三宅島ヘリ観察報告:2002.01.23
by Isoji MIYAGI @ Geological Survey of Japan, AIST
- 観察・報告:宮城磯治 (産総研・深部地質環境研究センター)
- 同乗者:尾台・川崎(気象庁,コスペック観測),大久保(地震研,重力),吉本(地震研)
- ヘリ:警視庁 おおぞら (スーパーピューマ)
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目次 |
概要:
- 天候:
三宅島付近 曇は少ない;火口内は視程悪し.西の風20〜28ノット
- 噴煙
白色,高度 約1300m,東〜東南東へ
- 火山ガス
高度低く,東へ.青白いガスは比較的濃密. (高度約100mで,コスペック観測中,強いH2S臭)
- カルデラ内
視界不良で観察不可
- 山麓周辺部
特に変化無し
三宅島まで
離陸〜洋上
離陸直前のスーパーピューマ内.窓際に位置測定用のGPS(GARMIN eMapおよびGPS3+)をガムテープで固定.9時7分離陸.
離陸直後の都内の様子.視程は良好.
都内〜洋上までずっと富士山がみえていた.
大島を通過.
利島. [13]
この付近から,波が多くなりはじめる.風が強いらしい.風が強いと,三宅島火口内の視程が極端に低下する傾向がある.
三宅島
三宅島に到着.
北から見ている.噴煙と,その下にある青白いガスが西(画面右から左)に流れる.
大久保
重力測定結果を取りに,大久保先生が降りた.
カルデラリムと山腹
麓の緑は冬枯れの様子. [22]
山頂部,北〜北西部の様子.
山頂部,北〜北西部の様子.やや高度をあげた.
カルデラリムの崩落を記録するため,やや接近して撮影.
噴煙
南がわから噴煙を望む.
白煙の下方にははっきりと青白いガスが見える.濃厚である.
火口内の視程は悪く,ほとんど何もみえない.
北東から噴煙とすおう穴を望む.
東に流れる噴煙を北から見る.太陽光が濃厚なガスを通過し,赤みがかっている.
ガスの直撃を受ける三池地区.
陥没カルデラ内.
水たまりがある.濃厚なガスのため,その色は不明.
濃厚な白色煙のため,噴気孔の様子も確認できず.
もういちど火口内を見る.北西より.主火口の西〜北西の噴気地帯の白煙が多いように見えるが,風が巻いているだけかもしれない.濃厚なガスのため,詳しい観察はできず.
火山ガスの影響
火山ガスが流下する側の斜面.針葉樹が,赤く枯れている.
山の枯れ方と,火山ガスは対応しているようだ.
火山ガスの直撃を比較的免れている南西〜西斜面も枯れている.火山灰によると思われる.
神着〜伊豆は緑が目立つ.
[61]
一旦新島へ(昼食)
新島に着陸.昼食,休憩.お世話になったヘリクルーの皆様.これが機長さんのラストフライトとのこと.
新島を離陸.三宅島上空に向かう.
火山ガス観測
COSPEC観測中. [66]
噴煙の下をくぐる.強いH2S臭がした.
噴煙の下をくぐる.
三宅島に着陸.重力観測データを吸い上げた大久保先生が乗る.すぐ離陸. [73]
帰投
帰路につく.皇居,首都高,隅田川.
今日は風が強く,三宅島の観察直後に宮城は嘔吐してしまいました.
東京ヘリポートに到着.
皆様,おつかれさまでした.
以上.