新田 梢
九州大学大学院 理学研究院 生物科学部門 学術研究員
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研究課題 「送粉適応した花形質の進化:夜咲きの遺伝子基盤と進化過程の解明」
キスゲ属のハマカンゾウとキスゲの花形質は、それぞれ特定の送粉者の活動時間・視覚・嗅覚に、開花時間・花色・花香が協調的に適応したと考えられる。ハマカンゾウ(Hemerocallis fulva L.)は朝開花し、夕方に閉花する昼咲き種で、昼行性のアゲハチョウ類に送粉され、赤色を帯びたオレンジ色、香りなしという特徴がある。一方、キスゲ(H. citrina Baroni)は夕方に開花し、翌朝に閉花する夜咲き種で、夜行性のスズメガ類に送粉され、薄い黄色、強く甘い香りという特徴である。本研究では、ハマカンゾウとキスゲの花形質の違いに関与する遺伝子を明らかにし、送粉適応した花形質が、ハマカンゾウのような昼咲きのアゲハチョウ媒の状態からキスゲの夜咲きのスズメガ媒の状態へと進化する機構を解明する。