Clock Gene in Animal 更新: 2009.8.17 サイトマップ
動物の時計遺伝子一覧 時計遺伝子の概要 動物モデル(英語) 動物の一覧

時計遺伝子の概要

English
コアループ
PERIOD CLOCK ARNTL (BMAL) CRY (mammal) timeless (fly)
インターロックループ
DEC1,2 ID1-4 E4BP4 (vri) Pdp1 (fly) REV-ERB  ROR  SIRT1
調節因子
cry (fly) GSK3B CSNK1E CSNK2A BTRC (slmb) FBXL3 JET  PP
付録 時計遺伝子産物のリン酸化時計遺伝子産物の機能ドメイン


概日時計のリズム発動機構 (Hamilton2008より改変).

PERIOD →Homolog list→Mutant list

別名 PERIOD, PER; per, Clk, clk-6, CG2647 (ハエ)
分類 転写調節因子 (CLOCK/ARNTLの抑制因子)
概要 Period (ピリオド、パー)はコアフィードバックループ遺伝子の一つです。
ショウジョウバエではPERはTIMと複合体を形成して核に移行し、CLK/CYCによる転写を抑制します。
ショウジョウバエの機能喪失変異体per01は活動リズムが失われます。perLperS はそれぞれ、 28-30 h と 19 h の周期で活動します。
ほ乳類ではPERはCRYと複合体を形成して核に移行します。Per1, Per2, Per3それぞれの単独KOマウスでは活動リズムが変化します。Per1, Per2のダブルKOマウスは直ちに無周期を示します(PER 変異体リスト参照(英語))。一方で、Per3 はリズムの維持には必須ではありませんでした (Shearman2000)。
人間の FASPSではPER2リン酸化部位の多型 (S662G) が原因であると報告されています (Toh2001).
また、ヒトDSPSでPER3の多型が報告されています (Ebisawa2001)
ショウジョウバエperiod は全生物で最初に発見された時計変異体・時計遺伝子です(Konopka1971, Bargiello1984, Zehring1984, Reddy1984).
リンク
ヒト (OMIM) PER1, PER2, PER3 マウス (MGI) Per1, Per2, Per3 ハエ (Flybase) per
機能ドメイン PASPAC
マウス PER2
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CLOCK, NPAS2 →Homolog list→Mutant list

別名 CLOCK, CLK, Circadian locomoter output cycles kaput (マウスのみ); NPAS2, MOP4, neuronal PAS domain protein 2; Jrk, CG7391 (fly)
分類 転写因子(促進), HAT(ヒストンアセチルトランスフェラーゼ, ヒストンアセチル基転移酵素)
概要 Clock (クロック)はコアフィードバックループ遺伝子の一つです。
CLOCKはARNTLとヘテロ二量体を形成し、E-Box に結合して時計遺伝子や時計制御遺伝子(clock controlled genes (CGG))の転写を活性化します。
優性変異を持つ、いわゆるClockマウスでは、DDでの活動リズムは長周期化し、リズムは失われます (Vitaterna1994)。Clockマウスでは E-Box に依存した転写も現象または消失します。
Clock単独のKOマウスはDDで正常な活動リズムを示しました (Debruyne2006)。Clock と Npas2 との二重KOマウスはDDで活動リズムが失われました(Debruyne2007)。
CLOCKにはHAT(ヒストンアセチルトランスフェラーゼ, ヒストンアセチル基転移酵素)活性があることが報告されています (Doi2006).
Clock はほ乳類で最初に発見された時計遺伝子です (Vitaterna1994, King1997, Antoch1997)。
リンク
ヒト (OMIM) CLOCK, NPAS2 マウス (MGI) Clock, Npas2 ハエ (Flybase) clk
機能ドメイン HLHPASPAC
マウス CLOCK
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ARNTL  →Homolog list→Mutant list

別名 ARNTL, BMAL1, MOP3, ARNT3; ARNTL2, BMAL2, MOP9, CLIF; cycle, CG8727 (ハエ)
分類 転写因子(促進)
概要 ARNTL(BMAL, ビーマル) はコアフィードバックループ遺伝子の一つです。
ARNTLはCLOCKとヘテロ二量体を形成し、E-Box に結合して時計遺伝子や時計制御遺伝子(clock controlled genes (CGG))の転写を活性化します。ARNTL (BMAL1)KO マウスはDDで活動リズムが失われました (Bunger2000).
ARNTLの発現には概日リズムがあり、それはプロモーター上の RORE 配列に依存します (Preitner2002).
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ヒト (OMIM) ARNTL, ARNTL2 マウス (MGI) Arntl, Arntl2 ハエ (Flybase) cyc
機能ドメイン HLHPASPAC
マウス ARNTL

