日本の科学切手 科学技術とヒーロー・ヒロインシリーズ編

愚痴


当た〜りぃ〜 minirobo Not So Bad

 科学技術とヒーロー・ヒロインシリーズ1集
「弓曳童子」&「morph3」 2003.12.16発行

 弓曳童子とmorph3です。古今のロボット揃い踏みってところでしょうか。「弓曳童子」は、人形が矢立てから矢を取り、弓につがえ、的を射るという動作を繰り返す江戸末期の傑作からくりで「からくり儀右衛門」こと田中久重の作品です。  「morph3」は身長38cm、体重2.4sとちょっと小振りですが、合計138個のセンサーを備え高感度を要する運動が可能となっております。

 うちの研究所でもロボットの開発をしています。その名はPromet。こちらは人位のサイズで多機能なのは勿論、出淵祐氏の外形デザインってのがすごい。 かといっても拳銃や警棒は装備しておりませんので悪しからず。なんて言ってたら。。。



あぶない博士 Not So Bad

 科学技術とヒーロー・ヒロインシリーズ1集
「長岡半太郎」 2003.12.16発行

 文化人シリーズにも取り上げられた長岡半太郎の再登場です。が、今回の博士は目が完全に逝っちゃっておりかなり危ないおっちゃんに見えます。デザインに悪意さえ感じられます。残念!

 長岡半太郎が言っちゃったといえば、「錬金術事件」というのがありました。発想としては水銀(原子番号80)から「水素元子」(陽子)一個除去できれば金(原子番号79)ができると言う物で全く出鱈目という訳ではないのですが、実際に水銀から金ができたと大々的に発表してしまいました。無論、その後の追試では上手くいかずうやむやになってしまいました。実際にこれをやろうと思っても理論的には、割に合わない莫大なエネルギーを要しても僅かな収率しか得られない事が、現在では分かっております。



純国産車 なんと八輪車 Not So Bad

 科学技術とヒーロー・ヒロインシリーズ2集
「オートモ号」&「KAZ」 2004.1.23発行

 今度は車の古今です。「オートモ号」初期の純国産自動車で初の海外輸出車(上海)だそうです。当時では今の日本車の世界での席巻ぶりを想像も出来なかったでしょう。
 「KAZ」は環境問題を考慮して作られた完全電気自動車で、タイヤが8つも付いてます。エンジンが各タイヤにあるので駆動力を上げる為だと思われます。いわゆる八輪駆動車という訳です。実物は日本科学未来館に展示してありますが、 (切手では余り分かりませんが)長い。八輪車という事を考えてもそれでもなお長い。これは謎である・・・

補記:KAZはつくばエキスポセンターにも展示してありました。こちらは乗車できます。



Good

 科学技術とヒーロー・ヒロインシリーズ3集
高峰譲吉 2004.2.23発行



DDS DDS Good

 科学技術とヒーロー・ヒロインシリーズ3集
「ドラッグ・デリバリー・システム(DDS)」 2004.2.23発行

  ドラッグ・デリバリー・システムとは薬物を目標の患部まで薬物を運ぶシステムです。外側の水色の部分が親水的で、赤い部分が疎水的となっており、薬物は疎水部にあります(黒で表示)
 どういう構造をしてるのだろう。。。と考えてたら切手のタブに全部描いてありました。(A^^;
 親水部はポリオキシエチレンで疎水部はポリアスパラギン酸でご丁寧に抗癌剤のアドリアマイシンと結合固定されています。
 各パーツの断面積を考えると外側(水色)がスカスカになってしまいそうなので、描かれてはいませんが多分他の表面活性剤も混ぜてあるのでは無いかと思います。癌細胞を認識する糖鎖やタンパクを持つ活性剤であると癌細胞表面に選択的攻撃ができて一石二鳥。
 

