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普通の計算尺を使おう/ペーパークラフト
slide rule paper craft


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目次:演算 入門編 一般編
かけ算 1.小さな数、 2.少し大きな数、 3.大きな数 8.三つの数のかけ算
割り算 4.目はずれのない場合、ある場合 9.分母が二つの数の割り算
べき乗 5.二乗と三乗、平方根と立方根 10.2/3乗と3/2乗
合わせ技 6.簡単な例、 7.普通の例


道具

かけ算

概念:かけ算は、かけたい二つの数を合わせた長さが答えになる、つまり A × B をするときは、尺の A から B だけ進んだところの目盛りが答えになります。 逆に割り算は、A ÷ B の場合、A のところから B だけ戻れば良いということになります。 まぁ、こんなことはわからなくても、計算できます。

答えが10以下になるかけ算

例:2.5 × 1.6

  1. D 尺の 2.5 に C 尺の 1 を合わせる (2.5 ×、の準備ができたことになる)。
  2. C 尺の 1.6 が、D 尺のどこにあっているかを読む (× 1.6 をすることになる)。

答えが10より大きくなるかけ算 : 目はずれ

例:4 × 5
まず上と同様にやってみると、このようになります。

  1. D 尺の 4 に C 尺の 1 を合わせる。
  2. C 尺の 5 が、D 尺のどこにあっているかを読もうとすると、D 尺に目盛りがない。
    これを「目はずれ」といいます。 円板型/円筒型の計算尺では目はずれは生じません。

そんなときは、C 尺の 1 の代わりに、10 を合わせます。

  1. D 尺の 4 に C 尺の 10 を合わせる。
  2. C 尺の 5 が、D 尺のどこにあっているかを読む。
  3. 読むと目盛りは 2 だが、最初に 10 に合わせたので 10 倍する。 したがって答えは 20 になる (4 に、1 よりも大きな数である 5 をかけて 4 より小さくなるはずはないので、答えはその一桁上の 20 である、と考えてもよい)。

桁の大きなかけ算

計算尺の目盛りは、1 から 10 までしか刻まれてないので、 大きな数の計算の時には小数点をずらして計算する必要があります。 そして読んだ目盛りの値に 10 や 100 や 1000 などをかけて、正しい答えを得ます。

つまり、答えが何桁の数になるのか、自分でおおよそ考えることが必要です。

例:325 × 42

  1. まず、おおざっぱに答えを考える。300 × 40 が 12000 なので、答えは 10000 の桁の数だろうと見当をつける。
  2. かけ算したい数の小数点をずらす。 つまり、どちらも 1 から 10 の間の数にして、3.25 × 4.2 にする。 それぞれ 1/100、1/10 になっているので、あとで読んだ目盛りを 100 倍してさらに 10 倍、つまり 1000 倍すれば良い。
  3. 前の例の要領で 3.25 × 4.2 を計算する。 下の図では C 尺の 10 に合わせているので、読んだ目盛りを10 倍する。
  4. 計算した値を 1000 倍する。約 13600 が答え。

なお、C 尺と D 尺の代わりに、A 尺と B 尺を使うと、少しだけですが目はずれしにくくなります。 C 尺と D 尺の目盛りは 1 から 10 までですが、A 尺と B 尺は 1 から 100 までだからです。

ただ同じ長さの尺にそれだけたくさんの目盛りが詰まっているので、A 尺と B 尺を使った場合は、計算の精度 (つまりどれだけ細かく目盛りが読めるか) が若干落ちます。

割り算

かけ算の逆をやれば割り算ができますが、 目はずれの時に尺を合わせ直す必要がないので、むしろ楽です。

例:5 ÷ 2
考え方としては、D 尺上の 5 から、C 尺を使って 2 だけ戻ったところを読めば良い、ということです。

  1. D 尺の 5 に C 尺の 2 を合わせる。
  2. C 尺の 1 が D 尺のどこにあっているかを読む。

例:5 ÷ 7
目はずれの例です。

  1. D 尺の 5 に C 尺の 7 を合わせる。
  2. C 尺の 1 が D 尺のどこにあっているかは、目はずれで読めない。
  3. そのまま、C 尺の 10 のところで D 尺を読む。
  4. 10 のところで読んだので、答えは読んだ目盛りの値の 1/10 にする。 したがって答えは約 0.714。

