学習や推定,適応といった情報処理のさまざまな場面において,最適化問題を 解く必要に迫られることは多い. しかも,往々にしてそれらの最適化問題は手に負えない問題である. 本解説では,そのような難しい問題が与えられたときに,集団を用いた ランダム探索によって解を求める方法を一般的な視点から概説し, 基本的な知見をまとめる. 一言で言えば,対象となる関数全体の構造を,複数の探索点を使って 学習しながら,獲得した知識を用いた最適化を 行うことによって効率化を行うという手法であり,学習研究との関連も深い.