化学切手同好会の野田様、伊藤様、齊藤様、後藤様、加藤様、情報ありがとうございました。<(_ _)>


おおすみ Not So Bad

 科学技術とヒーロー・ヒロインシリーズ4集
「おおすみ」 2004.3.23発行

 日本初(世界ではソビエト、アメリカ、フランスに次ぐ4番目)の人工衛星です。大きさは全長1m、重さ23.8kgと意外と小ぶりです。詳しい構造はこちらで 名前は、L-4Sロケット5号機で打ち上げが行われた大隅半島にちなんでつけられました。
 電池(酸化銀-亜鉛)の問題で活動時間は残念ながら計画時より短い14〜15時間でした。しかしそれ以降も衛星軌道を回り続け、2003年8月2日に大気圏に突入して燃え尽きるまで飛び続けていました。ご苦労様でした・・・



Not So Bad

 科学技術とヒーロー・ヒロインシリーズ4集
導電性高分子 2004.2.23発行



しんかい6500 Not So Bad

 科学技術とヒーロー・ヒロインシリーズ5集
「しんかい6500」 2004.8.23発行

 現役で世界一の潜航深度を持つしんかい6500です(風景印にもなってます)。建造当初、6500じゃ語呂が良くないから7000にしようという意見もあったそうですが、技術的に却下されたそうです。
 大きいようにも見えますが、人がいられるのは前頭部の内径2m耐圧殻の中だけです。乗員はパイロット2名に研究者1名で、その他機材も(消火器まで)あるので結構狭いんです。深海ともなると水温も0℃近くになるので寒そうです(トイレも心配です)
 潜航は自由落下で片道2.5時間、通常潜航時間は8時間。でも電池は一回の充電に10時間かかるとの事。建造されたのは1990年なので結構年期入ってますが、今でも年70回くらい潜航してるそうです。
 後ろに控えてるのは深海巡航探査機「うらしま」(無人)です。



新KS鋼 Not So Bad

 科学技術とヒーロー・ヒロインシリーズ5集
「新KS鋼」 2004.8.23発行

 1934年に発明された新KS鋼です。当時世界最強の磁石であった優れ物です。図案は新KS鋼とその磁力線を表しています。
 これは理研の三太郎の一人、本田光太郎の作品です。この人実験が大そう御好きだったようで、晴れた日には「今日は晴れてるから実験しよう」と言い、雨の日には「今日は雨の日だから実験をしよう」と言って結局実験をしていたという逸話が残ってます。

 KSは研究費を提供してくれた住友吉左衞門のイニシャルだそうで、律儀な事です。新と付いているからには「KS鋼」もあるわけでこれも当時最強の永久磁石だったそうです。



平賀源内 西洋婦人図 平賀源内2 Not So Bad

 科学技術とヒーロー・ヒロインシリーズ6集
「平賀源内・エレキテル」 2004.11.22発行
 平賀源内の業績で現在最も有名なエレキテル(切手の背景はエレキテルの装飾部分)は、彼が発明されたものと勘違いされるかもしれませんが、元々オランダからの舶来品(摩擦電気を利用した電気治療器)で故障している物を修理し広く日本に紹介したものです。な〜んだとお思いかもしれませんが、源内は静電気の知識も無しでやってしまっている所がすごいです。

 源内の仕事はこういった科学に関する物ばかりでなく、戯作本を書いたり鉱山開発の実業家としても活躍しています。また土用の丑の日にウナギを食べる風習も源内が広めたものです。源内はその多才さ故に日本のダビンチと呼ぶ人もいます。また各方面でそれぞれペンネームを使い分けており、面白い所では生活に窮して細工物を作り売りした頃に「貧家銭内(ひんか ぜにない)」と名乗っていたそうです。

追記: 似たような図案で、2014/9/10に地方自治法施行60周年(香川県)の切手(右)が出ました。
追記2: 日本で初めての西洋画と言われる絵も源内が描いており、切手(2003/7/1 江戸開府400年シリーズ第3集)になってました。


番外編「絵葉書編」はこちら

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