1.3 安定な標準抵抗器の開発

安定な標準抵抗器の開発を進めています。 アルファ・エレクトロニクス株式会社様および 日本電気計器検定所様と共同で、 Ni-Cr箔を用いた安定な抵抗器の開発を進めています。

温度係数が小さく、製造直後より経年変化の小さい抵抗器の開発に成功しました。 図 6に、抵抗器の写真と抵抗-温度特性の図を示します。 図に特性を示した抵抗器は、良い特性の抵抗器を4器組み合わせてさらに特性を向上させたものです。 温度が10 ℃変化しても抵抗値変化が±0.01 ppm1以下である様子がわかります。

\includegraphics[scale=0.60]{HRU.eps}   \includegraphics[scale=0.80]{HRUtempres.eps}
Figure 6: HRU抵抗器の写真及び特性

 

この抵抗器を用いて、2013年頃に米国と韓国の標準研究所、NISTKRISSと最高レベルでの測定能力の比較を行い、8桁の1程度で整合することを確認しました。

NCSLI Measure - Annual Editor’s Choice Award (2013)を共同受賞しました。
また、金子さんが市村学術賞 貢献賞を受賞されました。

また、逆ペロブスカイト型マンガン窒化物を用いた標準抵抗器の開発を名古屋大学 竹中研究室と共同で行っています。 マンガン窒化物Mn${}_3$Ag${}_ x$Cu${}_{1-x}$Nの抵抗-温度曲線が常磁性領域において緩やかなピークを示す特性を利用しています。 標準抵抗器への応用を目指して開発を行っています。

Footnotes

  1. ppmはperts per millionのことで、この抵抗器は100 $\Omega $抵抗器ですので、±0.01 ppmは±1 μ$\Omega $に相当します。