お料理対決

納子
スパゲティが好きな納子で〜す

米子
讃岐うどんの米子で〜す。って、ここはお料理教室か?

納子
今日の食材はマカロニ、、、じゃなくてナノチューブよ

米子
おっ、いよいよ大人気の材料ですな。行列はできてへんか

納子
カーボンナノチューブは、炭素でできた太さがナノメートルの筒なんです。 1991年に発見したのは、現在産総研の飯島新炭素系材料開発研究センター長。 長さはミクロンからミリメーターくらいのものまでできるようになってます。 カーボンナノチューブは材料としていろいろな優れた性質があるから、 今、とっても注目を集めているのよ

米子
そうそう、歌って踊って演技もできるんやで〜。もうひっぱりだこや。 特に夏はスケジュールの調整がたいへんやってジャーマネがいっとったぞ

納子
夏と言えばチューブという、お約束ね。 チューブと違って(ゴメンナサイ)、カーボンナノチューブは一年中人気だし、

いろいろな種類があるのよ

米子
そういや麺にも、うどんとかきしめんとかラーメンとかあーめんとかそーめんとかかっぷめんとかいろいろあるわな

納子
大きく分けるとカーボンナノチューブには単層と多層、金属と半導体があるけれど、太さによっても性質が違うわ

米子
太さってナノメートルくらいなんだよね。そんな細いもんでも太いやつとかいるんやね。 そういや、太麺と細麺では味わいがちがいまっせ mengaumai.JPG

納子
太さはおいといて、まずは単層(シングル・ウォール)のカーボンナノチューブ だけど、これは文字通り、カーボンのシートが一層だけの筒です。 多層(マルチ・ウォール)は、シートが同心円上に何層も重なっているの。 で、巻き方によって金属になったり半導体になったりするのよ chiral_tube2.jpg

米子
金属としても半導体としても使えるなんて、便利そうやな

納子
そうともいえないわ。今のところ単層と多層はできる条件が違うけれど、 金属と半導体を作り分けることは難しいの

米子
半導体がほしかったら、よりわけなあかんわけ? あないなちっこいもんを? そりゃたいへんそうやな

納子
太さや性質が揃ったカーボンナノチューブを作りわけるために多くの研究者が努力して いるから、解決は時間の問題ね。そうなったら一気に実用化されるでしょう

米子
そん時のためにも、いろんなことを調べておかないといかんわけか。ほいで、 ナノチューブを使ってどんなモンができるんや、料理長 Menu.jpg

【プレス・リリース】
カーボンナノチューブの研究は、注目度が高いので、重要な進展があると新聞記者を集めて発表されています。

納子
メニューはいっぱいあります。まずは、電子デバイスと光デバイスがあるわ

米子
エミッター、トランジスターや光スイッチになるんやね。 ナノテク部門、がんばっております cnt-probe

納子
プローブ顕微鏡の探針にも使われているし、

米子
理論的にもいろいろ調べられているのよね

納子
今、一番おすすめなのが、 チューブの中にサッカーボール分子C60 がはいったピーポッドなんです。さやえんどうみたいでしょ ピーポッド

米子
うわっ、カエルのタマゴみたいなもんやな

納子
うーん、そういう言い方するとちょっとおいしそうじゃないわね。 麺のなかに粒を入れていろいろな風味を出したものに似ていないかしら。 変わり蕎麦に芥子とか柚を入れたのがあるけど、おいしいわよ

米子
蕎麦なら混ぜて延ばせばできそうやけど、こういうピーポッドってどないしてつくるの?

納子
カーボンナノチューブを酸化させて穴を開けます。そして、周りにC60達をふらふらさせると、自然にC60が吸い込まれていくのよ。

米子
ふーん、ひょっとしたらカーボンナノチューブでサッカーのゴールこしらえたら、サッカーボールがゴールに吸い込まれるってことね。それじゃ、シュート成功率100%じゃん

納子
現実はナノの世界のようにはいかないけど。ナノチューブに穴が2カ所あったりするとサッカーボールの勢いが余ってもう一カ所の穴から出ていってしまうなんて理論もあるわ

米子
ゴールネットを突き抜けるようなスーパーシュートもあるんや

納子
サッカーボール型分子といってもナノチューブの壁に穴を開けるような力は無くって、たまたま開いていた穴から出ていってしまうのだけどね。でもピーポッドのようにナノチューブの中にいろいろなナノ微粒子を閉じこめたものができると、きっと面白い現象が観察されると思うわ。

ナノチューブを使った料理のメニューは、これからもどんどん増えていくはずよ。たとえば、強度がすごく大きいから、大量生産できるようになったら、安くなって建築材料なんかにも使われるでしょう。それに、カーボンナノチューブは炭素だから、製品を廃棄しても環境に負担にならないと言われているのよ

Nanosumi.jpg

米子
ほんま、素材がええさかい、うまいモンがいっぱいできそうやなあ。
今度は、納子ちゃん、ウチがつくったこのスパゲティ食うてみて

納子
まあ、ありがとう。イカスミって、ちょっと変わった味だけどおいしいのよね Ippon.jpg

米子
ちゃうちゃう。 部室にナノチューブっがおいてあったんで、開発してみました 新製品ナノスミ・スパでございます。 炭素だから食べても大丈夫やろ

納子
ああ〜っ、ひょっとして、ふわふわの実験用に一ヶ月かけて作りためといたサンプルを〜。
それにカーボンナノチューブの安全性だってまだちゃんと確かめられたわけじゃないのよ。 料理の材料になんて使っちゃ駄目 !

米子
アイテッ。もっと研究せな食材にはなりまへんな

納子&米子
しっつれいしましたー Byebye.jpg

* もっと詳しく知りたい方は、産総研ナノテク部門の
フラーレン・ナノチューブの研究紹介をご覧下さい。

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松竹梅高校科学漫才部活動記録

産業技術総合研究所

ナノテクノロジー研究部門

K.Harigaya
W.Mizutani

Illustration by Yurika, 2002
2002.10.25.