火山灰構成粒子のガラス化学組成:
観察=宮城・金子(克)
火山灰試料採取=宝田・吉元・広瀬
EPMAを用いて、3月31日の火山灰中の約半分を占める微斑晶に富むガラス
us2000g(写真1中のU)およびus2000g中の斑晶ガラス包有物、同火山灰に数%含
まれる結晶に乏しい透明ガラス(写真1中のT)、洞爺火砕流、Us-b、Us-IIIa、
Us-1977-I、Us-1977-III、Us-2000軽石のガラス組成を比較した。
写真13月31日の火山灰の反射電子像
ここでは分析結果の一例として(SiO2-TiO2 wt%)を示した。透明ガラス(写真
1中のT)は洞爺火砕流起源と結論できた。また、Us-2000g(写真1中のU)は、ガ
ラスの化学組成ではUs-1977の軽石とは区別ができないことが明らかになった。
ただしus2000gは洞爺、Us-b、およびUs-IIIaのガラスとは明瞭に区別できる。
図1ガラス化学組成 SiO2-TiO2 wt%
一方、3月31日に放出された軽石は、マグネタイトの化学組成にもとづいて、
それが今回のマグマに由来する可能性が高いと結論されている(別資料参照)。
そこで、3月31日の火山灰が同日放出された軽石と同起源かどうか確認するため
に、火山灰中のマグネタイト化学組成を現在分析中である。
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Isoji MIYAGI