速報5/12(20000529-11.35.47)

From: SHINOHARA
地質調査所 有珠火山噴火対応状況速報 - 2000.05.12
■5/12の有珠火山活動状況情報
◎噴火活動は継続
西山西麓と金毘羅山西側山麓の各々2つの火口から水蒸気主体の白煙を上げる火山活
動を継続。時折、土砂噴出も発生。
上空からの観察によれば、一時は最大で直径200mほどに成長した火口は、火口内壁
から崩れ落ちた土砂により埋められ、火口径が縮小。また、土砂噴出の規模や頻度も
減少傾向。
◎地殻変動は鈍化傾向
セオドライトなどの観測によると,西山の火口群付近を中心とした地盤の隆起は1日
10-20cm程度で,鈍化傾向にあるが継続中。
GPS観測によれば、4/21-5/4に有珠山頂南外輪山が1日0.5cm程度の速度で東側(現在
活動中の噴火口から遠ざかる方向)へ移動していることが判明。
■地質調査所の調査
◆現地調査
◎セオドライトによる地殻変動観測
有珠山南西麓および北麓についての観測を継続。
◎自動光波測距装置による連続観測
有珠山西側について自動光波測距装置による観測を継続。
◎地下水観測
有珠山周辺の観測井(通産局1号および2号)について地下水位観測を継続。
  ◎3/31噴火の概要を公表
日本地質学会発行「地質学雑誌」最新号(2000年第4号)に有珠火山2000年3月31日噴
火に関する速報(口絵2頁および解説記事)を公表.

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