VR体験に“におい”を加えるウェアラブル嗅覚デバイス

CEATEC 2026 出展予定

研究開発中の試作システムです。展示で得られた意見や体験評価を今後の設計・改良に活用します。

研究の背景

VR(仮想現実)では視覚や聴覚が中心的に利用されていますが、嗅覚を加えることで、対象物や出来事を別の感覚から伝えられる可能性があります。

一方、においは残りやすく、人によって感じ方が異なるため、VRで利用するには提示方法や運用方法を検討する必要があります。

開発しているシステム

開発中のシステムでは、ヘッドマウントディスプレイ(HMD:頭部に装着する表示装置)とともに装着できる小型の嗅覚提示デバイスを用い、VR内の出来事や操作に合わせて香りを提示します。

香りを空間全体に長く漂わせるのではなく、体験者の鼻の近くに必要な場面で提示することで、展示環境でも扱いやすい構成を検討しています。

ヘッドマウントディスプレイと鼻の近くに装着したウェアラブル嗅覚デバイスを用いてVRを体験する様子。右上にVR画面の例を示している。
HMDと併用するウェアラブル嗅覚VRの体験例
VR空間内で対象を選び、香りの手掛かりを受け取り、探索、選択、においの確認、再確認へ進む体験の流れを示した図。
VR内の対象選択と香りによる探索・確認の流れ

CEATEC 2026での体験デモ

CEATEC 2026では、この嗅覚VRシステムを来場者が実際に体験できるデモとして展示します。

VR空間内で対象を選択し、その場面に合わせて提示される香りを体験することで、「VRににおいを加えると、体験がどのように変わるか」を試していただけます。

展示を通じて、香りの分かりやすさ、体験時間、装着感、説明のしやすさ、来場者が連続して体験する際の運用などについて意見を収集し、今後の改良に役立てます。

これまでの予備評価

公開イベントで27名による予備評価を行い、体験全体について肯定的な評価が得られた一方、香りの種類や強さの分かりやすさ、装着感などには改善の余地が確認されました。

現在は、これらの結果をもとに、展示や体験デモで扱いやすいシステム構成を検討しています。

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