研究
- 組立作業教示システム
様々な作業が産業用ロボット等によって自動化されてきているが、組立作業は自動化が最も遅れている工程の一つとされている。組立作業において一つの部品を組み付けてゆく過程をここでは組立動作とよび、物体間の接触状態を変えながら目的の接触状態に持っていく動作ととらえる。初期状態から目標状態までの接触状態の遷移系列を自動的にプランニングすることは、簡単な場合を除き、現在のところ困難である。
組立作業のプログラムの生成が教示に基づいて比較的容易にでき、その教示データを一般的かつ位置誤差等に強い形で蓄積できれば、自動化が大幅に進むことが期待される。
このような前提に立って、我々は組立動作教示システムの開発を行ってきた。本システムの特徴は以下のとおりである。
1)ファインモーションの為の教示データは、仮想空間の中でオペレータが行ったデモンストレーションから抽出される。
2)オペレータはディスプレイ上で(接触状態に基づく)中間表現を編集できる。
3)中間表現は、それぞれに対応する接触状態を実現することができるようなスキルライブラリを持つロボットシステムで用いることができる。
我々のシステムの教示の過程は以下の通りである。
1)オペレータがモデルワールドの中で組立動作を実行すると、接触状態の系列が自動的にその動作から抽出される。
2)システムは、接触状態遷移系列を用いてロボットプログラム(例えば、位置/力ハイブリッド制御のためのロボットプログラム)を生成する。
3)システムは、実世界で組立動作を実行する。
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