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Last Up Date 04/09/07

My Research

低侵襲医用機器の摩擦制御

  • 振動を用いた摩擦制御機構の,各振動振幅,周波数における,摩擦低減特性を明らかにしました.
  • また,生体外,生体内の実験により,摩擦が低減できることを明らかにしました.
Vibration devices

 低侵襲医療機器を下部消化管を通して体内に挿入する際に生じる,医療機器と生体組織との間の摩擦を,振動により能動的に制御する方法を提案しました.さらに,その実現の可能性について検証を行いました.
 次に,小型振動機器を試作し,ピン・オン・フラット型摩擦試験機によるモデル実験を行いました。これにより,振動子を試料平面に対して垂直および水平に振動させると,振動数が高いほど,また振幅が大きいほど,摩擦は無振動時に比較して減少することがわかりました.
 この摩擦低減効果は試料の表面特性が生体組織のものであっても得られ,生体への応用の可能性を示しました.

 こうしたことから,振動機器の挿管において,摩擦特性を二極化する摩擦制御を行うことができると結論付けられました.さらに加振時でスムーズな挿入が実現されたことから,医療機器の挿入がより安全に行える可能性を示しました.

参考文献

  • K. Yoshinaka, R. Sakamoto, K. Ikeuchi, "Reduction of insertion resistance by means of vibration for catheters and endoscopes", Lecture note in computer science, LCNS2208, 2001.
  • 葭仲潔, 岡崎友樹, 坂本亮, 池内健, "低侵襲医用機器の体内挿入時における摩擦低減機構の開発", 日本臨床バイオメカニクス, Vol.23, pp.483-487, 2002.
  • 葭仲潔, 岡崎友樹, 池内健, "磁場加振を用いた生体内プローブの表面摩擦制御", 電気学会技報, LD-03-44, pp.5-9, 2003.