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BHLHE40, 41 (DEC1, 2) →Homolog list→Mutant list

別名 DEC1(differentiation of human embryo chondrocytes 1), BHLHB2, BHLHE40, STRA13, Stra14, SHARP-2, CR8; DEC2, BHLHB3, SHARP1, SHARP-1, BHLHE41; cwo, clockwork orange, CG17100 (ハエ)
分類 転写抑制因子
概要 ほ乳類のBHLHE40, 41 (DEC1, 2)はインターロックループの遺伝子です (Honma2002)。
ショウジョウバエのcwo もインターロックループの遺伝子です (Lim2007, Matsumoto2007, Kadener2007)。
BHLHE40, 41, cwo には E-Box に依存した発現リズムがあります。 BHLHE40, 41, CWO は E-Box に結合し CLOCK/ARNTLによる転写を阻害します。
BHLHE40, 41 cwo (clockwork orange) は配列や機能が似ていますが直接のホモログといえるかは確定していません。
BHLHE40, 41の二重KO マウスの活動リズムはほぼ正常でしたが、光応答に変化が見られました Rossner2008)。
DEC2のP385R(385番目のプロリン→アルギニンの点突然変異=SNP)アリルを持つヒトが短時間睡眠になるという報告もあります(He2009Science)。
リンク
ヒト (OMIM) BHLHE40, BHLHE41 マウス (MGI) Bhlhe40, Bhlhe41 ハエ (Flybase) cwo
機能ドメイン HLHORANGE
マウス BHLHE40 (DEC1)

ショウジョウバエ CWO
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ID1-4 →Homolog list→Mutant list

別名 ID1 (inhibitor of DNA binding 1, dominant negative helix-loop-helix protein), bHLHb24; ID2, bHLHb26, GIG8; ID3, HEIR-1, bHLHb25; ID4, IDB4, bHLHb27;
分類 転写抑制因子
概要 Id2KO マウスは新しい光周期への順応が促進しており、また、1/4 がDDで無周期となりました。
Id4 KO マウスの活動は正常でした (Duffield2009)。
ID1-4は、ほ乳類でHLHを持つドミナントネガティブな転写抑制タンパクとして単離されました。IDは他の転写因子とHLHで結合しますが、DNA結合に必要な塩基性領域を持たないので転写を阻害します(Sun1991)。ID遺伝子は免疫細胞や神経細胞の増殖分化に必要な遺伝子です。(モデル動物を参照(英語)).
IショウジョウバエでID のホモログと見られるのは emcです。この遺伝子は細胞の分化に必要ですが  (van Doren1991)、ショウジョウバエでの時計機能は未知です。
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ヒト (OMIM) ID1, ID2, ID3, ID4 マウス (MGI) Id1, Id2, Id3, Id4 ハエ (Flybase) emc
機能ドメイン HLH
マウス ID2

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NFIL3 (E4BP4), vrille →Homolog list→Mutant list

別名 NFIL3, E4BP4, IL3BP1, NF-IL3A; vrille, vri, argo, jf23, CG14029 (fly)
分類 転写抑制因子
概要 NFIL3 および vri は bHLH ドメインを持つ転写抑制因子で、VP-Box" に結合して転写を阻害します。
vri(ブリル) は発生に必要な遺伝子として同定されていました(George1997)。時計機能はBlau1999が報告しました。彼らはディファレンシャルディスプレイ法をにより、ショウジョウバエで発現リズムのある遺伝子としてvriを同定しました。 その発現リズムはClk およびcyc依存的でした。また、clock neuronsで多く発現していました。vriドミナントネガティブ変異のヘテロ接合体は短い活動周期を示し、vriの過剰発現では長い活動周期を示しました。
NFIL3 (E4BP4) は「adenovirus E4 (early region 4) promoter binding protein (E4 binding lambda-P4」として単離されました。なお「4」はクローニングの番号なので、E4BP1〜3は遺伝子としてはありません (Cowell1992).。NFIL3 が時計遺伝子の発現調節に関与することが培養細胞で示されています(Mitsui2001Doi2001,  Ohno2007,  Ohno2007)。
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ヒト (OMIM) NFIL3 マウス (MGI) Nfil3 ハエ (Flybase) vri
機能ドメイン BRLZ(bZIP)
マウス NFIL3 (E4BP4)

