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本章のまとめ

正規混合分布の特殊なクラスである Radial Basis Boltzmann Machine と呼ば れるモデルの汎化バイアスの非単調な振舞いを示した. 高い温度 (つまり小さい分散) では汎化バイアスは $\beta$ とともに線形に増加する. 一方,分岐点では 4 次の キュムラント $\kappa_4$ に依存した分岐の振舞いがみられた.

$\kappa_4\neq 0$ のとき,汎化バイアスは分岐した直後では $\beta$ の増加 とともに減少する. バイアスが減少している間,可変なパラメータの数は増えている. これは通常 TIC が可変なパラメータ数を測っているという暗黙の了解を破っ ている. この現象は,$\beta$ の最適な選択に影響を与える. 最適な汎化能力 が分岐点のあたりで達成されるときには,$\beta$ を増やした方が経験尤度もバ イアスも減らせるのである.

$\kappa_4\simeq0$ のとき,理論的には分岐が $K$-way であることを予測したが, 数値的な不安定性などから,実験的には観察されなかった.

ここでの解析は 1 次元で対称な分布であったが,高次元でも定性的な性質が 保たれていると考える.



Shotaro Akaho 平成15年7月22日