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1979年4月7日より翌年1月26日まで、名古屋テレビ系で放映された、名古屋テレビ、創通工−ジェ
ンシー、日本サンライズ製作「機動戦士ガンダム」では、「学習型コンピュータ」の助けを借りた操縦という概念が提案された。(ただし、作品中では「教育型コンピュータ」と呼ばれていた。)
主人公の学習データが、後発の量産型ロボットに用いられるという描写がある
が、具体的に何を学習しているのかは不明である。
ガンダムはテレイグジスタンス類似の方式で操縦されているわけでは無いが、
将来的なロボット操縦において、「学習型コクピット」は重要な概念と成りう
る可能性があるので、ここで取り上げておく。
制作者集団「ヘッドギア」による「機動警察パトレイバー」は、
1988年に、オリジナル・ビデオ・アニメ作品として誕生し、
週刊少年サンデー誌上でも、
ゆうきまさみが独自のストーリーを展開、1989年10月11日より1990年9月26日まで、
サンライズ制作によるテレビ番組が、日本テレビ系にて放送された。
その中で、搭乗者に応じてロボットシステムの操縦特性が変化していくという学習機能の描写が行われた。
現時点において、明確な学習能力を持つ現実のロボット操縦システムは存在していな
いが、筋電や脳波を用いた制御においては学習は不可欠であり
[82][43][11][51]、
電動義手システムなど要素システムとしては存在している。
また、PCのインターフェイス・ソフトウェアには、日本語入力ソフトウェア[47]
[41]等、簡単な学習機能を持つものも多い。
様々な支援機能を適切に操縦者に提供できるような学習機能があれば、
非常に有用と考えられ、今後の研究・開発が期待される。
さらに、富野由悠季による1979年の小説「機動戦士ガンダム1」(朝日ソノラマ)では、ディスプレイの画像が通常は、
コンピュータゲームのようなアレンジされた画像であるという描写がある。
4.1で述べた拡張型テレイグジスタンスに非常に近い位置に到達していたものと評価される。
Eimei Oyama
2001-11-10