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DBP, HLF, TEF, Pdp1 →Homolog list→Mutant list

別名 DBP; HLF; TEF; Pdp1, PAR-domain protein 1, CG17888 (ハエ)
分類 転写因子(促進)
概要 Pdp1, DBP, TEF, HLF は PAR bZIP (proline and acidic amino acid-rich basic leucine zipper) 転写因子ファミリーに属し、標的遺伝子プロモーターの D-box に結合して転写を促進します。
Pdp1 は体性筋(somatic muscle)の分化に必要な遺伝子として同定されました(Lin1997)。時計機能はBlauとCyranら(2001CSHLmeeting), McDonald2001, Ueda2001).などにより報告されました。vriPdp1 による第二のループ仮説はy Cyran2003により提唱されました。
DBP は「D-site of albumin promoter (albumin D-box) binding protein」として同定されました (Mueller1990). Dbp には強い発現振動があり時計との関与が考えられました (Wuarin1990)。 マウスPer1の発現制御への関与が報告されています (Yamaguchi2000)。
TEF (thyrotroph embryonic factor)甲状腺刺激ホルモンの調節因子として同定され (Drolet1991)、概日リズムとの関係が示唆されました (Fonjallaz1996).
HLF (Hepatic leukemia factor) は白血病細胞で E2Aと融合した遺伝子として見つかりました (Inaba1992Hunger1992)
Dbp, Tef, Hlf の三重 KO マウスはてんかん症状を示しましたが、行動リズムには異常は見られませんでした(Gachon2004)。
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ヒト (OMIM) DBP, HLF, TEF マウス (MGI) Dbp, Hlf, Tef ハエ (Flybase) Pdp1
機能ドメイン BRLZ(bZIP)
ショウジョウバエPDP1

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NR1D1, NR1D2 (REV-ERB-Alpha, BETA) →Homolog list→Mutant list

別名 NR1D1 (nuclear receptor subfamily 1, group D, member 1), REV-ERBA (REV-ERB ALPHA), EAR1; NR1D2 (nuclear receptor subfamily 1, group D, member 2), REV-ERBB (REV-ERB BETA), EAR-1r
分類 転写浴せ因子
概要 NR1D1, 2 (REV-ERBA, B レブアーブアルファ、ベータ) はオーファン核内受容体に属し RORE配列に結合して転写を阻害します。
REV-ERB alpha は ARNTL(BMAL1) の発現リズムを作り出すのに必要です (Preitner2002)。彼らはマウスARNTL プロモーターの RORE配列 に注目し、それに結合するROR群 や REV-ERB群に着目しました。彼らは発現リズムが明瞭なNr1d1KO マウスを作成しました。そのKO マウスでは Per2Cry2 の発現は正常でしたが、恒常条件 (DD および LL)で短い活動周期を示し、また、朝方の光へ反応が増加していました。
REV-ERB ALPHA のリガンドはヘム(heme, haem)であると報告されています (Yin2007)。
REV-ERB alpha は元々 c-erbA 遺伝子の反対鎖に存在する遺伝子として見つかりました(Lazer1989)。
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ヒト (OMIM) NR1D1, NR1D2 マウス (MGI) Nr1d1, Nr1d2 ハエ (Flybase) Eip75B
機能ドメイン ZnF_C4, HOLI
マウス NR1D1 (REV-ERB-alpha)

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RORA-C (RAR-related orphan receptor, NR1F1-3) →Homolog list→Mutant list

別名 RORA (RAR-related orphan receptor Alpha), NR1F1; RORB, NR1F2; RORC, RORG (ROR Gamma), NR1F3, TOR
分類 転写因子(促進)
概要 RORAオーファン核内受容体に属し RORE配列に結合して転写を活性化します。
マウスには3つの Rorパラログがありますが、時計機能は Rora (ROR Alpha)だけで見つかっています (Sato2004)。
RORA はプルキンエ細胞の増殖分化に必要です、 KO マウスは生後まもなく致死となります (Dussault1998), (Steinmayr1998)。
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ヒト (OMIM) RORA, RORB, RORC マウス (MGI) Rora, Rorb, Rorc ハエ (Flybase) Hr46
機能ドメイン ZnF_C4, HOLI
マウス RORA

