ヒドラジン空気燃料電池車

20034月現在の写真:当所にて展示中

近年環境に優しく燃費が格段に優れた燃料電池自動車への期待が高まっています。今に先立つ30年前に燃料電池と鉛蓄電池のハイブリッド自動車が開発されていました。

日本初の燃料電池自動車として松下電器産業(株)、ダイハツ工業(株)と協力し当所(当時:大阪工業技術試験所)において1972年(昭和47年)に走行試験が行われました。

この燃料電池自動車はヒドラジン燃料電池-鉛蓄電池のハイブリッドタイプで、発進時に蓄電池の補助をうけ、走行時は燃料電池の出力を主に使う仕様になっている。最高時速は52km/hを記録していました。

側面

荷台は大きなシステムで埋まっています。

 

 

ちょっとレトロチックな車内

ヒドラジンを燃料とした燃料電池では、ヒドラジン(Hydrazine:N2H4、無色、発煙性の液体、水に良く溶ける。吸い込んだり皮膚吸収すると毒)を用いています。

電解質は20〜30重量%のカセイアルカリであり、この液にヒドラジンを1〜5容量%添加している。燃料極での反応は次のようになっている。

N2H4 →N2 + 4H·

4H· + OH- → 4H2O + 4e-

一方空気極での反応は

O2 + 2H2O + 4e- → 4OH-

正味の反応として

O2 + N2H4 →N2 + 2H2O

排出されるものは水と空気の成分です。

 

仕様

車体         軽四輪トラック

制御装置     サイリスタチョッパー方式

モーター     直流複巻型 定格電圧65V、出力5kW

電源         燃料電池:ヒドラジン-空気燃料電池

                      出力 5.2kW

             蓄電池:鉛蓄電池

                      出力 2.5kW(72V,35A)

最高速度     52km/h

加速性能     030km/h 13秒、040km/h 23.3

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