教授・多田卓博士・長と大学院生たちによる共同研究)では、SPAC法を一般化したような理論「円形アレイ解析のための一般理論」(引用文献[2])に基づいて、従来のSPAC法よりもずっと長い波長帯域までレーリー波の位相速度を同定できるような方法を開発してきました(CCA法やそれ以外の派生法)(引用文献[1, 3, 4, 5])。またこの理論により、従来のやり方ではできないようなシンプルな方法でラブ波の位相速度(引用文献[5])やSN比(引用文献[3, 8])、レーリー波の水平・鉛直動の振幅比(R/Vスペクトル)(引用文献[2])、レーリー波とラブ波のパワーの比(引用文献[5、7])などを同定することもできるようになりました。BIDOは、このような方法を使って表面波の特性を同定するための微動データ(円形アレイデータ)の解析ツールです。