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SIRT1 →Homolog list→Mutant list

別名 SIRT1 (sirtuin (silent mating type information regulation 2 homolog) 1), SIR2L1
分類 モノADPリボース転移酵素, Histone Deacetylase (HDAC ヒストン脱アセチル化酵素)
概要 SIRT1 は公募t Sir2のホモログとして同定されました。 SIRT1/Sir2 は NAD+-依存的なヒストン脱アセチル化酵素です。
この遺伝子はストレス応答と寿命に関与します。
SIRT1が時計遺伝子の転写にかかわることが培養細胞(KOマウスのMEF を含む)で報告されています  (Asher2008Nakahata2008)。ただし、個体レベルでの活動は報告されていません。
リンク
ヒト (OMIM) SIRT1 マウス (MGI) Sirt1 ハエ (Flybase) Sir2
機能ドメイン -
マウス SIRT1 (NCBI CDARTによる描画)

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CRY →Homolog list→Mutant list

別名 CRY1 (cryptochrome 1); CRY2; cry, CG3772 (fly)
分類 CLOCK/ARNTLの抑制因子 (ほ乳類), 概日時計への光入力(ショウジョウバエ)
概要 CRY (cryptochrome クライ、クリプトクロム、ギリシャ語で隠された色素) はDNA光回復酵素/cryptochrome ファミリーに属します。
CRYは植物で見つかりました(Cryptochrome Signaling in Plants Li2007を参照)。
ショウジョウバエ cry (D-cry) は概日時計の青色光受容体として働きます (Emery1998, Stanewsky1998)。
ほ乳類 CRYs(m-CRY) はCLOCK/ARNTLの抑制因子として機能します (Vitaterna1999van der Horst1999)。 Cry1 もしくは Cry2 の単独KO マウスでは活動の周期長が変化し、二重-KO マウスは無周期となりました。
リンク
ヒト (OMIM) CRY1, CRY2 マウス (MGI) Cry1, Cry2 ハエ (Flybase) cry
機能ドメイン DNA-photolyase, FAD-binding
Fショウジョウバエ CRY (NCBI CDARTによる描画)

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Timeless →Homolog list→Mutant list

別名 Timeless, tim, Ritsu(律), CG3234 (ハエ)
分類 PERIODの調節因子
概要 timeless はショウジョウバエの浴び実リズムに必須な遺伝子して同定されました(Myers1995)。TIM はPERと結合しPER/TIM 複合体の核移行を調節します (Saez1996)。 TIM タンパク質は光依存的にD-CRY によって分解に導かれます (Ceriani1999)。
ほ乳類の "TIMELESS" はショウジョウバエ"timeout"のホモログで、その時計機能ははっきりしません(否定的な研究結果が多い)。
リンク
ヒト (OMIM) - マウス (MGI) - ハエ (Flybase) tim
機能ドメイン TIMELESS, SANT
-
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GSK3, shaggy →Homolog list→Mutant list

別名 GSK3A (glycogen synthase kinase 3 alpha); GSK3B; shaggy, sgg, zw3, CG2621 (ハエ)
分類 セリン/スレオニンキナーゼ
概要 shaggy (シャギー)の時計機能はショウジョウバエで報告されました (Martinek2001)。sgg の過剰発現は活動周期を約三時間延長し、変異体では活動周期は約二時間短縮しました。SGG は TIM タンパク質をリン酸化します。
ほ乳類ホモログであるGSK3B(ジーエスケースリーベータ)の時計機能は培養細胞で報告されています (Iitaka2005)。
時計遺伝子産物のリン酸化」も御覧下さい。
リンク
ヒト (OMIM) GSK3A, GSK3B マウス (MGI) Gsk3a, Gsk3b ハエ (Flybase) sgg
機能ドメイン S/T-kinase
マウス GSK3B

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CSNK1E CSNK1D, dco (dbt) →Homolog list→Mutant list

