
腕さしジェスチャによる機器制御
腕さしジェスチャを利用して家電製品等の制御を行います.
ユーザの明示的な操作による制御と,暗黙的に実行する制御の二種類を設定しました.
明示的に操作可能な制御対象としては,TV,介護ベッド,CDラジカセ,時計などの電子機器です.
また天井に設置されたシーリングファン及びシーリングライトは
室内に人が入ってきたときに自動的に点灯し,人が1人もいなくなった時点で消灯するよう暗黙的に制御を行います.
実際の操作方法としては腕をジョイスティックに見立て,上下左右の動きでメニューを操作する手法をとりました.
操作対象決定時の腕の方向を原点とし,水平方向と高さの相対移動距離から上下左右を判定します.
操作対象の機器が選択された時,部屋正面に設置したディスプレイに操作メニューを表示します.
また,同時に合成音声でもガイドすることで介護ベッドの背もたれの昇降など簡単な操作であれば画面を見ずに操作できるよう設計しました.

TVでの具体的な操作例
1)
利用者が室内に入ると自動的に照明と空調が作動します.
2)
電源の入っていないTVに腕さしを行うと電源が入り,腕を左右に振ることでチャンネルの選択を行うことができます
(mpeg参照).
3)
また上下に振ることでボリューム・電源などの各機能を選択し,左右の腕ふりでの操作が可能となります.他の機器に対しても同様のジェスチャで操作が可能です.
デモムービー 腕さしジェスチャによる機器操作
前半
後半

個人に適応したインタフェース
顔認識による個人識別を利用し,各個人に適応したインタフェースとしても利用できます.
具体的には,ある個人がTVの電源をつけたとき最初に選択されるチャンネルを,
事前に設定したその人の最もよく視聴するチャンネルに設定しました.
他に想定するインタラクションとして,薬を飲む時間や来客の予定などのアナウンスを音声によって行う,などがあります.