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自己紹介

森 貴洋
博士(工学)
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
ナノエレクトロニクス研究部門 ナノCMOS集積グループ
主任研究員
40歳 1978年8月11日生

東京都新宿区西早稲田生まれ、埼玉県戸田市出身

専門:集積デバイス工学、半導体材料工学
実験技術:デバイスプロセス、結晶成長、分光偏光解析

電話:029-849-1149
メールアドレス:

大規模集積回路(LSI)での利用を目指した半導体デバイスの研究を行っています。量子現象であるトンネル現象を利用したデバイスを扱っています。トンネルトランジスタと量子ビットが現在のメインテーマです。

更新情報・お知らせ

2019/06/19
ポスドクを公募しています。詳細はこちら
2018/10/26
2018/12/01から開催されるInternational Electron Devices Meetingに参加します。
2018/10/26
2018/11/12から開催されるSilicon Quantum Electronics Workshopに参加します。
2018/04/05
2018/05/07から開催されるNanotechnology Malaysia 2018にて、TFETについての招待講演を行います。
2018/03/19
春の応用物理学会でTFETを用いた量子ビットについて発表しました。
2017/11/27
サンフランシスコで開催されるIEDMに参加します。
2017/10/19
ホームページを公開しました。

研究概要

ポスト微細化時代に向けて ~ 次世代集積デバイス・トンネルトランジスタ(TFET)

 現代のLSIではMOSFETが基本デバイスとなっており、多数のMOSFETを集積することで計算機機能を実現しています。計算機性能はMOSFETの微細化を原動力としていました。現在用いられているMOSFETは20nm程度まで小さくなっており、微細化の限界が目の前に迫っています。ポスト微細化時代にはMOSFETではなく、新動作原理のトランジスタを用いることで性能向上を図ろうという試みがあります。そのような新動作原理トランジスタの1つが、トンネルトランジスタ(TFET)です。TFETは量子力学的現象であるトンネル現象を利用します。トンネル電流をゲートにより制御し、スイッチとしての機能を実現します。その実用化に向けては、デバイス抵抗が高いという問題が残っています。トンネル電流が流れる仕組みから考え直すことでその問題を解決し、TFETを用いた次の時代のLSIの実現を目指した研究を行っています。最も簡単な集積回路はリングオシレータと呼ばれる回路ですが、TFETによるリングオシレータは私が世界で初めて動作に成功しました。

非ノイマン型計算機時代に向けて ~ 量子コンピュータ用基本デバイス・量子ビット

 現代の計算機はフォン・ノイマンが考案した方法に基づいており、ノイマン型計算機と呼ばれます。その限界を超えた新しい計算機の研究が盛んになっており、それらは非ノイマン型計算機と呼ばれます。その中でも究極の計算機として注目を集めるのが量子コンピュータです。量子コンピュータの基本デバイスは量子ビットです。現在市販されている量子コンピュータは超伝導材料を用いた量子ビットによって、極低温(100mK以下)環境下で実現されています。しかし、集積度に限界があること、動作温度が低いために大型の冷凍機が必要となることがあり、将来の性能向上には限界があると考えられています。そこで高い集積性を実現できる半導体、中でもシリコンを用いた量子ビットが注目されています。私たちが考案した新型のシリコン量子ビットは高い温度でも動作することができます。シリコン量子ビットを用いた量子コンピュータの実現に向けて研究を進めています。

共同研究先

千葉大学 大学院理学研究院 中山隆史 教授
物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 森山悟士 主任研究員
理化学研究所 石橋極微デバイス工学研究室 大野圭司 専任研究員
理化学研究所 加藤ナノ量子フォトニクス研究室 加藤雄一郎 主任研究員
新潟大学 工学部 佐々木進 准教授
東京工業大学 工学院 小寺哲夫 准教授
理化学研究所 創発物性科学研究センター 樽茶清悟 グループディレクター
名古屋大学 工学研究科 宇佐美徳隆 教授
帝京大学 理工学部 棚本哲史 教授

報道

プレスリリース

2019/01/24 「シリコン量子ビットの高温動作に成功 -大型冷却装置が不要に、センサーなど幅広い量子ビット応用へ-

2016/12/05 「新原理のトランジスタを用いた集積回路の動作を実証 -超低消費電力集積回路の実用化に向けて前進-

2014/06/09 「次世代トランジスタの動作速度を劇的に改善する技術を開発 -超低消費電力集積回路の実現に貢献-

雑誌記事

日経エレクトロニクス 2015年10月号 「半導体変革に4つの道、"ムーア後"の開発競争始まる

学協会活動

所属学会

応用物理学会
IEEE

活動

2018~ AWAD(Asia-Pacific Workshop on Fundamentals and Applications of Advanced Semiconductor Devices) プログラム委員
2018~ 電子情報通信学会 シリコンデバイス・材料(SDM)研究会 幹事補佐
2018~ 文部科学省 科学技術・学術政策研究所 科学技術専門家ネットワーク 専門調査員
2018 International Conference on Solid State Devices and Materials(SSDM) 実行委員
2016~2017 IEEE International Electron Devices Meeting(IEDM) Nano Device Technologyサブコミッティ委員
2016~2017 電子情報技術産業協会(JEITA) 非ノイマン型情報処理へ向けたデバイス技術委員会 幹事
2016~2017 電子情報通信学会 シリコンデバイス・材料(SDM)研究会 専門委員
2016 International Conference on Solid State Devices and Materials(SSDM) 実行委員