別名 CSNK1E (casein kinase 1, epsilon); dco (1(3)discs overgrown), dbt (double time), CG2048 (fly)
分類 キナーゼ
概要 ショウジョウバエではDCO はPER と CLK をリン酸化します。
ほ乳類ではCSNK1E は PER, CRY と ARNTLを、 CSNK1D は PERをリン酸化します。
dco の時計機能はショウジョウバエ"double-time(ダブルタイム)" 変異体の原因遺伝子として見つかりました(Kloss1998, Price1998)。
CK1E, CK1D および DBT は PERをリン酸化し、その結果、PERのユビキチン化と分解が促進されます。
ほ乳類で初めて見つかった時計変異体はtau(タウ)ハムスターでした(Ralph1988)。その原因遺伝子は不明でしたが、ダブルタイムの発見を受けてそのホモログの一つであるCSNK1Eと同定されました (Lowrey2000)。
ハムスターのtauアリルを導入した遺伝子改変マウスではタウハムスターと同様の短い周期が見られました (Meng2008)
人間のFASPSではCSNK1Dの多型が原因の一つであると報告されています (Xu2005)。
肝臓特異的な Csnk1d のKOマウスでは Per::luc のリズムが2時間延長しました(Etchegaray2009)。
時計遺伝子産物のリン酸化」も御覧下さい。
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ヒト (OMIM) CSNK1D, CSNK1E マウス (MGI) Csnk1d, Csnk1e ハエ (Flybase) dco
機能ドメイン STYKc (Protein kinase; unclassified specificity)*S/T-kinase
マウス CSNK1E

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CSNK2A1, CkIIalpha (CK2) →Homolog list→Mutant list

別名 CSNK2A1 (casein kinase 2, alpha 1); CkIIalpha, CK-2, CG17520 (fly)
分類 キナーゼ
概要 CK-2 は PER をリン酸化し、不安定化します。長周期を示す(+2.8h)ショウジョウバエ "Timekeeper"変異体の原因遺伝子として同定されました(Lin2002, Akten2003, Nawathean2004)。
ほ乳類でも培養細胞でCK2の時計機能が報告されています(Maier2009)。
CK2 が時計制御に必要であることはアカパンカビ(Yang2002, Yang2003) や植物 (Sugano1999)でも報告されています。
時計遺伝子産物のリン酸化」も御覧下さい。
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ヒト (OMIM) CSNK2A1 マウス (MGI) Csnk2a1 ハエ (Flybase) CkIIalpha
機能ドメイン S/T-kinase
Mouse CSNK2A1

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BTRC, slmb (→Homolog list)(→Mutant list)

別名 BTRC (betaTrCP, beta-transducin repeat containing), FBW1A (F-box Proteins with WD-40 Domains 1a); BTRC2, FBXW11 (F-box and WD repeat domain containing 11), FBW1B; slmb (slimb, supernumerary limbs), shv, CG3412 (fly)
分類 ユビキチンリガーゼ
概要 slmb(スリム) はショウジョウバエ概日リズムに必須の遺伝子です(Grima2002, Ko2002)。その機能喪失変異体は致死ですが、熱誘導型トランスジェニックにより限定回復を行って、成虫の行動が測定されました。その成虫は多くが無周期となり、活動リズムを示した個体も周期が延長していました。
ほ乳類のslmbホモログは2つあり、一方の Btrc KOマウスはDDで正常な活動リズムを示しました。他方のFbxw11KOマウスは致死です。
slmb は元々、 Hh/Wg 経路の調節因子として同定された遺伝子です(Jiang1998)。
リンク
ヒト (OMIM) BTRC, FBXW11 マウス (MGI) Btrc, Fbxw11 ハエ (Flybase) slmb
機能ドメイン FBOXWD40
ショウジョウバエ SLMB
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FBXL3 (Overtime, After-hours) →Homolog list→Mutant list

別名 FBXL3 (F-box and leucine-rich repeat protein 3); Ovtm (Overtime), Afh (After-hours) (mouse)
分類 ユビキチンリガーゼ
概要 FBXL3 は野生型よりも約3時間の長周期を示すマウスOvertime およびAfter-hours 変異体の原因遺伝子として同定されました (Godinho2007Siepka2007)。
リンク
ヒト (OMIM) FBXL3, FBXL21 マウス (MGI) Fbxl3, Fbxl21 ハエ (Flybase) Not found
機能ドメイン FBOX, LRR (leucine-rich repeats)
マウス FBXL3

