平 瀬

 トカラ平瀬はトカラ列島の北端に位置する岩礁群の総称で、侵食の進んだ火山体の残骸である。海面上には南北約 2.5 km の範囲に小岩礁が点在するに過ぎないが、海面下では基底部の直径約 13 km、比高約 400 m の海山を構成している。最も高い岩礁が平瀬(海抜27m)である。岩礁は輝石安山岩と石英斑晶に富むデイサイトからなり、さまざまな程度に熱水変質作用をこうむっている。灯台のある灯台瀬ではきらきらした黄鉄鉱の結晶を見ることができる。石英を含むデイサイトは屋久島瀬だ。灯台瀬から採取した 安山岩の フィッショントラック年代を測定した結果、 4.2 ± 0.2 Ma、つまり420万年前であることがわかった。海上保安庁ではこれまで平瀬を第四紀の火山と考えていたが、もう少し古い時代、鮮新世の火山であった。地元ではニョンと呼ばれている。

下司・中野・檀原(2007)鹿児島県トカラ列島トカラ平瀬に分布する火山岩類とそのFT年代。地調研報、vol. 58、p. 45-47.

 

「日本の第四紀火山」

 

灯台瀬の灯台。

 

 

灯台瀬。右端に船が着けられる。

 

灯台瀬。奥が平瀬。

 

海王瀬。

 

屋久島瀬。右奥が平瀬・灯台瀬。その背景は口之島。

 

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