目標把持の実行可能アクションへの自動変換 

                 

概要

 ヒューマノイドの可動範囲,自己干渉といった物理的制約を線形拘束条件として表し,視覚認識モジュールが提示する理想的な把持位置・姿勢との誤差をそれらの拘束条件下で最小化するハンドの動作計画の定式化を行い、理想に極力近くかつ実現可能な動作計画の自動算出手法を開発しました。


 優先度は下記のように設定し、同一優先度のタスクに対してはユーザが状況に応じて、その重みを指定できるようにしています。 
高:可動範囲,関節速度,干渉回避
中:右手先の位置及び姿勢(6自由度)
低:中腰姿勢


         重み:(1,1,1,1,1,1)                 重み:(100,100,100,1,1,1)


ここで、先頭の3要素が手先位置 (X,Y,Z)に対する重み、後ろ3要素がハンドの姿勢(θ, φ, ψ)に対する重みを示しています。右側の例では、姿勢より位置の重みを大きくすることで、ハンドの姿勢が目標姿勢から多少ずれても、指先位置はほぼ指令通りに実現する動作計画が得られています。

衣類は柔軟でハンドによってその形を変えることができるため、剛体を扱う時ほど厳密な位置・姿勢が要求されない一方、様々な状態が生じ、それに応じて広範囲に及ぶ多様なハンドの位置・姿勢が要求されるため、このようなハンドの自動動作生成手法が大変重要です。