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FBXL15, jet →Homolog list→Mutant list

別名 FBXL15 (F-box and leucine-rich repeat protein 15), JET; jet (jetlag), Veela CG8873 (fly)
分類ユビキチンリガーゼ
概要 FBXL15 はショウジョウバエ jet (jetlag) の原因遺伝子として同定されました。この変異体はcryb 変異体と同様に LLで活動リズムを維持し、短い光パルスによるTIM 分解や時計のリセットが減少していました(Koh2006)。この変異はVeela とも命名されました(Peschel2006)。
リンク
ヒト (OMIM) FBXL15 マウス (MGI) Fbxl15 ハエ (Flybase) jet
機能ドメイン FBOX, LRR (leucine-rich repeats)
ヒト FBXL15

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Protein Phosphatase プロテインフォスファターゼ

別名 -
分類 プロテインフォスファターゼ
概要 プロテインフォスファターゼは複合体で働き、また、その変異体ではなく阻害剤を用いた報告が多いので一覧表にプロテインフォスファターゼの遺伝子は載せていません。
ない、真核生物ではプロテインフォスファターゼの遺伝子は25個見つかっています(Honkanen&Golden2002)。
時計への関与が示されているのは PP1, PP2A, PP5です。
プロテインフォスファターゼの遺伝子は動物は勿論、植物や真菌でも高度に保存されています。
時計遺伝子産物のリン酸化」も御覧下さい。
機能ドメイン プロテインフォスファターゼ
参考文献 Sathyanarayanan2004(ショウジョウバエ PP2A<twswdb>), Fan2007
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付録

時計遺伝子産物のリン酸化

時計遺伝子産物のリン酸化・脱リン酸化
時計遺伝子産物のリン酸化・脱リン酸化。矢印は標的を表し、活性化を意味しない。
Ref.,

Domains of Clock Gene Product

ドメイン  
説明 タンパク↑ SMART
InterPro
PAS PAS domain PAS (PERIOD ARNT SIM)ドメインは環境応答にかかわるタンパクで見つかっています。約100 アミノ酸残基。 PERIOD
CLOCK
ARNTL
SM00091
IPR000014
PAC PAC domain
PAC (PAS-associated,C-terminal)ドメインはPAS ドメインのC末端側に見られます。 PERIOD
CLOCK
ARNTL
SM00086
IPR001610
bHLH,
HLH
HLH domain
bHLH (basic Helix-Loop-Helix塩基性ヘリックスループヘリックス)はDNA結合ドメインです。約60アミノ酸残基。N末端側の15塩基は塩基性に富み、DNAとの結合に関与します。 C末端側のHLH は二量体形成に関与します。 塩基性領域を持たず、HLHのみのID1-4はドミナントネガティブな作用を持ちます CLOCK
ARNTL
DEC, CWO
ID1-4
SM00353
IPR001092
Orange Orange domain Orange ドメインは  Hairy/E(SPL) ファミリーに保存された領域です。 DEC, CWO SM00511
IPR003650
bZIP (BRLZ) bZIP domain
bZIP (basic-leucine ZIPper; BRLZ, Basic Region Leucin Zipper塩基性ロイシンジッパー) DNA結合ドメインです。 NFIL3
PDP1
SM00338
IPR004827
zf-C4 (ZnF_C4) Zn-C4 domain
zf-C4 (c4 zinc finger in nuclear hormone receptors) DNA結合ドメインです。 NF1D1
ROR
SM00399
IPR001628
HOLI HOLI domain HOLI 核内受容体のリガンド結合ドメインです。 NF1D1
ROR
SM00430
IPR000536
S_TKc S/T kinase
セリン/スレオニンタンパク質キナーゼの触媒ドメインです GSK3
CSNK
SM00220
IPR002290
FBOX F-box
F-box タンパク質は Skp1-cullin-F-box (SCF) 複合体の中で 標的タンパク質の認識を行います。約40アミノ酸残基。 BTRC, SLMB
FBXL3
JETLAG
SM00256
IPR001810
WD40 WD40 repeat
WD-40 リピートはタンパク質間相互作用に関与します。一回のリピートは約40アミノ酸残基。 BTRC, SLMB SM00320
IPR001680
LRR LRR ロイシンリッチリピートははタンパク質間相互作用に関与します。一回のリピートは約22-28アミノ酸残基。 FBXL3
JET
SM00370
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Footnotes