割り算の場合は A 尺と B 尺を使うと、二桁の数同士の計算が非常に楽になります。 しかし精度が落ちるという点は、かけ算の場合と同じです。

二乗と三乗、平方根と立方根

二乗と三乗、平方根と立方根の計算には、スライドは使わず、カーソルを使います。 乗除算よりも簡単です。

例:5.2 の二乗と三乗

  1. D 尺の 5.2 にカーソルを合わせる。
  2. A 尺でカーソルにあっている目盛りが二乗 (約 27.0)、K 尺での読みが三乗の値 (約140)。

例:7 の平方根

  1. A 尺の 7 にカーソルを合わせる。
  2. D 尺での目盛りを読む。答えは約 2.65。

例:6 の立方根

  1. K 尺の 6 にカーソルを合わせる。
  2. D 尺での目盛りを読む。答えは約 1.82。

合わせ技

C 尺と D 尺で、A × B ÷ C のような比例計算ができます。 ガソリンの単価と燃費から、1円で何km走るのかを計算したりできます。

カーソルを使うことで、 (A × B × C × D ... ) ÷ (P × Q × R × S ... ) といった計算ができます。 基本は、「最初にまず割り算 (A ÷ P) をやって、その答えにかけ算 (× B)、その答えに割り算(÷ Q)、. . .」 という順番にすることです。

もっとも簡単な例

例:(4.2 ÷ 3) × 5

  1. D 尺の 4.2 に、C 尺の 3 を合わせる。
  2. C 尺の 5 に合っている D 尺の目盛りを読む。答えは 7。

目はずれしちゃう場合

C 尺の 1 のところに C 尺の 10 を持ってくる、ということをするために、カーソルを使います。

例:(4.2 ÷ 2) × 6

  1. D 尺の 4.2 に、C 尺の 2 を合わせる。
  2. C 尺の 6 に合っている D 尺の目盛りを読もうとすると、目はずれしていて読めない。 そこで、4.2 ÷ 2 の答えのところ(つまり C 尺の 1 のところ)にカーソルを合わせる。
  3. D 尺とカーソルがずれないようにしながら、C 尺の 10 をカーソルの場所に合わせる。
  4. C 尺の 6 に合っている D 尺の目盛りを読む。
  5. C 尺の 10 に合わせたので、答えは読んだ目盛り × 10 で、12.6。

三つの数のかけ算

これは、C、D 尺に加えて CI 尺を使うと簡単に出来ます。A × B × C の場合、最初の A × B を計算するときに CI 尺を使います。

例:2.5 × 1.6 × 3

  1. D 尺の 2.5 に CI 尺の 1.6 を合わせる(カーソルを使うといいでしょう)。
  2. そのまま、C 尺の 3 が、D 尺のどこにあっているかを読む。
  3. 本当の答えは何桁になりそうか、見当をつけておいて目盛りの値を修正する。 したがって答えは 12。

目はずれしちゃったら?: C 尺の 1 か 10 のどちらかはかならず D 尺の目盛りの有るところに合っているはずなので、 カーソルを使って 1 のところに 10、あるいは 10 のところに 1 を持っていくように C 尺をスライドさせます。そうすると、読みたい目盛りが読めるはずです (上の例を参照のこと)。

分母が二つの数の割り算

A ÷ (B × C) という形も、CI 尺を使うと簡単に出来ます。 まず割り算をやって、CI 尺を使ってかけ算をします。

例:6.1 ÷ (4.7 × 3.3)

  1. D 尺の 6.1 に C 尺の 4.7 を合わせる。
  2. CI 尺の 3.3 が、D 尺のどこにあっているかを読む(カーソルを使うといいでしょう)。
  3. 本当の答えは何桁になりそうか、見当をつけておいて目盛りの値を修正する。 この場合は目盛りの値を 1/10 にすればよいので、0.393。

目はずれしちゃったら?上の例を参照。

2/3乗と3/2乗

A 尺と K 尺を使うと、2/3乗(立方根の二乗)と3/2乗(平方根の三乗)が計算出来ます。

例:8.2 の 2/3 乗(8.2 の立方根(約2.02)の二乗)

  1. K 尺の 8.2 にカーソルを合わせる。
  2. A 尺での目盛りを読む。答えは約 4.07。

例:10.5 の 3/2 乗(√10.5 の三乗)

  1. A 尺の 10.5 にカーソルを合わせる。
  2. K 尺での目盛りを読む。答えは約 34。

履歴

August 31, 2012
作った尺で読める精度に数値を修正、ミスタイプ修正、図も見やすく直した
August 30, 2012
合わせ技、一般編を追加
August 29, 2012
かけ算、割り算、べき乗を公開



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