日本重力DVDの巻

産総研
last updated 2023.9.22
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重力データについて
日本重力データベースDVD版が廃版になり、こちらよりダウンロードできる。
日本重力DVD版で公開されたメッシュデータは、X (東西),Y (南北) 方向共に、海陸両方のデータはメッシュ間隔1000m、 陸域のみのデータはメッシュ間隔500mで作成されている。
仮定密度はそれぞれ、2.00、2.30、2.67g/cm3。
DVDに収録されているメッシュデータは以下

ASCII 形式
1行が1 格子点に対応しており,各行に番号, X 座標(m),Y 座標(m),ブーゲー異常(mGal) またはフリーエアー異常(mGal)
フォーマットは,”I7,2F10.1,F10.3”
1-1249500.0-1278500.0 82.856
2-1249000.0-1278500.0 82.825
3-1248500.0-1278500.0 82.792

バイナリー形式
イメージデータで良く使われる BIL (Band Interleaved by Line) 形式
各格子点のブーゲー異常値またはフリーエアー異常値に 200 mGal を加え, 0.01 mGal 単位で,0 から 65536 の整数(2バイトバイナリー)として表現されている

座標変換をする
  • この座標系は多円錐図法を使用している。楕円体はGRS80、座標原点は北緯 36 度、東経 136 度。
    後々不便なのでこれを経度、緯度のファイルに変換する。xyllcn.f(PDF)で変換
    ⇒DVDに収録されている駒澤さんのプログラム(\prog\xyllcn.exe)のもとのソースからファイルをまるごと変換できるように入力部を少し変えて使った。
  • 扱うアスキーデータは(経度、緯度、重力値)で経度、緯度は度単位にそろえた。
    またデータの間はスペース区切りとする。
    出力フォーマットは(f12.6, f11.6, f9.3) となる。(xyll_conic_230.dat)
    こうすると経度(deg)、緯度(deg)、重力値(mgal)のデータができる。
    126.499011 20.732906 255.376
    126.508596 20.733429 256.106
    126.518180 20.733952 256.846
グリッドデータを作る(GMT3)
  • GMTを起動する
  • データがないところも多いので再グリッドして用いる。
    • C:\Gmt>blockmean I:\grav-DB\xyll_conic_267.txt -R120:00/150:00/20:30/46:30 -I30c -V > bga267daw.blk
              
      • 範囲の指定の仕方は 西/東/南/北 で、すべて度単位の場合は 120.0/150.0/20.5/46.5 となり、度分秒単位のときは42:50:30のようにコロンで区切る       
      • 30秒間隔でほぼ1kmに相当する。       
      • DVDの陸域は500mメッシュであるから15秒間隔にする。陸海域は1kmメッシュなので30秒間隔にする       
           
    • C:\Gmt>surface bga267daw.blk -R120:00/150:00/20:30/46:30 -I30c -T0.2 -Gbga267daw.grd -V      
              
      • 重磁力データの場合、Tension factorを0.2にするケースが多いようである。      
           
    • C:\Gmt>grdmask bga267daw.blk -R120:00/150:00/20:30/46:30 -I30c -NNaN/1/1 -S1k -Gbga267daw.mask.grd -V      
    • C:\Gmt>grdmath bga267daw.grd bga267daw.mask.grd OR = bga267daw_masked.grd      
         
図を作る
グリッドの値に応じてピクセルを彩色した図を作る。(コンター図を重ねた) サンプル
  • C:\Gmt>makecpt -Chaxby -T-500/500/10 -Z > bg267_grad.cpt
            
    • カラーテーブルを作成する。       
    • -Chaxby:haxbyというカラーチャートを選ぶ。あとはrainbowもある。       
    • -T-500/500/10:範囲を指定する。ここでは-500から+500までを10きざみの意味。       
    • -Z:連続的なカラーテーブルを作成するとき付ける。      
         
  • C:\Gmt>grdimage bga267daw_masked.grd -R120:00/150:00/20:30/46:30 -JM15 -Cbg267_grad.cpt -P -K -V > bga267daw.eps      
  • C:\Gmt>grdcontour bga267daw_masked.grd -R120:00/150:00/20:30/46:30 -JM15 -C10 -K -O -V >> bga267daw.eps      
            
    • コンター間隔を10mgalにしている。-L-100/100 のようにコンターの値に制限を入れることもできる。この場合は-100から100までのみ描く。      
         
  • C:\Gmt>psscale -D5/-1/8/0.2h -Ba100f100g50:BouguerGravity(mgal): -Cbg267_grad.cpt -K -O -V >> bga267daw.eps      
  • C:\Gmt>pscoast -R120:00/150:00/20:30/46:30 -JM15 -Di -W2 -K -O -V>> bga267daw.eps      
  • C:\Gmt>psbasemap -R120:00/150:00/20:30/46:30 -JM15 -Ba5f5g5WSne -O -V>> bga267daw.eps      
            
    • -JM15:投影法がメルカトール(M)で、図の幅が15cm。m15にすると1度当たり15cmの幅になってしまう。       
    • -Ba5f5g5WSne:軸にラベル間隔、チックマーク間隔、目盛り線の間隔(いずれも度)を指定する。       
    • 経度/緯度、である。WSneはラベルを入れる軸を大文字で指定。ここでは西側と南側に入れている。       
    • -Df:解像度 fine. f>h>i>l>cの順になっている。cが粗い。