Clock neurons
Clock neurons はショウジョウバエの脳にある時計中枢の細胞です。
Clock neuronsは  6~7 群の細胞集団から成ります: s-LNv, l-LNv, LND, DN1, DN2, DN3 and LPN。
Clock neuron は時計遺伝子の発現が高い細胞群として同定されます。
D-box (D site)
D-boxはアルブミンプロモーターで見つかった転写因子結合部位です。
D-box にはDBP (D-box Binding Protein), TEF および HLFが結合します。
D-box のコンセンサス配列は 5'-RTTAYGTAAY-3' (R = A or G, Y=T or C)(Falvey1996)です。
E4BP4 siteおよび V/P-box (VRI/PDP1-box)とほぼ同じです。
DD (Dark: Dark)
DD は恒常暗黒条件を意味します。
CT (Circadian Time) はDD若しくはLL条件での時刻を指します。
DSPS (Delayed sleep phase syndrome)
睡眠位相後退症候群(DSPS)は概日リズム睡眠障害(circadian rhythm sleep disorder)の一つです。睡眠や活動の位相が遅れます。朝起きられず、修学や勤労が難しくなります。
E-box
E-box はbHLH転写因子に認識されるDNA配列です (Muree1989)。
一般的なE-Boxのコンセンサス配列はE-box is 5'-CANNTG-3' です。
CLOCK-ARNTL複合体のコンセンサスは 5'-CACGTG-3' です。
E-Box は Perなど時計遺伝子や、Dbpなど時計制御遺伝子(Clock Controlled Genes, CGG) によくみられます。 (Hao1997Gekakis1998Darlington1998)
マウスPer2 および Cry1遺伝子にある、非典型 E'-box (5'-CACGTT-3') の重要性も示されています。 (Yoo2005)
E4BP4 site and V/P-box (VRI/PDP1-box)
E4BP4 サイトはE4BP4により認識されるDNA配列です。
E4BP4 サイトのコンセンス配列は5'-RTKAYGTAAY-3' (R = A or G, K = G or T, Y = C or T) です。(Cowell1992)
V/P box はVRI および PDP1により認識されるDNA配列です。
V/P boxのコンセンス配列は5'-ATTTTGTAAC-3' です。(Lin1997, Cyran2003, reviewed in Hardin2005)
D-Boxとほぼ同じです。
 
FASPS
Familial Advanced Sleep Phase Syndrome (家族性睡眠相前進症候群)は睡眠時刻が一般と比べて3〜4時間早まる睡眠障害です。ただし、日常生活の周期はほぼ24時間です。
常染色体優性の遺伝形式を取り、その原因遺伝子としてPER2(上の説明へ)Toh2000)、およびCSNK1D(上の説明へ) (Xu2005)の多型が報告されています。
KO
相同組換えによるノックアウトマウス。
LD (Light: Dark)
LD は明暗条件を指します。通常は12h: 12hで繰り返す光周期です。
ZT (Zeitgeber time)はLD条件下での時刻を示します。通常は ZT0 -12が明期、12-24が暗期です。
LL (Light: Light)
LL は恒常明条件を意味します。
野生型ショウジョウバエはLLで無周期となります 。
MEF (mouse embryonic fibroblasts)
マウス胚からの初代培養細胞です。マウス胎児線維芽細胞、マウス胎生線維芽細胞、マウス胎線維芽細胞、マウス胎仔由来線維芽細胞などと訳されます。
KOマウスが致死であるときにMEFを用いた実験を行うことがあります。
Orphan nuclear receptor オーファン核内受容体
核内受容体の中で、リガンドが見つかっていないものの総称です。オーファンは孤児の意味です。
RORE (ROR responsible Element ROR応答配列)
RORE はRORs や REV-ERBsにより認識されるDNA配列です。
RORE のコンセンサス配列は5'-WAWNTRGGTCA-3' (W = A or T, N = ANY, R = A or G)です。
RORE はARNTL(BMAL1)のプロモーターで見つかっています。
別名(Synonym シノニム)
同じ遺伝子の別名は、カンマ( , )で区切りました。
別の遺伝子はセミコロン( ; )で区切ってあります。


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