参加する研究プロジェクト

実施中

  1. 2018~現在 文部科学省 光・量子飛躍フラッグシッププログラム(Q-LEAP)
    量子情報処理技術領域・基礎基盤研究「シリコン量子ビットによる量子計算機向け大規模集積回路の実現」(代表研究者
  2. 2018~現在 JST-CREST 量子状態の高度な制御に基づく革新的量子技術基盤の創出
    「シリコン技術に立脚した室温動作スピン量子ビット」(主たる共同研究者、代表:理研・大野圭司)
  3. 2016~現在 理研-産総研連携チャレンジ研究「モバイル人工知能機器に向けた室温動作量子計算機の開発」(共同代表

終了

  1. 2016~2018 NEDO IoT推進のための横断技術開発プロジェクト「超低消費電力データ収集システムの研究開発」
  2. 2015 NEDO エネルギー・環境新技術先導プログラム「ULPセンサモジュールの研究開発」
  3. 2009~2013 最先端研究開発支援プログラム(FIRST)「グリーン・ナノエレクトロニクスのコア技術開発」

個人外部資金

実施中

  1. 科研費・基盤研究(A) H29~H31 研究分担者(代表:産総研・安田哲二)
    「シリコン量子ビット集積化に向けたスピン結合基本技術の創製」

終了

  1. 科研費・若手研究(A) H27~H29 (代表)
    「トンネルトランジスタのトラップエンジニアリングによる新機能素子の創製」
  2. 科研費・挑戦的萌芽研究 H26~H27 (代表)
    「2次元層状薄膜を用いた励起子レーザの開発」
  3. 科研費・若手研究(B) H20~H21 (代表)
    「単一電子回路網形成へ向けてのカーボンナノチューブ単電子トランジスタの開発」

経歴

職歴

2013年4月~ 産業技術総合研究所 ナノエレクトロニクス研究部門 研究員
トンネルトランジスタ、2次元半導体材料、量子デバイスの研究開発を行い、現在に至る。

2011年4月~2013年3月 産業技術総合研究所 ナノエレクトロニクス研究部門 研究テーマ型任期付研究員
2009年6月~2011年3月 産業技術総合研究所 ナノ電子デバイス研究センター ポストドクター
急峻スイッチング素子であるトンネルトランジスタの研究開発を行う。理研時代の単電子トランジスタで培ったトンネル現象への知見と、発光材料を扱った経験が研究を支える。FIRSTプログラムに参加し、多くの企業の方々と一緒に仕事をする。

2006年4月~2009年5月 理化学研究所 石橋極微デバイス工学研究室 ポストドクター
カーボンナノチューブを用いたデバイスの研究開発を行う。量子ビットの基本構造である単電子トランジスタ(SET)を中心に、FET、バイオセンサを扱う。SETの高温動作がメインテーマ。この頃に量子ビットの高温動作を夢見る。10年の時を経て、今再び取り組むことになった。

学歴

2003年4月~2006年3月 東北大学大学院 工学研究科 応用物理学専攻 博士後期課程
金属材料研究所・八百隆文研究室所属。学振特別研究員。分子線エピタキシー法における半導体成長機構の光学的その場観察、結晶欠陥生成機構の解明に取り組む。博士号取得。学生時代の発光と結晶欠陥への知見がトンネルトランジスタに繋がることになるとは、このときは思いもよらず。

2001年4月~2003年3月 東北大学大学院 工学研究科 応用物理学専攻 博士前期課程
金属材料研究所・八百隆文研究室所属。分子線エピタキシー法による化合物半導体結晶成長、分光エリプソメーターによる光学特性評価を行う。この間、アメリカ・ノースカロライナ州立大学物理学科David Aspnes研究室に4ヶ月間短期留学。

1997年4月~2001年3月 東北大学 工学部 応用物理学科
電子・応物・情報系に入学。2年次後半より応用物理学科。草野球をやり、塾講師のバイト、スキーに明け暮れる。卒業研修は金属材料研究所・八百隆文研究室。反射率差分光法による化合物半導体の物性定数評価を行う。

1997年3月
私立本郷高等学校卒業(東京都)